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伝説の剣豪・剣士・剣の達人を紹介【白井亨】日本最強は誰?流派は?

投稿日:2018年4月9日 更新日:

はじめに

この記事ではシリーズで伝説の剣豪・剣士・剣の達人を紹介しています。日本の歴史上の中で侍、武士が数多く名を残してきましたが、今回紹介する伝説の剣豪・剣士・剣の達人は【白井亨】です。【白井亨】は伝説の技「八寸の延金」を復活させ、「老い=弱さ」を克服するため修行を重ねた伝説の剣豪です。それでは【白井亨】について流派や出身地も含め簡単に説明していきます。

 

出典:https://japanbujut.exblog.jp/

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白井亨 

名前:白井亨

流派:天真流

出身:江戸

年代:江戸時代後期(1783~1843)

三羽烏と八寸の延金

白井亨は天明3年(1783年)に江戸の町人・大野家で生まれました。

母方の祖父である信州中野の郷士・白井彦兵衛の養子となった亨は、8歳のときに祖父を亡くし、遺言によって「機迅流」の依田新八郎秀復のもとへ入門させられました。

ここで亨は非常に重い竹刀を振って人一倍稽古に励み、14歳の頃には道場随一の腕前となっていきます。

しかし、腕は一流でも師との折り合いが悪かった亨は、なかなか印可がもらえませんでした。

これを不満に思った亨はあっさりと「機迅流」に見切りをつけ、江戸で名高い「一刀流」の中西道場・中西子啓のもとへ入門します。

当時の中西道場には師範代で『音無しの剣』を振るった高柳又四郎、形稽古にこだわりながらも試合を行えば無敵だった寺田宗有、さらに浅利又七郎千葉周作など名だたる剣豪が揃っていました。

その中で亨は形稽古を寺田宗有、竹刀稽古を高柳又四郎から学んで天賦の才を開花させ、やがて二人と並んで中西道場の「三羽烏」と呼ばれるようになっていきました。

 

享和元年(1801)、師の子啓が没すると亨は道場を去って諸国武者修行の旅に出ます。

この武者修行の間に、亨は失われていた小笠原源信斎長治の伝説の技『八寸の延金』を自己流で編み出し、「神道無念流」の岡田十松の道場や「馬庭念流」の道場などで数々の試合を行って名声を上げていきます。

そして亨は岡山藩で優遇されて道場を構え、剣術指南となって300人の門弟を抱える大道場主となりました。

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寺田宗有から教わる「剣」の道

文化8年(1811)、母の病の知らせもあって江戸に戻った亨。

亨は共に腕を磨いた中西道場の同門達を尋ねて回りましたが、皆の剣の衰えように落胆することになりました。

「老いる=強さを失う」に納得がいかなかった亨は、この悩みを中西道場の兄弟子で「天真一刀流」を開いていた寺田宗有に打ち明けて試合を行いました。

すると、亨は63歳の宗有の前にして一歩も動くことができず敗北してしまいます。

亨は「剣」の恐ろしさを感じながらも、年齢を重ねても衰えない世界を知って歓喜したといいます。

その場で弟子入りを志願した亨ですが、ここで宗有からは苦言を呈されてしまいます。

「これまでお前は20年以上にわたって邪道の剣を使ってきた。一からやり直すには悟道の道に求めるしかない。」

それからの亨は徹底して水行を行い、精神面を鍛錬しながら宗有から剣を学んでいきました。

 

5年後、天真一刀流二代目を引き継いだときには、亨は青年の頃とは全く違う円熟した剣を振るったといいます。

天保3年(1832年)、大石進が江戸の各道場にて他流試合を挑み、江戸の剣豪たちを総なめにしていたとき、千葉周作が引き分けに持ち込んだ他、唯一これを破ったのは亨だけでした。

この時、大石進が巨体を生かして5尺3寸の長竹刀を使用していたの対し、亨は2尺以下の短い竹刀を使用したといいます。

天保14年(1843)、亨は江戸で死去しましたが「天真伝兵法」は富山藩士・吉田有恒が生前に継承し、富山藩に伝わっていきました。

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おわりに

若い頃は師匠に恵まれませんでしたが、最終的には自分の剣の道を悟らせてくれた寺田宗有に出会うことができた白井亨。

二人は中西道場で共に修行していた間柄ですが、この時の白井亨には宗有の剣の理を感じることができなかったのでしょう。

のちに白井亨が一時期悩むことになる「老いる=強さがなくなる?」の答えはすぐ近くにあったのに。

でも、のちに63歳の宗有を目の前にして一歩も動けなかったというのは、相手の強さ、自分の弱さが打ち込む前に感じることができたということ。

遠回りしながらも剣を極めた白井亨は現状に満足することなく、常に「剣」と真摯に向き合うことのできた努力の天才剣豪なのではないでしょうか。

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時代 剣豪名 流派
平安 鬼一 法眼 京八流
源 判官 義経 太刀の術
室町 念阿弥 慈恩(相馬 義元) 念流
中条 兵庫頭 長秀 中条流
飯篠 長威斎 家直 天真正伝香取神道流
松本 備前守 政信 鹿島神流
愛洲 移香斎 久忠 陰流
戦国 塚原 卜伝 高幹 鹿島新當流
山本 勘助 晴幸 京流
竹内 中務大夫 久盛 竹内流
上泉 伊勢守 信綱 新陰流
宝蔵院 胤栄 宝蔵院流
富田 五郎左衛門 勢源 富田流
奥山 休賀斎 公重 神影流
柳生 石舟斎 宗厳 柳生新陰流
北畠 具教 鹿島新當流
師岡 一羽 常成 一羽流
足利 義輝 鹿島新當流・新陰流
疋田 豊五郎 景兼 疋田陰流
丸目 蔵人 長恵 タイ捨流
林崎 甚助 重信 神夢想林崎流
根岸 兎角(信太 朝勝) 微塵流
伊藤 一刀斎 景久 一刀流
斎藤 伝鬼坊 勝秀 天流
真壁 暗夜軒 氏幹 霞流
富田 越後守 重政 富田流
樋口 又七郎 定次 馬庭念流
吉岡 憲法 直綱 吉岡流
江戸 東郷 重位 示現流
小野 忠明(神子上 典膳) 小野派一刀流
小笠原 源信斎 長治 真新陰流
柳生 但馬守 宗矩 柳生新陰流
片山 伯耆守 久安 片山伯耆流
鐘捲 自斎 通家 鐘捲流
柳生 兵庫助 利厳 柳生新陰流
松山 主水 大吉 二階堂平法
夢想 権之助(山本 勝吉) 神道夢想流
小栗 仁右衛門 正信 小栗流
宮本 武蔵 玄信 二天一流
高田 又兵衛 吉次 宝蔵院流
神谷 伝心斎 直光 直心流
針ヶ谷 夕雲 正成 無住心剣流
上泉 義胤(上泉 秀信) 民弥流
松林 蝙也斎 永吉 夢想願流
田宮 平兵衛 重正 田宮流
荒木 又右衛門 保知 柳生新陰流
佐々木 巌流 小次郎 巌流
伊藤 典膳 忠也 忠也派一刀流
柳生 十兵衛 三厳 柳生新陰流
薬丸 兼陳 薬丸自顕流
柳生 連也斎 厳包 柳生新陰流
関口 八郎左衛門 氏業 関口流
高田 三之丞 為長 柳生新陰流
伊庭 是水軒 秀明 心形刀流
今枝 佐仲 良台 初實剣理方一流
辻 月丹 資茂 無外流
高木 馬之輔 重貞 高木流
真里谷 円四郎 義旭 無住心剣流
堀部 安兵衛 武庸 馬庭念流
樋口 十郎兵衛 定暠 馬庭念流
楳本 法神 政武 法神流
寺田 五右衛門 宗有 天真一刀流
戸賀崎 熊太郎 暉芳 神道無念流
近藤 内蔵之助 長裕 天然理心流
平山 行蔵 講武実用流
岡田 十松 吉利 神道無念流
岡田 惣右衛門 寄良 柳剛流
浅利 又七郎 義信 中西派一刀流
白井 亨 義兼 天真一刀流
中西 忠兵衛 子正 中西派一刀流
千葉 周作 成政 北辰一刀流
大石 進 種次 大石新陰流
男谷 精一郎 信友 直心影流
高柳 又四郎 義正 中西派一刀流
伊庭 軍兵衛 秀業 心形刀流
幕末 斎藤 弥九郎 善道 神道無念流
大川 平兵衛 英勝 神道無念流
加藤田 平八郎 重秀 加藤田新陰流
遠藤 五平太 正贇 中西派一刀流
島田 虎之助 直親 直心影流
逸見 小源太 長英 甲源一刀流
橘 内蔵介 正以 柳剛流
浅利 又七郎 義明 中西派一刀流
勝 海舟 安邦 直心影流
桃井 春蔵 直正 鏡新明智流
大山 格之助 綱良 薬丸自顕流
宇野 金太郎 重義 片山伯耆流
斎藤 新太郎 龍善 神道無念流
清河 八郎 正明 北辰一刀流
黒河内 伝五郎 兼規 神夢想一刀流
仏生寺 弥助 神道無念流
上田 馬之助 美忠 鏡新明智流
高杉 晋作 春風 神道無念流・柳生新陰流
桂 小五郎(木戸 孝允) 神道無念流
佐々木 只三郎 泰昌 神道精武流
斎藤 歓之助 歓道 神道無念流
千葉 栄次郎 成之 北辰一刀流
河上 彦斎 玄明 我流
近藤 勇 昌宜 天然理心流
坂本 龍馬 直柔 北辰一刀流
高橋 泥舟(高橋 伊勢守) 自得院流
土方 歳三 義豊 天然理心流
沖田 総司 房良 天然理心流
永倉 新八(長倉 載之) 神道無念流
伊庭 八郎 秀穎 心形刀流
斎藤 一(藤田 五郎) 無外流
岡田 以蔵 宜振 鏡新明智流
中村 半次郎(桐野 利秋) 薬丸自顕流
明治 山岡 鉄舟 高歩 一刀正伝無刀流
榊原 鍵吉 友善 直心影流
松崎 浪四郎 直之 加藤田新陰流
渡辺 昇 武常 神道無念流
奥村 左近太 奥村二刀流・直心影流
得能 関四郎 通久 直心影流
牟田 文之助 高惇 鉄人流
根岸 信五郎 資剛 神道無念流
門奈 正 水府流・北辰一刀流
高山 峰三郎 直心影流
逸見 宗助 立身流
高橋 赳太郎 高運 無外流
本間 三郎 本間念流
川崎 善三郎 重徳 無外流
高野 佐三郎 豊正 中西派一刀流
内藤 高治 北辰一刀流
山田 次朗吉 鹿島神傳直心影流
中山 博道 神道無念流

 

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