大河ドラマ直虎　三河一向一揆とは　本多正信も一揆に加わり三河平定を進める元康（家康）を追い詰めた一向宗の恐ろしさ　

大河ドラマ「おんな城主　直虎」の第12話「おんな城主直虎」、直親の死で次郎（直虎）ら井伊家は深い悲しみを癒すひまもなく、今川氏からの虎松（直政）殺害を命じられます。

衰退著しい今川氏が、井伊家に対し強固な姿勢で虎松（直政）殺害を命じられたのは、三河一向一揆によって松平元康（家康）の三河平定が一時中断したことによるものです。

 

今川氏真「よしっ！今のうちに嫌がらせしたろ」

 

この三河一向一揆は、元康（家康）が独立以後、順調に三河平定を進めていた過程《永禄6年（1563年）～永禄7年（1564年）まで約半年間》で発生しました。

 

大河ドラマ直虎では、今川氏を裏切り、鵜殿長照を攻めるなど三河平定に乗り出していた元康（家康）ですが、家臣が上宮寺で狼藉をおこして三河一向門徒の怒りを買い、これを知った小野政次が、この動きを煽れば元康（家康）の足をすくうことができると今川氏真に助言して、まもなく三河一向一揆は発生しています。

ちなみに大河ドラマ直虎で活躍している遠江国井伊谷の南渓や傑山らは臨済宗なので、この一向門徒の三河一向一揆とは関係ありません。

 

南渓「わしは全く関係ないんじゃ」

出典：http://www.nhk.or.jp/

 

元康（家康）が平定を進めていた東三河は曹洞宗の勢力が強かったため影響はありませんでしたが、三河一向一揆は元康（家康）が本拠を置いた岡崎で起こった一揆のため、平定するまで間、元康（家康）の東進は一時中断せざるを得なくなりました。

 

 

三河一向一揆とは

元康（家康）の父・松平広忠の代より、三河における本願寺教団の拠点で三河三ヶ寺といわれる本證寺、上宮寺、勝鬘寺は不入の特権を与えられていました。

簡単にいうと立入禁止です。調査して税金とろうとするなよってことです。

 

一揆の発生原因としては諸説ありますが、大河ドラマ直虎でとられている説と考えられるのは上宮寺発端説で、永禄6年（1563年）に元康（家康）が家臣の菅沼定顕に命じて上宮寺の近くに砦を築かせた時、不入の特権を侵害し上宮寺から兵糧とする穀物を奪ったことに端を発したというものです。

そりゃ誰でも怒ります。

 

近代化が著しい現在の上宮寺　

出典：http://ameblo.jp/

 

これによって不入の特権を主張する三河三ヶ寺（本證寺、上宮寺、勝鬘寺）と、一向宗徒の利権を剥奪して三河の統一を目指す元康（家康）との対立が深まって、本證寺の空誓が上宮寺や勝鬘寺と共に蜂起の檄を飛ばし、一向門徒を招集。築かれた菅沼氏の砦を襲撃しました。

 

一揆の中心は、三河三ヶ寺と本宗寺、桜井松平氏、大草松平氏、吉良氏、荒川氏といった反元康（家康）勢力でしたが、今川氏の残党なども加担し、元康（家康）の本城である岡崎城まで攻め上って元康（家康）を窮地に陥れます。

門徒側には、家康の家臣の本多正信（大河ドラマ真田丸で近藤正臣が熱演）や徳川十六神将の蜂屋貞次、夏目吉信、本多正重、渡辺守綱が参加するなど、松平家の内戦と呼べるものとなり、元康（家康）も自ら出陣して鉄砲の弾を被弾するなど、討死寸前まで陥るような激戦を繰り広げました。

装甲が薄ければ死んでいたかも・・・

 

本多正信「あの時はゴメンね。」

出典：http://www.sankei.com/

 

苦戦の末、勝利した元康（家康）は、三河国内の一向宗の寺院を破却し、一向宗の禁制を実施。この禁制はその後、約20年間も続きました。

それほどまでに苦しい戦いだったのでしょう。

 

忠義に厚い三河家臣団の半数が門徒方に味方した「三河一向一揆」は、若き家康に一向宗の恐ろしさをまざまざと見せつけ、後に「三方ヶ原の戦い」、「伊賀越え」と並んで家康の三大危機と言われるようになりました。

 

出典：https://matome.naver.jp/

直虎外伝　しの

大河ドラマ「おんな城主　直虎」における【しの】だけの物語を勝手に作ってみました。

しの伝　第１話【しのと亀之丞】
しの伝　第２話【再会と嫉妬】
しの伝　第３話【喜びと悲しみ】
しの伝　第４話【焦りと怒り】
しの伝　第５話【憎悪と覚悟】
しの伝　第６話【落胆と兆候】
しの伝　第７話【芽生えと誕生】

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