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伝説の剣豪・剣士・剣の達人を紹介【林崎甚助】日本最強は誰?流派は?

投稿日:2018年3月15日 更新日:

はじめに

この記事ではシーリズ化して伝説の剣豪・剣士・剣の達人を紹介しています。日本の歴史上の中で侍、武士が数多く名を残してきましたが、今回紹介する伝説の剣豪・剣士・剣の達人は【林崎甚助】です。【林崎甚助】は一瞬のうちに勝負を決する「居合」の始祖として有名な伝説の剣豪です。それでは【林崎甚助】について流派や出身地も含め簡単に説明していきます。

 

出典:http://www.baike.com/

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 林崎甚助

名前:林崎甚助重信

流派:神夢想林崎流

出身:出羽国

年代:戦国時代~江戸時代初期(1542~1621)

抜刀術へのこだわり

林崎甚助は天文11年(1542)に浅野数馬の子として出羽国楯岡に生まれ、幼名を民治丸といいました。

経緯は分かりませんが、民治丸が6歳の時に父は坂一雲斎という者に恨みを持たれ、林崎明神の祠守と碁を打った帰り道に闇討ちに遭って命を落とします。

このため民治丸は楯岡城の武術指南役・東根刑部太夫のもとで武術修行に励み、たびたび故郷の林崎明神に通っては剣の上達と父の仇討ちを祈願していました。

弘治2年(1556)、民治丸は百日参籠を行った際、夢の中でついに抜刀についての神伝『秘術卍抜』を授かります。

そして民治丸は父の仇討ちを果たすため、その後もひたすら修行を続け、己の抜刀術に磨きをかけていきました。

まだまだ少年であった民治丸は力での勝負は分が悪いと考え、一瞬で勝負を決める抜刀術にこだわりを持っていたといいます。

 

出典:https://www63.atwiki.jp/

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居合の創始者へ

永禄2年(1559)、民治丸は元服して自ら編み出した抜刀の技を「神夢想林崎流」を称し、故郷の林崎を姓にして林崎甚助重信を名乗りました。

そして仇敵・坂一雲斎を探す旅に出発し、2年後の永禄4年(1561)に19歳となった甚助は長年の修行の甲斐あって仇討ちを果たすことができました。

場所は京の坂一雲斎の自宅であったとか、清水寺付近であったとか、様々な説がありますが、京で本懐を遂げたことは間違いありません。

この仇討ちののあと母の待つ林崎に帰った甚助は、林崎明神を詣でて成就の報告を行い、信国の太刀を奉納したと伝わっています。

その後、甚助は己の技にさらなる磨きをかけるため、再び故郷を離れて諸国を廻りました。

甚助はこの廻国修行中、塚原卜伝より「鹿島新當流最高秘伝天下第一之剣」「卜伝一之太刀」を授かっています。

また、修行の傍ら多くの弟子を育てていて、その途中で加藤清正に招かれ加藤家の家臣を指南したといいます。

そして甚助は、のちに「田宮流」を興した田宮平兵衛片山伯耆守久安にその術を教えると、晩年は山形に住み故郷で死去しました。

田宮平兵衛片山久安に伝えられた甚助の抜刀術は、その後の剣術に「居合」という新しい風を起こしていくことになっていきます。

 

出典:https://ameblo.jp/tetu522/

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おわりに

林崎甚助は「居合」という一つの技に特化した剣豪で、その道の人にとっては正に神様のような存在。

実際の甚助の抜刀がどんな技だったのかは分かりませんが、幼い頃よりこだわってきた抜刀術は、きっととんでもない「神速の剣」だったはず。

現在の居合の流派を遡ると必ずこの甚助に行き当たるといいますが、父の仇討ちのために磨いた技がここまで広まっていったとは本人も予想もしてなかったでしょうね。

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時代 剣豪名 流派
平安 鬼一 法眼 京八流
源 判官 義経 太刀の術
室町 念阿弥 慈恩(相馬 義元) 念流
中条 兵庫頭 長秀 中条流
飯篠 長威斎 家直 天真正伝香取神道流
松本 備前守 政信 鹿島神流
愛洲 移香斎 久忠 陰流
戦国 塚原 卜伝 高幹 鹿島新當流
山本 勘助 晴幸 京流
竹内 中務大夫 久盛 竹内流
上泉 伊勢守 信綱 新陰流
宝蔵院 胤栄 宝蔵院流
富田 五郎左衛門 勢源 富田流
奥山 休賀斎 公重 神影流
柳生 石舟斎 宗厳 柳生新陰流
北畠 具教 鹿島新當流
師岡 一羽 常成 一羽流
足利 義輝 鹿島新當流・新陰流
疋田 豊五郎 景兼 疋田陰流
丸目 蔵人 長恵 タイ捨流
林崎 甚助 重信 神夢想林崎流
根岸 兎角(信太 朝勝) 微塵流
伊藤 一刀斎 景久 一刀流
斎藤 伝鬼坊 勝秀 天流
真壁 暗夜軒 氏幹 霞流
富田 越後守 重政 富田流
樋口 又七郎 定次 馬庭念流
吉岡 憲法 直綱 吉岡流
江戸 東郷 重位 示現流
小野 忠明(神子上 典膳) 小野派一刀流
小笠原 源信斎 長治 真新陰流
柳生 但馬守 宗矩 柳生新陰流
片山 伯耆守 久安 片山伯耆流
鐘捲 自斎 通家 鐘捲流
柳生 兵庫助 利厳 柳生新陰流
松山 主水 大吉 二階堂平法
夢想 権之助(山本 勝吉) 神道夢想流
小栗 仁右衛門 正信 小栗流
宮本 武蔵 玄信 二天一流
高田 又兵衛 吉次 宝蔵院流
神谷 伝心斎 直光 直心流
針ヶ谷 夕雲 正成 無住心剣流
上泉 義胤(上泉 秀信) 民弥流
松林 蝙也斎 永吉 夢想願流
田宮 平兵衛 重正 田宮流
荒木 又右衛門 保知 柳生新陰流
佐々木 巌流 小次郎 巌流
伊藤 典膳 忠也 忠也派一刀流
柳生 十兵衛 三厳 柳生新陰流
薬丸 兼陳 薬丸自顕流
柳生 連也斎 厳包 柳生新陰流
関口 八郎左衛門 氏業 関口流
高田 三之丞 為長 柳生新陰流
伊庭 是水軒 秀明 心形刀流
今枝 佐仲 良台 初實剣理方一流
辻 月丹 資茂 無外流
高木 馬之輔 重貞 高木流
真里谷 円四郎 義旭 無住心剣流
堀部 安兵衛 武庸 馬庭念流
樋口 十郎兵衛 定暠 馬庭念流
楳本 法神 政武 法神流
寺田 五右衛門 宗有 天真一刀流
戸賀崎 熊太郎 暉芳 神道無念流
近藤 内蔵之助 長裕 天然理心流
平山 行蔵 講武実用流
岡田 十松 吉利 神道無念流
岡田 惣右衛門 寄良 柳剛流
浅利 又七郎 義信 中西派一刀流
白井 亨 義兼 天真一刀流
中西 忠兵衛 子正 中西派一刀流
千葉 周作 成政 北辰一刀流
大石 進 種次 大石新陰流
男谷 精一郎 信友 直心影流
高柳 又四郎 義正 中西派一刀流
伊庭 軍兵衛 秀業 心形刀流
幕末 斎藤 弥九郎 善道 神道無念流
大川 平兵衛 英勝 神道無念流
加藤田 平八郎 重秀 加藤田新陰流
遠藤 五平太 正贇 中西派一刀流
島田 虎之助 直親 直心影流
逸見 小源太 長英 甲源一刀流
橘 内蔵介 正以 柳剛流
浅利 又七郎 義明 中西派一刀流
勝 海舟 安邦 直心影流
桃井 春蔵 直正 鏡新明智流
大山 格之助 綱良 薬丸自顕流
宇野 金太郎 重義 片山伯耆流
斎藤 新太郎 龍善 神道無念流
清河 八郎 正明 北辰一刀流
黒河内 伝五郎 兼規 神夢想一刀流
仏生寺 弥助 神道無念流
上田 馬之助 美忠 鏡新明智流
高杉 晋作 春風 神道無念流・柳生新陰流
桂 小五郎(木戸 孝允) 神道無念流
佐々木 只三郎 泰昌 神道精武流
斎藤 歓之助 歓道 神道無念流
千葉 栄次郎 成之 北辰一刀流
河上 彦斎 玄明 我流
近藤 勇 昌宜 天然理心流
坂本 龍馬 直柔 北辰一刀流
高橋 泥舟(高橋 伊勢守) 自得院流
土方 歳三 義豊 天然理心流
沖田 総司 房良 天然理心流
永倉 新八(長倉 載之) 神道無念流
伊庭 八郎 秀穎 心形刀流
斎藤 一(藤田 五郎) 無外流
岡田 以蔵 宜振 鏡新明智流
中村 半次郎(桐野 利秋) 薬丸自顕流
明治 山岡 鉄舟 高歩 一刀正伝無刀流
榊原 鍵吉 友善 直心影流
松崎 浪四郎 直之 加藤田新陰流
渡辺 昇 武常 神道無念流
奥村 左近太 奥村二刀流・直心影流
得能 関四郎 通久 直心影流
牟田 文之助 高惇 鉄人流
根岸 信五郎 資剛 神道無念流
門奈 正 水府流・北辰一刀流
高山 峰三郎 直心影流
逸見 宗助 立身流
高橋 赳太郎 高運 無外流
本間 三郎 本間念流
川崎 善三郎 重徳 無外流
高野 佐三郎 豊正 中西派一刀流
内藤 高治 北辰一刀流
山田 次朗吉 鹿島神傳直心影流
中山 博道 神道無念流

 

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