西郷どん関連

大河ドラマ西郷どん(せごどん)島津斉興(なりおき)お由羅騒動を引き起こした権力に固執する斉彬の父・斉興は薩摩藩の財政基盤を作った?

投稿日:2017年12月30日 更新日:

大河ドラマ西郷どん(せごどん)
島津斉興(なりおき)

大河ドラマ西郷どん(せごどん)の序盤で、一癖も二癖もある悪役のような活躍をみせるのは加賀丈史が演じる島津斉興(なりおき)。

島津斉興は、西郷吉之助(隆盛)らが心酔する島津斉彬の父親でありながら、斉彬を激しく憎み、側室・お由羅を溺愛して薩摩藩を揺るがす大事件(お由羅騒動)を起こします。

同じ薩摩藩、しかも藩主でありながら「敵」のように描かれるこの島津斉興について、今回簡単に紹介していきます。

 

 

出典:https://www.instagram.com/

スポンサーリンク

 

 

島津斉興(なりおき)

島津斉興は、島津氏第27代当主。薩摩藩の第10代藩主。

寛政3年(1791年)、第9代藩主・島津斉宣の長男として江戸で誕生。初名は忠温。

文化元年(1804年)に元服し、将軍・徳川家斉より偏諱を賜って斉興に改名。

文化6年(1809年)、祖父・重豪によって父・斉宣が強制的に隠居させられ、斉興が家督を継いで第10代藩主となった。

しかし、藩政の実権は重豪に握られており、天保4年(1833年)に重豪が死ぬまで斉興の出番はなかった。

 

祖父の死後、ようやく藩政の実権を握った斉興は、重豪が登用した調所広郷を重用して藩政改革に乗り出す。

調所広郷は、密貿易や砂糖の専売などの財政改革を行い、祖父が作った500万両の借金も返済目途をつける。

この改革で薩摩藩は経済発展を果たし、幕末の活躍の財政基盤を作った。

 

 

スポンサーリンク

 

 

その後、斉興は側室のお由羅とその間に生まれた久光を溺愛し、斉彬を廃して久光を後継者にしようと考える。

そこに嫌っていた長男・斉彬が、斉興を藩主の座から下ろすため、密貿易の件を幕府に密告。

責任者の調所広郷は、斉興に責任を及ばさないために1人で罪を被り、服毒自殺した。

さらに斉彬の子が次々と夭折したため、薩摩藩では「お由羅の呪い」のせいだと噂され、斉彬を支持する藩士50余名が、お由羅と久光の暗殺を企てた。

嘉永2年(1849年)、この暗殺計画は事前に露見して、斉彬派支持者は粛清された。(お由羅騒動)

その後も、藩内では斉彬派と久光派の対立は続いたが、嘉永4年(1851年)に斉彬に協力した老中・阿部正弘の調停によって斉興は隠居させられ、藩主・斉彬が誕生した。

 

安政5年(1858年)、斉彬が藩士の訓練を観覧中に急死すると、斉彬の遺言により藩主は久光の長男・茂久が継いだ。

斉興は、茂久が若年であることを理由に再び藩政を掌握。

西郷隆盛ら、斉彬派の家臣を粛清し、安政6年(1859年)に死去するまで藩政は混乱した。

 

 

スポンサーリンク

大河ドラマ西郷どん(せごどん)の【説明記事一覧】疑問に思った内容や人物を簡単に紹介!
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 背景・関連記事・説明記事一覧 この記事では、大河ドラマ西郷どん(せごどん)の本編にある背景や、史実をもとに紹介した関連記事、疑問に思うワ
大河ドラマ西郷どん(せごどん)あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ【初回から最終回まで】
大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全話 あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ この記事では、2018年NHK大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全47話のあらすじ・

スポンサーリンク

 

-西郷どん関連

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

大河ドラマ西郷どん(せごどん)お由羅と「お由羅騒動」呪いが薩摩藩お家騒動の原因か?赤山靱負や大久保父らが処分された大事件

大河ドラマ西郷どん(せごどん) お由羅と「お由羅騒動」 大河ドラマ西郷どんで、島津斉興の側室として登場する「お由羅」は個性的なキャラで、小柳ルミ子はまさにはまり役。 斉興と久光を溺愛し、斉彬を嫌う「お …

木場伝内(こばでんない)と田中雄之介【西郷どん(せごどん)】奄美大島の島人を苦しめる薩摩藩士たち

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 木場伝内(こばでんない)と田中雄之介 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第18話「流人 菊池源吾」から奄美大島編がスタートし、西郷吉之助と島民たちの物語が繰り広げられます …

大河ドラマ西郷どん(せごどん)島津久光 マザコン?「国父」として幕末の薩摩藩を引っ張った西郷生涯の敵・島津久光とは

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 島津久光 大河ドラマ西郷どんで、西郷吉之助(隆盛)の「生涯の敵」」として描かれるのが青木崇高が演じる島津久光。 有能な兄・島津斉彬と比べられたマザコン島津久光は、「お由 …

【ええじゃないか】西郷どん(せごどん)幕末に世直しを求めた民衆の狂乱騒ぎと伊勢神宮「おかげ参り」との違いとは

大河ドラマ西郷どん(せごどん) ええじゃないか 大河ドラマ西郷どん(せごどん)で西郷吉之助たちの討幕が佳境を迎える頃、京都では「ええじゃないか」という民衆の狂乱騒ぎが発生していました。 世直しを求めた …

朝彦親王(中川宮・青蓮院宮)西郷どん(せごどん)で岩倉具視に「曲者」と称され一橋慶喜と裏で繋がる皇族は皇學館大学の創始者!

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 朝彦親王(青蓮院宮・中川宮) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)で登場する数少ない皇族・朝彦親王。※朝彦親王は、青蓮院宮、粟田宮、中川宮、賀陽宮、久邇宮など数多くの名称で呼 …