大河ドラマ【いだてん】
~東京オリムピック噺~
2019年NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の主人公・金栗四三はオリンピック出場を決めたあと、杉咲花が演じる三島家の大豪邸で女中『シマ』と出会います。
この大河ドラマのほとんどはキャラクターは実在する人物で固められていますが、ではこの『シマ』は実在の人物だったのでしょうか?
結果から言いますと『シマ』は実在した人物ではなく、この大河ドラマ用に作られた架空のキャラクター。
しかし、宮藤官九郎の脚本によって『シマ』は生き生きと描かれ、杉咲花の演技力によってあたかも実在したかのような人物となっていきます。※私の希望w
金栗四三は黙々と走るマラソンランナーのようですが、第一線から退いたあとは女子のスポーツ発展にも力を入れる指導者となっていったことを考えると、この『シマ』はその活動に一役買っていくことと思われます。
この記事では、杉咲花が演じる架空の人物『シマ』について紹介していきます。
三島家の女中だったシマ
シマは金栗四三が初めてオリンピックに出場することが決まった時、共に出場する三島弥彦の豪邸で女中(お手伝い)として働いていました。
第1話でも天狗倶楽部の面々が野球をしていて花瓶を割る場面でも登場してきます。
さて、金栗四三はオリンピックに出場するにあたり、三島邸でテーブルマナーなどのレッスンを受けることになりますが、厳しいレッスンに意気消沈し、食事も喉を通らなかった金栗四三のもとに弥彦の命でシマがやってきて、弁当を差し出してくれます。
この時、シマは金栗四三に対して、「長距離を走る気持ちってどんな気持ちですか?疲れるだけなら皆は知らないと思うんです。疲れた先には走った人にしか分からない何かがあるんじゃないかと思って・・・」とマラソンのことに興味を示すような発言をしています。
このあと、すぐにシマは何か行動を起こすわけではありませんが、のちの伏線がここで張られているのでしょう。
その後、シマは三島弥彦が母親(和歌子)にオリンピック行きを伝えていないことを心配する優しいところを見せますが、三島弥彦は「余計なお世話」などど冷たくあしらわれました。
しかし、優しいシマは三島弥彦が出発する際には、和歌子を連れて駅に現れ、二人の感動の場面をお膳立てします。
やがてストックホルムに着き、ノイローゼ気味になった三島弥彦から届いた手紙の内容に不安の色を隠せない三島家。
三島弥彦の良き理解者であったシマももれなく、半ベソかいてます。
シマが女子スポーツの先駆けへ?
やがてオリンピックで大惨敗した金栗四三は帰国(三島弥彦は海外視察後に帰国)し、次回オリンピックに向けて練習を開始しました。
そしてある日、金栗四三は下宿先の向かいの家からシマに声をかけられます。
この時、シマはすでに三島家の女中を辞め、ミルクホールで働きながら東京女子高等師範学校を目指して勉強していました。
シマが女中を辞めるきっかけとなったのは、三島弥彦から「いずれ日本も西洋のように女子スポーツが盛んになるかもしれない」という言葉に背中を押されたから。
この頃になると、シマはお節介やきの女性から、目標に向かう強い女性になっていました。
その後、無事に東京女子高等師範学校に入学したシマは、金栗四三から「女子体育の振興は国を挙げて取り組むべき課題」と励まされ、決意を確固たるものにしていきます。
しかし、当時はまだまだ女性がスポーツをすることをよしとしない時代。
金栗四三が企画した「東海道五十三次駅伝競走」に女子も参加できないものかと相談して怒られたり、自作(ダサい)のトレーニングウェアで人目のつかない早朝にランニングをしたりしながら、女性のスポーツに対する理不尽な扱いに心を痛めることになります。
転機となるのは、金栗四三にとって最後のオリンピックとなったアントワープ・オリンピックの時。
金栗四三は立ち寄ったベルリンのスタジアムで女性の槍投げを見て、女性の力に驚愕します。
そして、ここからはあらすじが発表されてないので予想ですが、金栗四三とシマは協力して女子スポーツの礎を築いていくことになる・・・と思います。
ちなみに、このシマは東京女子高等師範学校の講師・二階堂トクヨからお見合いの代役も頼まれていますので、こちらの話も面白くなっていくと思います。
【いだてん】あらすじ
【いだてん】人物・キャスト