西郷どん関連

大河ドラマ西郷どん(せごどん)ハリス 家定の奇行にドンびきした駐日総領事は日米修好通商条約を締結させた生涯独身・童貞の厳格な男

投稿日:2018年2月14日 更新日:

大河ドラマ西郷どん(せごどん)
タウンゼント・ハリス

大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第14話で、将軍・徳川家定と謁見を果たすアメリカ総領事・タウンゼント・ハリス。

家定の奇行に、ドンびきしてしまうハリスですが、大統領の親書をなんとか渡して任務完了。

その後、このハリスは日米修好通商条約を締結させるため幕府と折衝を重ねます。

今回は、のちに条約締結を成し遂げ、初代駐日公使となったタウンゼント・ハリスについて簡単に紹介します。

 

 

出典:http://www.irashadiary.com/

スポンサーリンク

 

 

タウンゼント・ハリス

タウンゼント・ハリスは、1804年にジョナサン・ハリスの六男として生まれた。

貧しい家庭環境の中、ハリスは中学卒業後にに父や兄の陶磁器輸入業を助ける一方で、図書館に通いフランス語、イタリア語、スペイン語を習得した。

そして教育活動に目覚めたハリスはニューヨーク市の教育局長となり、高等教育機関「フリーアカデミー」を創設して貧困家庭の子供たちの教育向上に尽力。

しかし、家業の経営悪化などがあり辞職したハリスは貿易業での再起を図り、東アジアに目を向けた。

1853年にペリー率いる東インド艦隊が清に滞在していることを知ると、ハリスはペリーに対して日本への同乗を望む。

しかし、軍人でなかったため許可を得られず、ハリスはコネを使ってアメリカ政府に運動、さらに1854年に台湾に関するレポート「台湾事情申言書」を提出。

帰国したハリスは日米和親条約の11条に目をつけ、政界人の推薦状を得て、ついに初代駐日領事に任命される。

ハリスは日本との通商条約締結のための全権委任を与えられ、オランダ語通訳にヒュースケンを雇って1856年に(安政3年)に下田へ入港した。

 

下田玉泉寺に領事館を構えたハリスは、大統領の親書の渡すため江戸行きを望むが、幕府は徳川斉昭らの攘夷論者が反対し留保。

この頃、幕府はハリスの江戸出府を引き止めさせるため、ハリスに対して篭絡しようと芸者のお吉という女性を派遣しているが、意図を見抜いたハリスは激怒してお吉をすぐに解雇している。

江戸出府が叶わなかったハリスは、下田で和親条約改訂のため交渉を行って1857年(安政4年)に下田協定を調印させ機会を探った。

 

 

スポンサーリンク

 

 

その後、アメリカ軍艦が下田へ入港すると、幕府は危機感を感じハリスの江戸城への登城を許可。

するとハリス、ヒュースケンらは13代将軍・徳川家定に謁見して即時通商を要求した。

通商条約締結に二の足を踏んでいた幕府官僚たちであったが、ハリスはイギリスなど諸外国の日本侵略が間近に迫っていると危機感を煽り、1858年(安政5年)に朝廷の勅許無しでの日米修好通商条約締結を成功させる。

 

これによって初代駐日公使となったハリスは、ヒュースケンの殺害事件など治安の悪化から通商条約に基づく江戸の開市について延期をアメリカ本国に進言。

これに対し、リンカーン大統領はヒュースケン殺害の補償までは開市延期はしないと通告してきたため、ハリスは幕府と交渉して補償の合意を取り付け、なんとか開市延期を決定した。

 

1862年(文久2年)、幕府は留任を望んでいたがハリスは病気を理由に辞任。

ハリスは帰国後に業績を表彰され、生活補助金を支給されて静かに暮らし、1878年に74歳で死去した。

生涯独身、生涯童貞であったハリスは、日本の混浴の習慣は「このような品の悪いことをするのか判断に苦しむ。」と述べている。

 
 

 

スポンサーリンク

大河ドラマ西郷どん(せごどん)あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ【初回から最終回まで】
大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全話 あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ この記事では、2018年NHK大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全47話のあらすじ・
大河ドラマ西郷どん(せごどん)の【説明記事一覧】疑問に思った内容や人物を簡単に紹介!
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 背景・関連記事・説明記事一覧 この記事では、大河ドラマ西郷どん(せごどん)の本編にある背景や、史実をもとに紹介した関連記事、疑問に思うワ

スポンサーリンク

-西郷どん関連

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

大河ドラマ西郷どん(せごどん)長岡監物(けんもつ)吉之助のおかげで大久保正助が熊本で会えることになった攘夷論者の家老

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 長岡監物(ながおかけんもつ) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第13話で、3年ぶりに薩摩に帰って来た西郷吉之助は、大久保正助たちと久しぶりの再会を果たして喜びますが、そ …

西郷星☆西郷どん(せごどん)火星になった西郷隆盛!地球に接近する火星の天体現象に民衆が熱狂?

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 西郷星 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の最終回で西郷隆盛が非業の死を遂げたあと、共に江戸城無血開城を果たした勝海舟が夜空を見上げ「龍馬とよろしくやっているか、西郷どん・ …

大河ドラマ西郷どん(せごどん)【家慶・家定・家茂・慶喜】12代から15代まで幕末の将軍をまとめて紹介!

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 【家慶・家定・家茂・慶喜】 幕末の徳川家の人物をまとめて紹介! 大河ドラマ西郷どん(せごどん)では、幕末の動乱期に次々と江戸幕府の将軍が変わっていきます。 順番に並べる …

西郷どん(せごどん)【桜田門外の変と井伊家のその後】井伊直弼を殺したのは薩摩藩士?西郷が愛加那とイチャつく間にも時代は動いていたww

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 桜田門外の変と井伊家のその後 大河ドラマ西郷どん(せごどん)第18話から第22話まで西郷吉之助(隆盛)は奄美大島で過ごしています。 この奄美大島で吉之助は愛加那と結婚し …

西郷どん(せごどん)阿部正外(あべまさとう)一橋慶喜と対立した老中は井伊直弼に交渉能力を認められた白河藩主

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 阿部正外(あべまさとう) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第30話で、天皇の寵愛を受けて権力を強める一橋慶喜は、幕府によって天皇から遠ざけられようとしていました。 幕府 …