日本の神様 日本神話
【豊玉毘売の出産】
日本神話の中で様々な神様が登場し、高天原の神々の話から地上世界に舞台は移り変わり、天孫である天津日高日子番能邇邇芸命(別称:天津彦火瓊瓊杵尊 アマツヒコヒコホニニギ 以下ニニギ)の子、山幸彦こと火遠理命(ホオリ)が、海神、大綿津見神(オオワタツミ)の娘、豊玉毘売(トヨタマビメ)と結婚して、兄である海幸彦こと火照命(ホデリ)を懲らしめて自分の家臣にしました。
今回は、その後の山幸彦とトヨタマビメについて説明します。
豊玉毘売の出産
山幸彦が海神オオワタツミの宮に釣針を探しに来た時、山幸彦と海神の娘トヨタマビメは出会い結婚しました。
そして3年間の暮らしの中でトヨタマビメは、子を宿しますが、すでに山幸彦は兄を懲らしめるために故郷に戻っていました。
トヨタマビメは「天の神の子を海では産めない」と、山幸彦の元にやってきて妊娠を告げます。
さっそく山幸彦とトヨタマビメは、出産のために海辺に鵜の羽を葺いた産屋を作ります。
さぞかし嬉しかったんでしょう
しかし、この産屋が出来上がる前にトヨタマビメに陣痛が起こってしまい、産屋に籠ります。
ここで、トヨタマビメは夫の山幸彦に「産むときの姿は決して見てはいけない」と言い渡しました。
また出た。絶対見てはいけないシリーズ!
でも、山幸彦は約束を破り、覗いてしまいます。
はい。絶対見ます。
すると、産屋の中では巨大な和邇(読み:ワニ 意味:サメ)が体をくねらせていました。
出典:http://foritismansnumber.blogspot.jp/
そう、トヨタマビメの本体はサメだったのです。
本当の姿を夫に見られたことを恥じ、いたたまれなくなってトヨタマビメは子を産むと海の国へ帰ってしまいました。
育児放棄
絶対見てはいけないシリーズ第1弾↓
鵜葺草葺不合命
トヨタマビメが残した子の名は、鵜葺草葺不合命(別称:彦波差瀲武鸕鷀草葺不合尊、鸕鷀草葺不合尊 ウガヤフキアエズ)。
トヨタマビメは、息子ウガヤフキアエズを育てるため、妹の玉依毘売(タマヨリビメ)を夫の元へ遣わします。
本体がサメの妹ですが
ウガヤフキアエズはすくすく成長して成人し、この叔母であり、乳母であるタマヨリビメと結婚します。
ハショリがえげつない
そして、ウガヤフキアエズとタマヨリビメは4人の子供を授かり、そのうちの1人が神武天皇となる神倭伊波礼毘古命(別称:若御毛沼命、始馭天下之天皇 カムヤマトイワレビコ)である。
おわりに
ここまでくると、もはや神話というかおとぎ話というか・・・おとぎ話自体が、神話を元に作られているのかもしれないですけど、面白いところが盛りだくさんですわ。
まず、嫁の本体がサメ。
んで、見るなと言われたら、逆に絶対何かあるでしょと思い、見る定番パターン。
見ていいことなんか起こるわけないよ。現代の恋人の携帯と一緒です。
んで、育児放棄、サメの妹が育てることに関して山幸彦はノーコメント。
サメの妹なんだから、もうサメか、最悪、何らかの海産物でしょ。
出典:http://www.odawara-uokuni.jp/about/
最後には、叔母で育ての親である海産物と結婚する子。
そして産まれたのが神武天皇。
独創的すぎる・・・野島伸司でも書けんね。
ちなみに、タマヨリとは人(神)の名前などの固有名詞ではなく、神霊が依りつく乙女(神に仕える巫女)という意味の普通名詞で使う言葉らしく、処女懐胎で神の子を宿したり、選ばれて神の妻になったりする女性を指すみたいです。
うん。どうでもいい(笑)