大河ドラマ「おんな城主 直虎」
松下源太郎(清景)
大河ドラマ「おんな城主 直虎」の第36話「井伊家最後の日」で登場することになる古舘寛治さんが演じる松下源太郎(清景)。
松下源太郎(清景)は、史実の中でも全くマイナーな武将ですが、井伊家にとって大きな役割を果たした一人です。
松下源太郎(清景)や松下常慶(安綱)が井伊家に加担したことで、松下家は虎松(井伊直政)の大出世に支えられ、井伊家中、徳川家中でも優遇された地位を築いていきます。
今回は、この松下源太郎(清景)について、史実と大河ドラマの内容を交えながら簡単に紹介したいと思います。
出典:http://www.nhk.or.jp/
松下源太郎(清景)
秋葉山の山伏で、家康に仕えた松下常慶(安綱)の兄。
常に、松下源太郎(清景)を説明する際、弟である松下常慶(安綱)の説明が入るほど、弟の影に隠れた人物。
常慶
出典:https://www.instagram.com/
引間(浜松市)を拠点とする松下氏は、もともと三河国碧海郡松下に勢力を持っていた一族。
今川家に仕えていたが、桶狭間以降は徳川に加担するようになりました。
松下氏には多くの系統がありますが、虎松(井伊直政)の母・しのが再婚したのが松下氏の一族であった松下源太郎(清景)です。
しのが再婚した経緯については、「井伊家伝記」に南渓と直虎、祐椿尼、さらにしの本人が話し合って、松下源太郎(清景)と縁組したとされています。
大河ドラマ直虎では、今川から徳川に寝返ろうと考える直虎に、常慶が徳川への臣従の証として虎松の母・しのを事実上人質のような形で迫り、縁組は成立しました。
しの
その後井伊家は、今川氏によって取り潰され、井伊家を相続する予定の虎松(井伊直政)も今川氏の手から逃れるため鳳来寺に身を寄せました。
武田と徳川の猛攻によって今川氏が滅亡すると、井伊家旧臣(大河ドラマでは中野直之や奥山六左衛門か?)が井伊家再興を切望します。
しかし、直虎や南渓は虎松を呼び戻したいという気持ちを抑え、動こうとはしませんでした。
今後、井伊谷を含む遠江の地が、武田、徳川による争いが起こると予見し、勝者を見極める必要があったからです。
直虎たちの予想どおり、武田、徳川間で戦が起こり、武田家臣・山県昌景によって井伊谷も焼き払われるなど武田氏が優勢に戦を進めましたが、最終的には武田信玄の急死によっ遠江支配は徳川のものとなりました。
1574年、龍潭寺において父・直親の十三回忌の法要が営まれ、鳳来寺で匿われ14歳となっていた虎松も参列しました。
立派に成長した虎松を目の当たりにした直虎たちは、いまこそ井伊家再興の時と行動を開始します。
虎松を鳳来寺に帰さず、まず虎松の母・しのが嫁いでいた松下源太郎(清景)の養子として松下姓を名乗らせました。
そして虎松を井伊谷ではなく、浜松の松下屋敷に移り住まわせることで身の安全を確保させます。
松下源太郎(清景)としのの縁談は、井伊家再興の狼煙を上げる、この時を見据えてのことだったのです。
そして直虎たちは、松下源太郎(清景)の養子となった虎松を徳川家康に仕官させようと計画します。
そこで虎松の継父となった松下源太郎(清景)と松下常慶(安綱)の兄弟に協力を依頼し、家康の鷹狩りの際に偶然を装い出合わせることにしました。
直虎と祐椿尼は、家康と虎松の対面の為に晴れ着の小袖をそれぞれ一枚づつ縫い、祝儀に贈っています。
この用意周到な虎松出仕作戦は見事成功し、家康の小姓として召し抱えられた虎松は「万千代」の名を与えられたほか、井伊姓に戻すことも許されました。
松下氏という後ろ盾を得た井伊万千代は、その後、異例の大出世を遂げることになります。
一方、虎松(万千代)が井伊姓に復姓したために、松下源太郎(清景)の松下氏は、中野直之(之の字)の次男である一定を養子に迎えることになりました。
中野直之
小田原征伐後、豊臣秀吉の命令で関東に国替えとなった徳川家康は、井伊万千代に家臣団筆頭の上野箕輪城12万石を与えます。
松下源太郎(清景)は、井伊家の家老として井伊万千代に従って箕輪に移り1597年に病没しました。
その後の松下源太郎(清景)、松下一定の系統松下氏は、彦根藩(井伊氏)の支藩・与板藩の家老になり家名を存続しています。
松下源太郎(清景)の異説
今村藤七郎(大河ドラマ直虎で、井伊直親の隣にいた人)の家に伝わる「今村家伝記」には松下源太郎(清景)について以下の記述があります。
新野左馬助、松下与右衛門(常慶)、松下源太郎(清景)、今村藤七郎の4人は、遠江国城東郡の武士である。
新野左馬助は妹(祐椿尼)が井伊直盛の妻であったことから井伊谷に引っ越した。
松下与右衛門(常慶)、松下源太郎(清景)、今村藤七郎は、この左馬助を頼って井伊谷に移住し、松下与右衛門(常慶)は井伊直平(大ジジ様)に仕え、松下源太郎(清景)は井伊直盛の近習、今村藤七郎は井伊直満(直親の父)の家老となった。
この記述に基づけば、松下源太郎(清景)はもともと井伊家の家臣だったことになり、井伊家に肩入れするのは当然のことになります。
今村藤七郎
【おすすめ記事】
政次の最期まとめ
おふざけ画像【井伊の谷のナオトラ】
直虎関係リスト
井伊家 関連記事
井伊家【高瀬】関連記事
小野家 関連記事
徳川家 関連記事
龍雲丸と気賀 関連記事
今川家 関連記事
あらすじリスト
大河ドラマ直虎 46~最終回あらすじと期待度
大河ドラマ直虎 41~45話あらすじと期待度
大河ドラマ直虎 36~40話あらすじと期待度
大河ドラマ直虎 31~35話あらすじと期待度
大河ドラマ直虎 26~30話あらすじと期待度
大河ドラマ直虎 21~25話あらすじと期待度
大河ドラマ直虎 16~20話あらすじと期待度
大河ドラマ直虎 1~15話あらすじと期待度
大河ドラマ直虎 最終回あらすじ
大河ドラマ直虎 49話あらすじ
大河ドラマ直虎 48話あらすじ
大河ドラマ直虎 47話あらすじ
大河ドラマ直虎 46話あらすじ
大河ドラマ直虎 45話あらすじ
大河ドラマ直虎 44話あらすじ
大河ドラマ直虎 43話あらすじ
大河ドラマ直虎 42話あらすじ
大河ドラマ直虎 41話あらすじ
大河ドラマ直虎 40話あらすじ
大河ドラマ直虎 39話あらすじ
大河ドラマ直虎 38話あらすじ
大河ドラマ直虎 37話あらすじ
大河ドラマ直虎 36話あらすじ
大河ドラマ直虎 35話あらすじ
大河ドラマ直虎 34話あらすじ
大河ドラマ直虎 33話あらすじ
大河ドラマ直虎 32話あらすじ
大河ドラマ直虎 31話あらすじ
大河ドラマ直虎 30話あらすじ
大河ドラマ直虎 29話あらすじ
大河ドラマ直虎 28話あらすじ
大河ドラマ直虎 27話あらすじ
大河ドラマ直虎 26話あらすじ
大河ドラマ直虎 25話あらすじ
大河ドラマ直虎 24話あらすじ
大河ドラマ直虎 23話あらすじ
大河ドラマ直虎 22話あらすじ
大河ドラマ直虎 21話あらすじ
大河ドラマ直虎 20話あらすじ
大河ドラマ直虎 19話あらすじ
大河ドラマ直虎 18話あらすじ
大河ドラマ直虎 17話あらすじ
大河ドラマ直虎 16話あらすじ
大河ドラマ直虎 15話あらすじ
大河ドラマ直虎 14話あらすじ
大河ドラマ直虎 13話あらすじ
大河ドラマ直虎 12話あらすじ
大河ドラマ直虎 11話あらすじ
大河ドラマ直虎 10話あらすじ
大河ドラマ直虎 9話あらすじ
大河ドラマ直虎 8話あらすじ
大河ドラマ直虎 7話あらすじ
大河ドラマ直虎 6話あらすじ
大河ドラマ直虎 5話あらすじ
大河ドラマ直虎 4話あらすじ
大河ドラマ直虎 3話あらすじ
大河ドラマ直虎 2話あらすじ
大河ドラマ直虎 1話あらすじ
感想リスト
大河ドラマ直虎 最終回【感想】
大河ドラマ直虎 49話【感想】
大河ドラマ直虎 48話【感想】
大河ドラマ直虎 47話【感想】
大河ドラマ直虎 46話【感想】
大河ドラマ直虎 45話【感想】
大河ドラマ直虎 44話【感想】
大河ドラマ直虎 43話【感想】
大河ドラマ直虎 42話【感想】
大河ドラマ直虎 41話【感想】
大河ドラマ直虎 40話【感想】
大河ドラマ直虎 39話【感想】
大河ドラマ直虎 38話【感想】
大河ドラマ直虎 37話【感想】
大河ドラマ直虎 36話【感想】
大河ドラマ直虎 35話【感想】
大河ドラマ直虎 34話【感想】
大河ドラマ直虎 33話【感想追記】
大河ドラマ直虎 33話【感想】
大河ドラマ直虎 32話【感想】
大河ドラマ直虎 31話【感想】
大河ドラマ直虎 30話【感想】
大河ドラマ直虎 29話【感想】
大河ドラマ直虎 28話【感想】
大河ドラマ直虎 27話【感想】
大河ドラマ直虎 26話【感想】
大河ドラマ直虎 25話【感想】
大河ドラマ直虎 24話【感想】
大河ドラマ直虎 23話【感想】
大河ドラマ直虎 22話【感想】
大河ドラマ直虎 21話【感想】
大河ドラマ直虎 20話【感想】
大河ドラマ直虎 19話【感想】
大河ドラマ直虎 18話【感想】
大河ドラマ直虎 17話【感想】
大河ドラマ直虎 16話【感想】
大河ドラマ直虎 15話【感想】
大河ドラマ直虎 14話【感想】
大河ドラマ直虎 13話【感想】
大河ドラマ直虎 12話【感想】
大河ドラマ直虎 11話【感想】
大河ドラマ直虎 10話【感想】
大河ドラマ直虎 9話【感想】
大河ドラマ直虎 8話【感想】
大河ドラマ直虎 7話【感想】
大河ドラマ直虎 6話【感想】
大河ドラマ直虎 5話【感想】
大河ドラマ直虎 4話【感想】
大河ドラマ直虎 3話【感想】
大河ドラマ直虎 2話【感想】
大河ドラマ直虎 1話【感想】
大河ドラマ直虎 【序盤感想】