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大河ドラマ直虎【鈴木重好と近藤秀用】井伊直政の家臣となった鈴木重時と近藤康用の子どもたち

投稿日:2017年8月28日 更新日:

 大河ドラマ「おんな城主 直虎」

【鈴木重好と近藤秀用】
(すずきしげよし)と(こんどうひでもち) 

大河ドラマ「おんな城主 直虎」で登場している井伊谷三人衆(近藤康用・鈴木重時・菅沼忠久)。

この井伊谷三人衆は、今川氏を見限り徳川に寝返り、井伊谷から小野政次を追い落とすことに成功します。

大河ドラマ直虎の中では、直虎を守るため命を懸けた小野政次であったため、この井伊谷三人衆は一種の「悪役」のような役割になっています。

しかし、史実では井伊谷三人衆は徳川家臣になったあと、歴史の表舞台から次々と姿を消していくため、大河ドラマ直虎の中でも登場シーンは激減すると思います。

井伊谷三人衆のことや、政次を死に至らしめた張本人・近藤康用のことは別記事で紹介していますので、今回は父親に代わって活躍した大河ドラマ直虎でも登場する井伊谷三人衆・鈴木重時の子・鈴木重好(すずきしげよし)と、同じく井伊谷三人衆・近藤康用の子・近藤秀用(こんどうひでもち)について簡単に紹介したいと思います。

 

 

 

出典:http://www.nhk.or.jp/

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鈴木重好(?~1635)

柿本城主・鈴木重時の子で、鳥居元忠の養女を妻とした。

父・重時は井伊谷三人衆と呼ばれ今川氏に仕えていましたが、徳川家康の遠江侵攻が始まると徳川に寝返り、本領を安堵されています。

1556年頃、重好が誕生します。

1569年、今川家臣・大沢基胤が守る堀江城を攻め、父が討死にしたために家督を継ぎました。

 

 

大河ドラマ直虎の中では、鈴木重好は父・重時の戦死後に、井伊谷に現れて直虎(次郎法師)に父の供養のために経をあげて欲しいとお願いしています。

政次の仇ともいえる鈴木重時でしたが、重好少年(12、3歳の設定)の誠実な頼みに、直虎は断りきれず応じています。

その後、重好は一門を背負って父の代わりに戦場に向かい、直虎はやりきれない気持ちになっています。

 

 

そして、重好は家督相続後、遠江での激戦の中で生き残ります。

 

 

出典:https://www.instagram.com/

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1572年、武田信玄が遠江侵攻によって猛将・山県昌景が大軍で居城の柿本城に攻め寄せたため、重好は和議を結んで開城し、叔父のいる井伊谷の小屋山城へお世話になりました。

しかし、すぐに井伊谷も武田軍に攻め落とされて、徳川氏の本城・浜松城を頼ることになります。

 

その後、徳川の家臣となった井伊直政が井伊谷の旧領を回復すると、近藤秀用、菅沼忠久と共に井伊直政に仕えることになりました。

1584年、小牧・長久手の戦いでは一番槍を入れた直政のもとで、重好は槍下の高名(一番槍のサポートのこと)を挙げて活躍。

1602年、彦根城の普請に着手して、井伊直政の死後は彦根藩の家老として政務を行いました。

1605年、彦根藩の家臣・椋原正直や西郷重員らから、重好の不正行為を告発する文書が出され、家康の下にも届けられます。井伊家中の混乱を鎮めるため、家康によって重好は隠居させられ閉居生活を送ることになりました。

1618年、重好は2代将軍・徳川秀忠から水戸付きを命じられ、水戸藩の家老となります。

1635年、水戸にて死去。

 

大河ドラマ直虎の中で重好は、父・重時が井伊家と親戚筋にありながら、近藤康用に協力して井伊谷を乗っ取ったことを理解した上で、直虎に経をあげるように丁重にお願いしています。

のちに重好は井伊直政(虎松)に仕えて活躍していくことになるわけですが、史実と大河ドラマを混同して考えると、それは父がしたことの償いのように思えてしまいます。

直政死去後の不正行為(着服と縁故のエコ贔屓)だけはちょっと残念な感じ・・・。

 

 

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出典:https://ameblo.jp/

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近藤秀用(1547~1631)

井伊谷三人衆・近藤康用の子。遠江井伊谷藩の藩主。

1547年、遠江国の武将・近藤康用の子として誕生し、父とともに徳川氏に仕えました。

父が老齢や戦傷を負い歩行困難であったために、多くの戦で父に代わって出陣します。

 

大河ドラマ直虎の中では、父・近藤康用は堀江城攻めで脚に大怪我を負っています。

小野政次を追い落とした康用でしたが度重なる戦で傷つき、直虎からは戦国の世に振り回される犠牲者だと憐れに思われています。

そんな中、子の秀用は徳川家臣として活躍していくことになります。

 

 

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秀用は、家康の名だたる戦(姉川の戦い、三方ヶ原の戦い)などに出陣し戦功をあげ、小田原征伐では豊臣秀吉からも賞賛されました。

やがて、井伊直政が徳川家中で台頭してくると、家康の命令で直政に付くことになります。

しかし、秀用は直政の冷酷な性格に嫌気がさして、家康に直臣(家康の家臣)に取り立ててもらうよう嘆願しますが、直政に妨害されてしまいます。

さらに直政に暗殺まで計画され、秀用は出奔して伊勢国に逃亡しました。

 

1602年、直政が死去すると、徳川秀忠に召し出され、上野国青柳に所領を与えられます。

1603年、池田輝政の仲介によって、やっと家康に許されます。

1614年、小田原城の城番となり、1615年、大坂の陣にも参陣して武功を挙げました。

1619年、井伊谷へ転封となり、大名として井伊谷藩を立てます。

1623年、松平忠直改易後の越前の国務を行うため、越前へ派遣され、1631年、85歳で死去。

所領は子どもたちに分け与えられ細分化したために、井伊谷藩は消滅しました。

その後、秀用の子孫は旗本として徳川氏に仕えたといいます。

 

大河ドラマ直虎の中で小野政次の命を奪った張本人とも言うべき近藤康用の息子・秀用。

史実と大河ドラマを混同して考えれば、秀用は父のしたことを戦国の世のならいとして正当化し、井伊直政(虎松)の下に付くことを嫌っていたように思えます。

井伊直政も、井伊谷を奪った近藤家の人間をよくは思っていなかったのか、えげつない追い詰め方をしていますよね。

でも、最終的に井伊谷に藩を興すほどまでになった秀用は、父譲りの世渡り上手だった気がします。

 

 

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菅沼忠道(おまけ)

井伊谷三人衆・菅沼忠久の長男として誕生。

奥三河を中心とした菅沼一族の中で唯一、遠江国に地盤を持っていた父・菅沼忠久は、1568年に徳川家康の遠江侵攻に合わせて同族の菅沼定盈から今川離反の誘いを受けて承諾しました。

忠久は、鈴木重時や近藤康用も誘って共に徳川家臣となり、後年は井伊直政に付けられたといわれています。

1582年、父の死に伴って子の忠道が次郎右衛門尉の通称と家督を継承し、直政の配下として関ヶ原の戦いなどで功を挙げました。

 

他の井伊谷三人衆の二人の息子と違って、たいして名を残していない忠道なのでおまけで記述しました。

 

 

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