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大河ドラマ直虎【高天神城主・小笠原氏】今川から徳川に寝返り、のちに武田の猛攻を受けた遠江の要衝を守る名門氏族

投稿日:2017年8月23日 更新日:

大河ドラマ「おんな城主 直虎」
高天神城主・小笠原氏

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の第34話「隠し港の龍雲丸」で、井伊谷を通り抜けた徳川家康は曳馬城(のちの浜松城)に入り、酒井忠次、石川数正、本多忠勝ら家康の重臣たちに加え、井伊谷を奪った井伊谷三人衆・近藤康用、鈴木重時、菅沼忠久も顔を揃える中、軍議が開かれます。

次の目標は、駿河を追われた今川氏真の籠る掛川城でした。

家康は遠江攻略に先んじて今川家臣に調略を進めており、山沿いの国衆を中心に次々と家康のもとに寝返ってきます。

この時、今川から徳川に寝返り、のちに徳川と武田の激戦地となった高天神城の城主・小笠原氏について簡単に紹介したいと思います。

 

徳川と武田が奪い合った高天神城とは

 

 

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小笠原氏(遠江小笠原氏)

小笠原氏は、清和源氏の流れをくみ鎌倉時代から信濃に本拠を移して、室町時代に幕府から信濃の守護に任ぜられた名門。

嫡流は信濃と京に分かれて、庶流は全国に広がった。

室町時代後期、信濃の小笠原氏は内紛の末に分裂し、その一つ府中小笠原氏の一族が信濃から逃れて、今川氏に仕え、遠江小笠原氏となったとされる。

遠江小笠原氏は春義の時代に、花倉の乱で没落した高天神城主・福島氏の代わりに城主となった。

春義は今川氏親の娘を正室に迎えており、以降、小笠原家当主は今川氏から「氏」を与えられて、一門衆に準じた扱いを受けた。

 

 

出典:http://www2.harimaya.com/

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小笠原氏興(1529~1569)

名は氏清ともいう。

信濃守護・小笠原長時の従兄弟である小笠原春義の子で、遠江小笠原家の当主。

母は今川氏親の娘。今川義元にとっては甥にあたる。

当初、氏興は今川義元に仕えていた。

しかし、義元が桶狭間の戦いで討ち死にすると、跡を継いだ今川氏真が凡庸な当主だったために、今川氏は武田信玄に同盟を破棄されて攻められる。

さらに徳川家康の遠江侵攻が始まり、1569年に氏興は一族そろって徳川に寝返り、元主君・氏真が籠城している掛川城を攻撃して戦功をあげた。

同年、馬伏塚城にて病死。享年41歳。

 

 

小笠原清広(1541~1631?)

小笠原春義の三男で、小笠原氏興の弟。

母は側室。高天神小笠原家の分家。

1569年、兄・氏興に従い、今川から徳川に寝返った。

1574年、第一次高天神城の戦いで、弟の義頼から徳川家康の元に人質として出された。

その後は徳川家に仕えて、子孫は代々紀州徳川家の家臣となっている。

 

 

小笠原義頼(1535~1613)

小笠原春義の四男で、小笠原氏興の弟。遠江小笠原家の当主。

母は今川氏親の娘。今川義元にとっては甥にあたる。

1569年、兄・氏興に従い、今川から徳川に寝返った。

1574年、第一次高天神城の戦いの際、甥の小笠原信興が守る高天神城を武田軍が攻めると、徳川家康に兄・清広を人質に出して救援を要請、しかし信興は武田方に寝返ってしまう。

家康のもと、居城の馬伏塚城に新しく大須賀康高が任命され、義頼は大須賀氏に従った。

子孫は紀州徳川家の家臣となっている。

 

 

小笠原信興(?~?)

小笠原氏興の子。高天神城主。軍記物において「長忠」の名で知られる。

信濃国小笠原氏の庶流である遠江国高天神小笠原氏の出身。

父・氏興は今川氏の家臣として仕えていたが、1569年に今川氏の没落から徳川氏へ鞍替えした。

同年に父が死去すると信興は家督を継ぎ、最前線にあたる高天神城主となった。

家康に仕えてからは、金ヶ崎の戦い、姉川の戦いなどで武功をであげた。

1571年、武田信玄の遠江・三河侵攻では、高天神城は大軍に包囲されるが、信興はよく守って武田軍を撃退した。

1572年、信興は三方ヶ原の戦いにも参陣。

1574年、信玄の跡を継いだ武田勝頼が大軍を率いて再び高天神城に襲来。

信興は家康に援軍を要請するも、家康が武田軍を恐れて援軍を出さなかったために、仕方なく信興は勝頼に降伏した。

その後、勝頼によって信興は駿河へ国替される。

信興の最期は、1574年に降伏した後すぐに病死した説、1582年の武田氏滅亡後、北条氏政を頼り小田原に逃れたものの、織田信長の圧力によって氏政によって殺された説、北条氏政の庇護を受けたが1590年の北条氏滅亡の際に、家康に捕らえられて過去の降伏の罪を責められ処刑された説がある。

遠江小笠原家の家督は、家康のもとにいる叔父の義頼が相続した。

 

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