大河ドラマ「いだてん」
第38話「長いお別れ」【感想】
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東京オリンピック返上と小松勝の出征
大河ドラマ「いだてん」の第38話「長いお別れ」いかがでしたか?
笑いもほとんどなく、画面も真っ暗な本当に重いお話で戦争の悲惨さが強調された回でしたね。
話が重いので時間経過もゆっくりなように感じてしまいましたが、実はこの回だけで5年もの歳月が流れていることにビックリ。
やはり、戦争に対してスポーツは無力だったから、何もできなかったってところでしょうか。
では、第38話のおさらいです。
まずは、嘉納治五郎を失ったばかりのオリンピック組織委員会から。スタートは昭和13年(1938)です。
「戦争には鉄が必要だから、スタジアムは木で作れば?」という無茶苦茶な提案をする陸軍さん。
すっかり大黒柱がいなくなって混乱しまくってます。
いかに嘉納治五郎という存在が日本のスポーツ、オリンピックを引っ張っていたがよく分かりますね。
これに完全に意気消沈しちゃったのが副島道正。
イギリス、フランスから正式にボイコットを告げられて落ち込みまくり。
ついには田畑政治の反対を押し切って「オリンピック中止」を政府に願い出ちゃいます。
この時の田畑政治の発言「総理大臣にお願いするなら『戦争止めてくれ!』でしょ!」が正論過ぎて、ものすごく印象に残りました。
副島道正にとっても苦渋の決断だったようですから、そこまで正論言われてしまうとちょっと気の毒な気もします。
そして東京オリンピック返上は正式決定。
あっけない感じもありますが、しょうがいないっか。
一人で責任をかぶる形で身を引いた副島道正さん。色々追い詰められて体調も何回も崩して大変だったでしょうね。
本当にお疲れさまでした。
東京オリンピック返上が決まり、昭和14年(1939)、第二次世界大戦が勃発すると金栗四三の弟子・小松勝のオリンピック出場の夢も破れる。
東京にいる意味がなくなった小松勝に金栗四三は熊本に帰るように言いますが、小松勝には帰りたくない理由が。
それはいつの間にか、リクちゃんとラブラブになっていたから。
この二人は出会ったのがベルリンオリンピックの時の昭和11年(1936)ですから、いつの間にかというより、かなりの期間を秘密裏に交際していたってことですが。
この野郎!さかりのついた肥後っ子が!調子こきやがって!練習サボってデートとかしてたんか?何がオリンピックでメダル獲るだ?出てたとしてもそんなんで獲れるわけないだろ!俺はバカみたいに走っても獲れなかっただぞクソ野郎!
と、ここまで金栗四三は言ってはいませんが、私ならこう言いたい(笑)。
さて、皆の目を盗んで相思相愛となっていた小松勝とリクちゃん。
あっという間に二人は結婚して、「金治」という子供まで生まれちゃいます。
これがのちの「五りん」ですが、この馴れ初めを五りんもいつの間にか知っていました。
ハリマヤで写真見たときは、父親が写っているのかどうかも分からないって言っていたのに、倒れた志ん生の病室では意外とアッサリと語っていて驚きです。
この落語パート、金栗四三、田畑政治の物語の補助的な役割を果たしていますが、たまに雑な時あるんだよな~。
昭和16年(1941)、日本は太平洋戦争へと突入。
そして昭和18年(1943)、戦況が悪化した日本は兵力不足を補うため、学徒出陣が決定。
あっという間に2年が経ってます。
学生である小松勝の出征も決定するのですが、この人は一体何年間学生やってんの?
たしか、小松勝が熊本の金栗四三のところを訪れたのは、昭和8年(1933)の田畑政治の結婚の時ですからかれこれ10年でっせ。
走り過ぎて落第しまくりか?バカヤロメ!
そんな中、小松勝は金栗四三に「3つになったら冷水浴をさせて下さい」と金治を託し、やっと五りんが水浴びをしていた謎が解けました。
その後、神オリンピックのために嘉納治五郎が作った宮競技場で学生たちの出陣式が行われ、やりきれない気持ちの田畑政治。
河野一郎を見つけて「俺は諦めん。オリンピックやるぞ。ここで!」という田畑政治の決意表明が、1964年に繋がっていくんですね。
大河ドラマ「いだてん」
次回 第39話「懐かしの満州」
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