大河ドラマ直虎　近藤康用・鈴木重時・菅沼忠次って誰？何者？井伊谷三人衆とかわいそうな小野政次の最期

大河ドラマ「おんな城主　直虎」第11話で井伊直親（三浦春馬）は、今川のニセ康（ほっしゃん）の計にひっかかり、駿府にいた小野政次はやむを得ず、今川に忠誠を尽くすことになります。

次郎法師は、帰ってこない小野政次を心配していましたが、大河直虎、第12話では井伊直親や直平、中野直由、新野左馬助の死後まもなく、近藤康用・鈴木重時・菅沼忠次を連れて井伊家に戻ってきます。

大河直虎では今川氏真から指名された目付の3人として紹介されていますが、この政次が連れてきた、近藤康用・鈴木重時・菅沼忠次は一体何者なんでしょうか？簡単に説明したいと思います。

 

 

出典：http://www.nhk.or.jp/

 

井伊谷三人衆

結論から言いますと、近藤康用、菅沼忠久、鈴木重時は井伊谷三人衆と呼ばれ、永禄11年（1568年）末に徳川家康の遠江侵攻のを際に、今川氏真から徳川方へ寝返った3人です。

遠江国の領主は、比較的、今川氏への忠誠心が強く、徳川家康にとっては遠江侵攻の障害になっていました。

そこで家康は、三河の菅沼定盈を使い、同族の菅沼忠久に近づき、その忠久が縁戚の鈴木重時や近藤康用を取り込んで遠江に侵攻。井伊谷からついに遠江制圧を果たします。

大河直虎では近藤康用、菅沼忠久、鈴木重時は、小野政次が駿府から連れてきた今川方の手先のようですが、井伊家と同じく東三河～井伊谷周辺の小領主でした。

 

 

近藤康用（1517～1588）

近藤康用（橋本じゅん）

出典：http://www.nhk.or.jp/

 

近藤康用はもともと遠江と三河の境、宇利を拠点とする国衆で今川に服従していたが、桶狭間の戦い以降、今川氏に離反する者が相次いでいる中でも今川氏への忠節を守っていた。

井伊直親死後、今川家から井伊家の目付に任じられ、後に井伊谷三人衆と呼ばれる。

この近藤康用は、大河ドラマ直虎の中で直虎が城主となることに最も否定的な人物として描かれています。

そして、政次の最期に最も深く関わる人物でもあります。

 

史実では、前述どおり徳川家康が遠江侵攻時に今川氏を離反し、1568年からの家康による遠州攻め入りでは、老齢と長年の槍働きによる負傷で歩行困難となっていたため、子の近藤秀用が従軍。1588年に井伊谷で死去と伝わっています。

 

 

 

鈴木重時（1528～1569）

鈴木重時（菅原大吉）

出典：http://www.nhk.or.jp/

 

鈴木重時は、遠江と三河の境、山吉田を拠点とする国衆で1560年の桶狭間の戦いに今川側で参戦。以降も今川氏を離反する者が相次いでいる中、今川氏への忠節を守っていた。

井伊直親死後、今川家から井伊家の目付に任じられたが、井伊直親の母はこの鈴木の出で、井伊家とも縁戚関係があるため、大河ドラマ直虎でも井伊家にはやや同情的な人物として描かれる。

正室は奥山朝利の娘で、しのの妹にあたる。

 

史実では1568年の徳川家康の遠江侵攻を加担した娘婿・菅沼忠久から今川離反の誘いを受けてこれに承諾。

遠江の曳馬城攻略を最優先した徳川家康より、浜名湖沿岸の諸城攻略の下命を受けたが、堀江城の反撃を受けて命を落とす。

 

 

 

菅沼忠久（？～1582？）

菅沼忠久（阪田マサノブ）

出典：http://www.nhk.or.jp/

 

菅沼忠次は、三河国の菅沼氏の分家で、遠江国都田を領地としていた。他の2人と同様に今川に服従しており、桶狭間の戦い以降も今川氏への忠節を守っていた。

正室は鈴木重時の娘。

井伊直親死後、今川家から井伊家の目付に任じられるが、一族の菅沼定盈が徳川家康に仕えていたことから、今川氏を離反し徳川方に加担する。

この菅沼忠次から義父・鈴木重時、近藤康用が揃って今川氏を離反して、井伊谷は徳川軍の侵攻が始まる。

 

 

今川離反後

史実では、井伊直虎を追い落とし、井伊谷実行支配していた小野政次ですが、この近藤康用・鈴木重時・菅沼忠次ら井伊谷三人衆の離反により、追い詰められて敗北。

逃亡の末に捕縛されて斬首されてしまいます。

そもそも、近藤康用・鈴木重時・菅沼忠次らは小野政次派ではなく、血縁的にもどちらかといえば井伊家よりの立場。

政次の孤立は当然のことかもしれません。なんてかわいそうな政次・・・・

 

小野政次の怨霊を鎮めるため祀られた但馬社

（天王社に合祀されている。）

PHOTO　BY　葦尊彦

 

小野政次の墓と伝わる？墓所

（ネットで誰かが書いちゃったからそうなってるって案内人の人が言ってました。）

PHOTO　BY　葦尊彦

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