大河ドラマ西郷どん(せごどん)
第3話「子供は国の宝」【感想】
この記事では大河ドラマ西郷どん(せごどん)の記念すべき第3話「子供は国の宝」の感想と、勝手にMVPを決めています。
泣かせる大河
今回の大河ドラマ「西郷どん」、まだ第3話ですけどホントに泣かせる大河だわ。
困っている人を放っておけない西郷吉之助の人格、藩を憂う大久保正助、赤山靱負の心意気、悪役のようで実は主君を想う調書広郷の忠義、本当に感動しました。
暗いというか、切なくなるこの状況、ずっとこんな感じで続いていくのかな~。
まず始めは、貧乏子だくさんの西郷家のお話。
貧乏なのに、家族はどんどん増えていっている西郷家。
吉兵衛さんは、子作りに計画性が全くありません(笑)。
借金を申し込みに行っても、吉兵衛さんは武士のプライドから上から目線で頼むというありえない行動。
それに引き換え、吉之助は地べたに這いつくばって「うちは貧乏だから」とお願い。
あいかわらずバカ正直な吉之助の行動には、心打たれてしまいます。
バカ正直も行ききってしまえば、すがすがしい。
そんな吉之助だからこそ、周りには人が集まってくるんだと思います。
吉之助の正直さに心打たれて借金を了解した商人・板垣与三次も、なかなか器の大きい人に感じました。
商人のくせに、なかなかカッコイイというか、渋い!
前回の大河の瀬戸方久とは大きく違いますな(笑)。
商人・板垣与三次
ところで、西郷家が借りた百両って現代でいうとどのぐらいだったんでしょう?
当時の貨幣価値を、現代に換算するのは難しいらしいのですが、帰り道の吉之助たちのビクビクした様子を見るからに1,000万円ぐらいかと思います。
西郷家は、この借金を明治維新後まで完済できなかったことからも、そのぐらいが妥当かと。
暗い重い展開が続く中で、大金を手にした二人のやりとりはとっても楽しかったです。
百両の価値は?
無事、お金を借りることができた帰り道、吉之助は一人の少年と遭遇。
少年の名は、中村半次郎。
そう、西郷の最期まで付き従った「人斬り半次郎」です。
まぁ「人斬り」っていうのは伝説らしいのですが、それでもドラマの中では大人たちを一瞬でボコボコにしてました。
今回の大河ドラマの中村半次郎は「人斬り」路線で行くのでしょうか?
こちらも楽しみです。
その後、夜逃げしようとした中村一家に再び出くわし、助けることを約束した吉之助。
こうやって中村半次郎は「西郷命」ってなっていくわけですね。
中村半次郎!
そして赤山靱負に半次郎一家の状況を相談した時の、吉之助と大久保正助がまたカッコイイ!
みんな熱い!惚れてしまいそうです!
この時代の若い人の熱量って、ホントにすごいな。
西郷や大久保だけでなく、坂本龍馬や高杉晋作などなど、こういう人たちがたくさんいたからこそ、明治維新が成し遂げられたのでしょうね。
私が今回で一番泣いてしまったのは、吉之助が熊吉の実家に米を届けに行ったところ。
ばあちゃん子だったから、あれはアカンわ。
一瞬、ボケてんの?とか思ってしまったけど、あの役者さんスゴイね。
ボケ2、正気8ぐらいのばあちゃんの演技をしてたと思う。
うちのばあちゃんも、最後の方は疑り深い性格になっていたから思い出してしまった。
これまで悪役の臭いをプンプンさせていた調書広郷の最期も良かったですよね。
側室・お由羅に色ボケかましているとはいえ、調書広郷にとっては自分を最も信頼してくれている主君・斉興。
金勘定だけで成り上がってきた調書広郷もまた「武士」。
主君のために死ぬことをいとわない。
斉彬が仕組んだことと分かってからも、あの落ち着いた雰囲気。
斉興さえいなければ、調書広郷と島津斉彬の二人は、分かりあえていたかもしれないと思って悲しくなりました。
→薩摩藩の財政を立て直し斉興をかばって死んだ「調書広郷」とは
来週は、お由羅騒動で赤山靱負が早くも死んでしまいますね。
また、泣かされることになりそうです。
第3話「子供は国の宝」
深堀り記事
第3話「子供は国の宝」
勝手にMVP
今回のMVPは、調書広郷。
どんな脇役にも、どんな悪役にも、それぞれの忠義があって、それぞれの生き方、死に方がある。
西郷たちから見れば、民を苦しめた男であっても、藩にとっては財政を立て直した第一人者。
自分を信頼してくれた主君をかばって死を選ぶ姿は、まさにあっ晴れでした。