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大河直虎 小野政次は裏切っていない?井伊家と直虎を守るための優しくも悲しい政次の筋書きとは?勝手に考えました。

投稿日:2017年4月9日 更新日:

大河ドラマ「おんな城主 直虎」で、高橋一生が演じている小野政次ですが、当初は主人公の井伊直虎(柴咲コウ)、直虎の許嫁であった井伊直親の幼馴染として登場しており、井伊直親の死後は井伊家の乗っ取りを図る人物です。

史実でも、この小野政次は井伊直虎の徳政令の凍結を期に、井伊谷の乗っ取りを果たし、その後徳川家康と組んだ直虎や井伊谷3人衆らに敗れ、逃走の末に捕縛され処刑されている裏切者の汚名を背負っているとも言える人物です。

大河ドラマ直虎では、小野政次は直虎(当時は次郎法師)に「裏切るつもりで裏切ったのか?裏切らざるを得なくして裏切ったのか?」などと言われてましたが、本当に小野政次は井伊家、直虎を裏切っているのか?

ダークサイドに落ちたと思ったこともありますが、実は小野政次は裏切っていないと思います。

あの井伊家乗っ取りの行動や言動は、直虎を守るための優しくも悲しい小野政次の筋書きなのだと思います。

というかそうあって欲しい。

 

 

今回、この記事で書いているのは、これまでの大河ドラマ直虎を見てきて、小野政次がこうあって欲しいという願望です。

これまでの大河ドラマ直虎での小野政次の行動や今後の展開を無理矢理こじつけて、小野政次がこんな筋書きを描いているということを、あたかも正解のように書いています(笑)。

なので、こんな風にならなかったらゴメンナサイ・・・願望なので許して下さい。

 

 

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1.裏切り?の背景

大河ドラマ直虎の復習になりますので、毎週欠かさず見ている方は 2.史実での小野政次の最期 から読んで下さい。

 

小野家は、井伊の家臣でありながら父・政直の時代から今川に取り入って井伊家の目付となっています。

今川に信頼される原因となったのは、井伊直親の父・直満の謀反の密告でした。

このため、井伊家の人間からは裏切者扱いで大いに嫌われています。

 

おかげで、父・政直が死んでも小野政次は井伊家中から父を見るのと同じような目で見られていました。

心優しい井伊直盛(直虎の父)が生きていた頃は、井伊家、小野家のなんとなく調和はとれていましたが、桶狭間の戦いで直盛が戦死すると一気に小野政次排斥の機運が噴き出しました。

特に井伊家一門の奥山朝利は政次暗殺を謀るなどヒドイもんです。

小野政次は、奥山朝利を返り討ちにしてしまいましたが、幼馴染の井伊直親のとりなしや、直虎(当時は次郎法師)の竜宮小僧としての活躍によって罰せられることはありませんでした。

 

状況が一変するのは、直親が今川家に見切りをつけたことからです。

当主となった直親は、桶狭間以降、離反が相次ぎ衰退している今川家を見限り、成長著しい松平元康(徳川家康)と関係を持とうとしました。

小野政次も、「今川と共倒れなどゴメンだ。」と、この直親の策には同調しましたが、今川の策にまんまと引っかかり直親は殺されてしまいます。

小野政次も駿府で寿桂尼に問い詰められ、苦悶の表情を浮かべながら今川に忠誠を誓うことになりました。

父・政直が「いずれ私と同じ道を歩むことになる」と予言していたとおりになってしまったのです。

この駿府で、小野政次はある決心をしたような表情を浮かべていました。

 

その後の小野政次は、松平の動きを封じる策を進言し今川を勢いづけるなど、人が変わったように今川家に対し忠誠を尽くし井伊谷に戻ります。

井伊谷に戻った小野政次は、直虎(当時は次郎法師)に「裏切るつもりで裏切ったのか?裏切らざるを得なくして裏切ったのか?」などと言われてしまい、小野政次も「ヘタを打ったのはアイツ(直親)だ。」、「何度も何度も同じ過ちを繰り返し、井伊家は滅びるべくして滅びたのだ。」などとヒドイことを直虎(当時は次郎法師)に言います。

そして井伊家に対してはまるで乗っ取りを企んでいるかのように直親の子・虎松の後見になることに執着します。

井伊直虎が後見になってしまうと、井伊谷の百姓に徳政令の発布をけしかけるなど、直虎を認めないような行動、言動を繰り返していきます。

そんな小野政次を今川の犬となった裏切者として、直虎以下、井伊家中で信用している人間は一人もいなくなってしまいました。

 

 

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2.史実での小野政次の最期と井伊家

大河ドラマではどう描かれるのか分からないので史実での小野政次は、ものすごく簡単に説明します。

直虎は徳政令を2年間も発布しないなど、今川の命令に従わないために領主としての地位を失ってしまいました。

直虎は虎松(のちの井伊直政)の身を案じ、鳳来寺に隠して自らは井伊谷に残ります。

そして、直虎に代わって小野政次が井伊谷の実質支配者となりました。

しかし、このころ今川領内は武田、徳川に侵略されており、遠江の井伊谷も井伊谷3人衆と呼ばれる近藤康用・鈴木重時・菅沼忠次らも徳川家に寝返ります。

そして徳川軍に小野政次は敗れ、逃走するも捕まって処刑されてしまいました。

井伊家はその後、虎松が成人すると徳川家に仕えて活躍し、井伊谷領を回復し徳川四天王と呼ばれるまで出世していきました。

 

 

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3.小野政次の直虎を守るための優しくも悲しい筋書きとは?

さて、やっと本題ですが、大河ドラマ直虎での小野政次は実は井伊家や直虎を裏切っているのではなく、その逆で守ろうとしているのだと思います。

小野政次は、これまで「何度も何度も同じ過ちを繰り返してきた」井伊家のやり方を続けても、衰退しているとはいえ今川家や寿桂尼に目をつけられてしまえば、直親のような悲劇は今後も続いていくと感じたはずです。

それは、直虎を悲しませ苦しませることになり、井伊家の存続も無くなってしまうかもしれません。

一方で、「今川と共倒れはゴメンだ」と言っていたことからも、今は今川に勝てないけど、今後の今川家はどんどん弱っていくことは予見していたはずです。

 

そしてその小野政次が考えた直虎を守るための優しくも悲しい筋書きは、

①今川家からの信頼を勝ち取り、井伊家の人間からは「裏切者」、「今川の犬」と思わせる。

②井伊谷で虎松の後見になって、今川の傘の下で実行支配してしまう。これによって今川が井伊家を潰そうとする動きを無くす(直虎たちにとっては自分は「裏切者」、「今川の犬」と思わせたままで、直虎や虎松が殺されるというリスクを取り除き安全を確保する)。

③今川家が衰退してくると、侵略してくる新興勢力(特に直虎が瀬名と通じて知っている徳川家康)に、今川の犬・小野政次打倒の協力を得るため直虎たちが自然に動き出す(家康にとっては利益しかないから当然承知する)。

④自分が倒される(死ぬ)ことで、井伊家は手柄を挙げて徳川家のもとで存続していく

 

こういうことなんじゃないかなと思うんです。

自分も死ぬことで、直親を殺してしまった(殺される状況に追い込んでしまった)自分への罰をうけようとしてしているのかもしれません。

いや、ホントにこれなら悲しすぎます。

誰にも自分の胸中を知られてしまってはいけないのですから・・・・

 

 

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追記(6/30)※ネタバレ要注意

以下は、政次の最期についての記事(あらすじ)です。

ネタバレを覚悟できる方だけ呼んでみて下さい。

政次の最期【あらすじまとめ】

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