日本神話

日本一の神様③ 日本神話 八百万の神々の中で一番の神様を紹介

投稿日:2016年11月4日 更新日:

日本一の神様 日本神話
「敗者」

今回、日本一として紹介するのは日本一の「敗者」の神様です。

当然、異論はあるかと思いますし、気を悪くする方もいるとは思いますが、これまでどおり神様のような広い心でお許しください。

私は歴史が好きでジャンル問わず色々学んできましたが、普段我々が目にする歴史というのは勝者が都合のいいように作りかえた歴史だと思っています。

勝者によって作られた歴史の裏には必ず敗者の歴史があり、桶狭間の戦いで敗れた今川義元も、天王山で敗れた明智光秀も優れた武将であったことは皆さんご承知のとおりだと思います。

神話と歴史は違うものですが、「古事記」や「日本書紀」を読むと実に人間臭い神様の物語が語られていますので、全てがフィクション、ファンタジーで片づけるわけにはいかないと思います。

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伊勢とは

さて、天照大御神が祀られている伊勢神宮の正式名称は「神宮」といいます。正式には「伊勢」はつきません。

これは皇祖神、太陽神として別格とされる天照大御神が祀られる神宮は他の神宮とは違う唯一無二の存在であるからともとれますが、「伊勢」の地名がついてもつかなくても天照大御神が尊い存在であるのは変わりないのになぜ、わざわざ外すのでしょうか。

「伊勢」の地名は、昔は現在の伊勢市だけを表すものではありませんでした。

伊勢国の国府は現在の三重県北部の鈴鹿市にありましたし、現在の三重県北中部全体が伊勢の国でした。

ではこの「伊勢」という言葉の由来はどこからきたのか?それが今回の日本一として紹介する「伊勢津彦」という神様からきているという説があります。

伊勢津彦とは

国史として編纂された「古事記」、「日本書紀」では語られない郷土史である「伊勢国風土記」には伊勢津彦は、もともと伊勢国の辺りを治めていた神様とあります。

神武東征の際に、初代神武天皇は天日別命に東方の国を平らげよと命令を下され、天日別命は東に向かい、そこで出会った伊勢津彦に領地の献上を断られたため、武力で制圧します。

伊勢津彦は退去を約束させられ、夜中に大風を起こし大波に乗って東に去ると言って太陽のように光り輝き国を去りました。

これは伊勢津彦が、この地において風の神、太陽神の神格を持っていたと考えられます。

その後、この神様の名前をとってこの国を「伊勢」と名付けられました。

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伊勢神宮遷座

この伊勢国に、色々はしょりますが、11代垂仁天皇の時代に天照大御神を祀る一行は大和からやってきます。

そしてヤマト朝廷は祖神である天照大御神の神格を上げるため、記紀神話で唯一の太陽神として一本化していくことになります。

この敗者の名前をとった「伊勢」の言葉を使いたがらない理由がここにあると思います。

もちろん「伊勢」の違う由来や、もともとの「伊勢」の場所が違うとの諸説もありますが、敗者の名かもしれない「伊勢」を正式名称とするには勝者からすれば許しがたいことです。

おわりに

伊勢津彦も建御名方神と同一視されたり、出雲の神の子の説など様々ありますが、建御名方神は諏訪大社で祀られて武神としての神格を立派に保っている中、伊勢津彦の名はあまりに知られていません。

でも、現代において「伊勢」の名を刻んで最高神を祀る日本一の神宮に一泡ふかしているとすれば、伊勢津彦は立派な日本一の「敗者」の神様と呼べるのではないでしょうか。

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