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伝説の剣豪・剣士・剣の達人を紹介【柳生石舟斎】日本最強は誰?流派は?

投稿日:2018年3月26日 更新日:

はじめに

この記事ではシリーズで伝説の剣豪・剣士・剣の達人を紹介しています。日本の歴史上の中で侍、武士が数多く名を残してきましたが、今回紹介する伝説の剣豪・剣士・剣の達人は【柳生石舟斎】です。【柳生石舟斎】は柳生新陰流を創始し、柳生家が徳川家の剣術指南役として活躍するきっかけを作った伝説の剣豪です。それでは【柳生石舟斎】について流派や出身地も含め簡単に説明していきます。

 

出典:https://nioh-wiki.com/

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柳生石舟斎 

名前:柳生石舟斎宗厳

流派:柳生新陰流

出身:大和国

年代:戦国時代~江戸時代初期(1527~1606)

新陰流との出会い

柳生石舟斎の柳生家は、古くは平姓を名乗った豪族であったようです。

石舟斎は柳生家の頭領として大和柳生庄に生まれ、若い頃から剣豪として名を知られて『五畿内一の兵法者』と」呼ばれていました。

この頃の石舟斎の剣は「新當流」、もしくは「中条流」であったと言われています。

石舟斎は父と共に三好長慶、松永久秀に属して軍功を上げ、のちに織田信長にも仕えていましたが、しばらくして病気を理由に柳生庄に隠棲することになりました。

 

ある日、「新陰流」の名高い剣豪・上泉伊勢守信綱が宝蔵院を訪れていることを知った石舟斎。

自分の剣がどこまでのものなのか試したくて居ても立ってもおられず、宝蔵院を訪れて信綱に試合を申し込みます。

すると快く了承した信綱は、剣をだらりと構えた姿勢から相手の構えの変化に合わせて自在に剣を操り、隙があるようでない不思議な感覚を石舟斎に抱かせました。

そして何もできない石舟斎が苦し紛れに打ち込もうとした瞬間、信綱の剣は石舟斎の拳を打ち、勝負は終わります。

負けた理由が分からない石舟斎は「もう一手」と勝負を挑むが、三日間に及んだ立ち会いで一度も勝つことができませんでした。

やがて信綱の技量を思い知った石舟斎は完全に心酔してしまい、その場で入門を志願し「新陰流」の教えを請います。

信綱はこの願いを許し、半年もの間、柳生庄に滞在して「新陰流」を石舟斎に教えました。

そして半年後、信綱は石舟斎に無刀にて太刀に応ずる『無刀取り』の術について工夫するようにお題を出し、再会を約束して柳生庄を去るのです。

 

出典:https://moba-nobu.gamerch.com/

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柳生新陰流の完成

その後、石舟斎は独自に研鑽を積んで『無刀取り』を完成させ、晴れて信綱と再会。

ここで石舟斎は信綱の門弟・鈴木氏の打ち込みに対して、無刀で捕らえて刀を奪い、信綱から新陰流兵法第二世の印可を授かりました。

 

文禄3年(1594)、徳川家康は石舟斎の評判を聞いて京に招き、兵法を教えるよう求めました。

このとき石舟斎は五男・柳生宗矩と共に参上し、「新陰流」の奥義と『無刀取り』を披露。

信綱の高弟・奥山休賀斎公重の剣を学んでいた家康も自ら木刀を持って『無刀取り』を体験しました。

柳生家伝では『無刀取り』によって家康は為す術もなく太刀を奪われ、後ろに転んでしまったと伝わっています。

そして家康はその場で剣術指南役を要請することになりましたが、石舟斎は老齢を理由にこれを断って、代わりに24歳の宗矩を推挙しました。

こうして「柳生新陰流」が徳川家の『御流儀』として後世まで伝わっていくことになるのです。

 

出典:http://漫画アニメの名言集.com/

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おわりに

いつも『お爺さん』というイメージがつきやすい柳生石舟斎ですが、若い頃は宗厳の名で『五畿内一の兵法者』としてやんちゃしまくっていたと思われます。

その高く伸び切った鼻をへし折ったのが剣聖・上泉伊勢守信綱

どこそのザコ剣士なら恨んで復讐するところを、石舟斎は素直に負けを認めて弟子入りするところが偉いです。

この人がいなかったら「柳生新陰流」はなかったわけですから、石舟斎の才能を感じ取って伸ばしてあげる信綱の活人剣も見事なもの。

まさに剣聖。まさに名人は名人を知る、運命の出会いだったんでしょう。血で血を洗う戦国時代において、この二人の師弟関係は実に微笑ましいと思います。

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時代 剣豪名 流派
平安 鬼一 法眼 京八流
源 判官 義経 太刀の術
室町 念阿弥 慈恩(相馬 義元) 念流
中条 兵庫頭 長秀 中条流
飯篠 長威斎 家直 天真正伝香取神道流
松本 備前守 政信 鹿島神流
愛洲 移香斎 久忠 陰流
戦国 塚原 卜伝 高幹 鹿島新當流
山本 勘助 晴幸 京流
竹内 中務大夫 久盛 竹内流
上泉 伊勢守 信綱 新陰流
宝蔵院 胤栄 宝蔵院流
富田 五郎左衛門 勢源 富田流
奥山 休賀斎 公重 神影流
柳生 石舟斎 宗厳 柳生新陰流
北畠 具教 鹿島新當流
師岡 一羽 常成 一羽流
足利 義輝 鹿島新當流・新陰流
疋田 豊五郎 景兼 疋田陰流
丸目 蔵人 長恵 タイ捨流
林崎 甚助 重信 神夢想林崎流
根岸 兎角(信太 朝勝) 微塵流
伊藤 一刀斎 景久 一刀流
斎藤 伝鬼坊 勝秀 天流
真壁 暗夜軒 氏幹 霞流
富田 越後守 重政 富田流
樋口 又七郎 定次 馬庭念流
吉岡 憲法 直綱 吉岡流
江戸 東郷 重位 示現流
小野 忠明(神子上 典膳) 小野派一刀流
小笠原 源信斎 長治 真新陰流
柳生 但馬守 宗矩 柳生新陰流
片山 伯耆守 久安 片山伯耆流
鐘捲 自斎 通家 鐘捲流
柳生 兵庫助 利厳 柳生新陰流
松山 主水 大吉 二階堂平法
夢想 権之助(山本 勝吉) 神道夢想流
小栗 仁右衛門 正信 小栗流
宮本 武蔵 玄信 二天一流
高田 又兵衛 吉次 宝蔵院流
神谷 伝心斎 直光 直心流
針ヶ谷 夕雲 正成 無住心剣流
上泉 義胤(上泉 秀信) 民弥流
松林 蝙也斎 永吉 夢想願流
田宮 平兵衛 重正 田宮流
荒木 又右衛門 保知 柳生新陰流
佐々木 巌流 小次郎 巌流
伊藤 典膳 忠也 忠也派一刀流
柳生 十兵衛 三厳 柳生新陰流
薬丸 兼陳 薬丸自顕流
柳生 連也斎 厳包 柳生新陰流
関口 八郎左衛門 氏業 関口流
高田 三之丞 為長 柳生新陰流
伊庭 是水軒 秀明 心形刀流
今枝 佐仲 良台 初實剣理方一流
辻 月丹 資茂 無外流
高木 馬之輔 重貞 高木流
真里谷 円四郎 義旭 無住心剣流
堀部 安兵衛 武庸 馬庭念流
樋口 十郎兵衛 定暠 馬庭念流
楳本 法神 政武 法神流
寺田 五右衛門 宗有 天真一刀流
戸賀崎 熊太郎 暉芳 神道無念流
近藤 内蔵之助 長裕 天然理心流
平山 行蔵 講武実用流
岡田 十松 吉利 神道無念流
岡田 惣右衛門 寄良 柳剛流
浅利 又七郎 義信 中西派一刀流
白井 亨 義兼 天真一刀流
中西 忠兵衛 子正 中西派一刀流
千葉 周作 成政 北辰一刀流
大石 進 種次 大石新陰流
男谷 精一郎 信友 直心影流
高柳 又四郎 義正 中西派一刀流
伊庭 軍兵衛 秀業 心形刀流
幕末 斎藤 弥九郎 善道 神道無念流
大川 平兵衛 英勝 神道無念流
加藤田 平八郎 重秀 加藤田新陰流
遠藤 五平太 正贇 中西派一刀流
島田 虎之助 直親 直心影流
逸見 小源太 長英 甲源一刀流
橘 内蔵介 正以 柳剛流
浅利 又七郎 義明 中西派一刀流
勝 海舟 安邦 直心影流
桃井 春蔵 直正 鏡新明智流
大山 格之助 綱良 薬丸自顕流
宇野 金太郎 重義 片山伯耆流
斎藤 新太郎 龍善 神道無念流
清河 八郎 正明 北辰一刀流
黒河内 伝五郎 兼規 神夢想一刀流
仏生寺 弥助 神道無念流
上田 馬之助 美忠 鏡新明智流
高杉 晋作 春風 神道無念流・柳生新陰流
桂 小五郎(木戸 孝允) 神道無念流
佐々木 只三郎 泰昌 神道精武流
斎藤 歓之助 歓道 神道無念流
千葉 栄次郎 成之 北辰一刀流
河上 彦斎 玄明 我流
近藤 勇 昌宜 天然理心流
坂本 龍馬 直柔 北辰一刀流
高橋 泥舟(高橋 伊勢守) 自得院流
土方 歳三 義豊 天然理心流
沖田 総司 房良 天然理心流
永倉 新八(長倉 載之) 神道無念流
伊庭 八郎 秀穎 心形刀流
斎藤 一(藤田 五郎) 無外流
岡田 以蔵 宜振 鏡新明智流
中村 半次郎(桐野 利秋) 薬丸自顕流
明治 山岡 鉄舟 高歩 一刀正伝無刀流
榊原 鍵吉 友善 直心影流
松崎 浪四郎 直之 加藤田新陰流
渡辺 昇 武常 神道無念流
奥村 左近太 奥村二刀流・直心影流
得能 関四郎 通久 直心影流
牟田 文之助 高惇 鉄人流
根岸 信五郎 資剛 神道無念流
門奈 正 水府流・北辰一刀流
高山 峰三郎 直心影流
逸見 宗助 立身流
高橋 赳太郎 高運 無外流
本間 三郎 本間念流
川崎 善三郎 重徳 無外流
高野 佐三郎 豊正 中西派一刀流
内藤 高治 北辰一刀流
山田 次朗吉 鹿島神傳直心影流
中山 博道 神道無念流

 

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