日本の神様 日本神話
【須佐之男命(素戔嗚尊)②】
今回で2回目となる須佐之男命(別称:素戔嗚尊 スサノオ)の話ですが、前回までのスサノオの話をザックリおさらいすると、
伊邪那岐命(イザナギ)から産まれたスサノオは、海原の統治を任されますが死んでいる母の伊邪那美命(イザナミ)に会いたいと駄々をこね、海原を追放されます。
姉の天照大御神(アマテラス)に事情説明に向かったが、アマテラスに警戒されてしまい、占いを行って何とか疑いは晴れました。
という感じです。
子供のようなスサノオが高天原のアマテラスに会い誓約(占い)の後、成長して立派な神様になるのかなと思いきや、そこはさすがスサノオ、簡単にはいきません。
須佐之男命の乱暴狼藉と高天原追放
アマテラスの許しを得て、高天原に入ったスサノオですが、ここで大暴れします。
甘えん坊から暴れん坊へ
出典:http://vod.skyperfectv.co.jp/
神聖な田を壊してまわったり、神殿に糞をまき散らしたり、機屋に皮を剥いだ馬を投げ込んで機織り女を殺すなど乱暴狼藉の限りを尽くし、最初かばっていたアマテラスも我慢ならずに「やってられない」とばかりに天岩戸に身を隠してしまいます。
結果、世界は闇に包まれて災いが起こりましたが、高天原の神々は策を練って何とかアマテラスを岩戸から出すことに成功しました。
この事件により、スサノオは償いのしるしに髭と手足の爪を切られ、高天原を追放されました。
わりと軽い刑罰やな
天岩戸事件はこちら↓
須佐之男命の八岐大蛇退治
高天原を追われたスサノオは、地上世界の出雲国に降ります。
彷徨い歩くスサノオは、空腹を覚え大宣都比売神(オオゲツヒメ)に食べ物を求めますが、オオゲツヒメは口や尻から食べ物を取り出していたため逆上し惨殺。
わからなくはない
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これを高天原から見ていた神産巣日神(カミムスヒ)は、オオゲツヒメの死体から生まれ出た五穀の種をスサノオに持たせました。
怒んないの?
ちなみに、オオゲツヒメの別名は保食神(ウケモチ)で、この神様を殺したのはスサノオである話と、スサノオの兄神である月讀命(ツクヨミ)の話と両方が存在しています。
さて、スサノオは出雲の国の肥の河の上流から箸が流れてきたので、上流に向かうと、そこには泣き悲しんでいる老夫婦神と若い娘がいました。
まさしく昔話
夫の名は足名椎命(アシナヅチ)、妻の名は手名椎命(テナヅチ)、娘の名は櫛名田比売命(別称:稲田姫命 クシナダヒメ)。
泣いている理由は、8人いた娘が毎年やってくる八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の食べられてしまい、この娘だけになってしまったとのこと。
スサノオは娘をもらう条件に、ヤマタノオロチ退治を引き受けます。
男前!
クシナダヒメを櫛に変え自分の髪に隠し、老夫婦には8つの門のある垣根を作って、それぞれに強い酒をおくよう命じます。
そこは元暴れん坊、自分ではやらない
やがて現れたヤマタノオロチは酒を飲んで酔っぱらって寝てしまい、待ち構えていたスサノオは十拳剣でヤマタノオロチを切り刻み、打ち倒します。
ヤマタノオロチの尾を切った際、剣の刃が欠けたので見てみると、そこに「都牟刈太刀(ツムガリノタチ)」がありました。
なにこれ?
これがのちの三種の神器「草薙剣」です。
つづく