大河ドラマいだてん
~東京オリムピック噺~
2019年NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」で登場する杉咲花が演じる三島家の女中「シマ」。
この「シマ」は金栗四三の「やがて日本も西洋のように女子スポーツが盛んになるかもしれない」という言葉に背中を押され、三島家を離れて働きながら東京高等女子師範学校に通うことになりました。
そんなシマが働いていたのが『ミルクホール』と呼ばれる施設。
この『ミルクホール』は物語の中でも四三や嘉納治五郎などが利用するなど度々登場してきます。
現在で言えば、カフェ、喫茶店にあたる『ミルクホール』ですが、この記事では『ミルクホール』が作られたきっかけや、その歴史についてを簡単に紹介していきます。
出典:http://tokyo-modernclub.com/
ミルクホールとは?
ミルクホールとは名前の通り、もともとはミルクを提供することを目的とした飲食店。
政府が日本人の体質改善のため、ミルクを飲むことを推奨し、明治時代にミルクホールは作られていった。
日本でコーヒーが出されるようになったのは明治中期のことだったが、当時カフェと呼ばれる飲食店では主に洋酒が提供されていた。
銀座のカフェでは文化人が集まり、洋酒を片手に文化や政治について語り合う姿が若者の憧れの対象となったいた。
やがて、同じ銀座にコーヒーを提供するカフェが登場し、ブラジルで一旗揚げようとする移民のきっかけになるほど、安価なブラジル直輸入のコーヒーは好評を得ていった。
すると、ミルクホールにおいてもコーヒーが提供されるようになり、学生や庶民は気楽にコーヒーを楽しむ場として利用するようになった。
駅の周辺に立地していたミルクホールは洋菓子、食パンなどの軽食も摂ることができ、新聞、雑誌なども置いて人気を博し、町の社交場として大正時代に全盛期を迎えた。
しかし、ミルクホールは関東大震災と太平洋戦争で多くが焼失してしまい、やがて流行は喫茶店に変わっていった。
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