大河ドラマ直虎の徳政令とは？過去の徳政令の【笑い話】簡単にいうと借金帳消し？チャラ？いつ誰が何の目的で？

徳政令とは

大河ドラマ「おんな城主　直虎」で、井伊直虎が今川家からの徳政令の発令を２年間に亘り拒絶しますが、そもそも徳政令とは何だったのでしょうか？

この徳政令、ホントに簡単に言ってしまえば「借金帳消し」、「借金チャラ」です。

誰が何の目的で行ったかについては、時代によって発布した人物や目的が大きく異なってきます。でも、徳政令の内容としては「あぁ借金帳消し、借金チャラになる法令ね」と覚えておけばだいたい合ってます。

借金を抱える人にとっては、これほどラッキーな法令ありませんよね。実際、今この徳政令を出して欲しいのは日本政府かもしれませんが。

今回の話は、大河ドラマ「おんな城主　直虎」とは離れてしまいますが、戦国時代以前に出された徳政令で人々の間で流行った【笑い話】を紹介したいと思います。

 

 

徳政の笑い話

室町時代の文明年間（1469～1486）のころ、京都においてこの徳政令に関わる話があります。

 

 

京の三条、五条のあたりは多くの旅人が宿泊していて、大変にぎわっていました。

そのとき、徳政令が近々出されるはずだという噂を聞いた宿の亭主が、これを機に儲けてやろうと考えます。

 

（これは、儲けるチャンスやで！いっちょやったろやないか）

 

 

 

早速、自分の宿に泊まっている者、泊まっていない者、だれかれかまわず旅人から、所持品を借りうけて回りました。

 

「あんさんのこれ借りるで～」

「あんさんのこれも借りるで～」

「これも貸してーや。ええやろ？えらいすんまへんな」

 

（これで大儲けやで！）

 

 

 

すると、まもなく幕府から徳政の法度がふれ出されます。

 

 

 

そして宿の亭主は、旅人たちを集めて、

 

「さてさて、申し訳ないんやけど、このたびの徳政令ありますやろ？、アレのおかげで一言『借りた』と声をかけた、あんさんらのモンは全部、返すことができやんようになってしもたんや。えらいすんまへんな」

 

と告げました。

当然、現場は騒然！

その時、驚き慌てふためいている旅人の中から、一人の男がノコノコ出てきて言います。

 

「まことに、ごもっともなこと。しょうがない。全てあなたがお取りなさい」

「しかし、本当にお気の毒ながら、あなたから『借りた』この宿は、おかげさまで返せないことになりました」

 

 

驚く宿の亭主。

 

「!?　あ、あほな。あんさん何言うてますや？」

 

 

 

そのまま宿の亭主が男と言い争っているうちに、結局奉行所に訴えることになりました。

双方の言い分を聞いた奉行所の役人は、宿の亭主に対して、

 

「あくどい奴だ。とっとと宿から立ち退け！」

 

と一喝し、宿の亭主は、力なくいずれかに立ち去ったとさ。

 

めでたし。めでたし。

 

 

おわりに

この話なんだか「一休さん」っぽい。(笑)

本当の話かどうかわかりませんが、この時代にこんなシャレ効いた話があるほど、民衆は徳政令が招く混乱に困っていたのでしょう。

ところで、室町時代って「一休さん」をはじめとして、とんちの話が多いイメージがします。なかなか冗談が通じる面白い時代だったのかも。

 

金貸してる方からすれば「徳政令なんて、冗談じゃない！（怒）」でしょうけど。

 

「直虎外伝　しの」

大河ドラマ「おんな城主　直虎」における【しの】だけの物語を勝手に作ってみました。

しの伝　第１話【しのと亀之丞】
しの伝　第２話【再会と嫉妬】
しの伝　第３話【喜びと悲しみ】
しの伝　第４話【焦りと怒り】
しの伝　第５話【憎悪と覚悟】
しの伝　第６話【落胆と兆候】
しの伝　第７話【芽生えと誕生】

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