大河ドラマ直虎【清水宗治】秀吉の備中高松城水攻めで孤立無援。本能寺の変を知らずに切腹した武士の鑑

大河ドラマ「おんな城主　直虎」の第49話「本能寺が変」で、徳川家康が魔王・信長の接待を受ける中、中国攻めをしている羽柴秀吉からの使者が飛び込んできます。

この秀吉の使者は、高松城攻略に苦戦しているため、信長の援軍を求めるものでした。

このあと、秀吉は「水攻め」の奇策を用いることになりますが、今回は秀吉と相対し、敵味方から評価された備中高松城主・清水宗治について簡単に紹介します。

 

 

大河ドラマ「軍師　官兵衛」での清水宗治

出典：https://blogs.yahoo.co.jp/

 

 

清水宗治（1537～1582）

1537年、備中国の一豪族の子として誕生。幼名は才太郎。

備中を支配した三村氏と毛利氏の「天正の備中兵乱」の際、毛利氏に味方して備中高松城主になったと言われる。

毛利家臣となってからは、小早川隆景の指揮下で活躍して信頼を勝ち得た。

 

1582年、天下統一を目指す織田の家臣・羽柴秀吉が「中国攻め」のため備中に襲来した。

清水宗治は、備中高松城で籠城して迎え撃ち、秀吉軍を2度にわたって退ける。

備中高松城は低湿地を利用した平城で、簡単に落とせるものではなかった。

攻略を急ぐ秀吉は、信長に援軍を要請しつつ、軍師・黒田孝高が提案した「水攻め」を実行。

低湿地にある沼城を逆手に取り、梅雨を利用したこの奇策によって、備中高松城は湖上に浮かぶ孤島となってしまう。

一方、城内では「水攻め」という奇想天外な戦法と、補給路も断たれてしまった現状に動揺し、著しく士気が低下。

到着した毛利の援軍も、湖を前にして何もできず、清水宗治の籠もる備中高松城は落城寸前となった。

 

 

出典：https://ameblo.jp/tetu522/

 

 

しかし、6月2日の本能寺の変によって事が動き出す。

信長の死をいち早く知った秀吉は、毛利側への情報を徹底的に封鎖して講和を呼びかけた。

毛利氏は、信長の援軍が送られてくると考えていたため講和を決意する。

秀吉が出した条件は、清水宗治の命と引換えに城兵を助命するというものであった。

毛利氏は和議を進めたかったが、清水宗治の切腹だけは応じられないとしたために交渉は一旦決裂してしまう。

清水宗治の命を助けたい毛利氏は、安国寺恵瓊を城に派遣して、救援が不可能なため、備中高松城は秀吉に降伏するべきという旨を伝える。

しかし、清水宗治は自分の命を城とともにしたいとして拒否し、自分の命と引換えに和議するよう恵瓊に伝えた。

その後、清水宗治は秀吉から贈られた酒と肴で別れの宴を行い、小舟に乗って秀吉の本陣まで漕ぎ、舞を踊った後に辞世の句「浮世をば今こそ渡れ武士の名を高松の苔に残して」を残して、信長の死を知らぬまま、水上の舟において切腹した。享年46歳。

 

 

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毛利氏に本能寺の変を伝える報せが届いたのは、宗治の切腹直後。

吉川元春は秀吉軍の追撃を主張したが、小早川隆景は和睦を守るべきと反対したために交戦にはいたらず、秀吉は「中国大返し」を成功させて、明智光秀を討って天下取りへまい進していくこととなる。

 

清水宗治は毛利氏から忠臣として厚い信任を受けていたことに加え、敵方であった秀吉も宗治のことを「武士の鑑」と賞賛している。

 

 

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