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大河ドラマ西郷どん(せごどん)島津重豪(しげひで)5百万両の借金を作った張本人は曾孫の斉彬に影響を与えた蘭癖大名。

投稿日:2017年12月29日 更新日:

大河ドラマ西郷どん(せごどん)
島津重豪(しげひで)

大河ドラマ西郷どん(せごどん)で、江戸から帰国した島津斉彬は、薩摩藩士を集めて砲術訓練を実施しようと父・斉興のもとを訪れます。

しかし、薩摩藩の財政を預かる調書広郷は「そんなことをすれば藩の財政は火の車」と意見し、斉興も「先々代の5百万両の借金が調書のおかげで目途が立ったところ」だと猛反対。

結局、斉彬は訓練実施を諦め「いずれ日本は清国のように乗っ取られてしまう」と捨て台詞を吐いていきました。

今回、取り上げるのは斉興が言った「先々代」。斉彬にとっては曾祖父にあたる島津重豪。

斉彬の人間形成に、大きな影響を与えた島津重豪について簡単に紹介していきます。

 

 

出典:http://tobetobe-tobe.cocolog-nifty.com/

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島津重豪(しげひで)

島津氏第25代当主で、薩摩藩の第8代藩主。

延享2年(1745年)に分家の加治木島津家の当主・島津久門(重年)の長男として誕生した。

父が本家に復して薩摩藩主となり、その後死去。重豪は11歳で家督を継いだが、年少のために祖父・島津継豊が藩政を担った。

 

宝暦10年(1760年)に祖父が死去すると、継豊の弟・島津貴儔が藩政の実権を握ったが、3年後に重豪が親政を開始して藩政改革に取り組んだ。

重豪は長崎のオランダ商館に行き、オランダ船に搭乗するなど、蘭学に興味を抱き「蘭癖大名」と呼ばれた。

薩摩では、藩校・造士館や、武芸稽古場・演武館を設立して教育の普及に努め、暦学や天文学の研究を行う明時館(天文館)や医学院までも設立している。

また、これらの学問所を百姓町人にも開放して教育の機会を与えている。

 

 

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天明7年(1787年)、重豪は隠居して家督を長男・斉宣に譲ったが、実権は重豪が握り続ける。

文化6年(1809年)に華美な生活を好む重豪のせいで財政的に圧迫された薩摩藩は、藩主・斉宣が緊縮財政政策を実施しようとした。

しかし、重豪は大反対。斉宣を隠居させて孫の島津斉興を藩主とし、重豪は後見人になって政権を握る。

晩年に重豪は、ようやく藩の財政改革に取り組み、下級武士の調所広郷を重用。

天保4年(1833年)に89歳で死去した。

 

 

オランダ語を話すこともできたといわれる重豪は、曾孫の島津斉彬を幼少の頃から可愛がり、斉彬を連れてシーボルトと会見して西洋の情況を聞いたりしていた。

重豪の死後、登用した調書広郷が活躍し、薩摩藩の財政が立て直し始め、可愛がられていた斉彬は、欧米列強の技術に触れて薩摩藩の富国強兵を目指していく。

良くも悪くも島津重豪がいなければ、のちの薩摩藩の躍進はなかった。

 

 

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