日本神話

日本の神様・神話 【海幸彦と山幸彦】ホオリ・オオワタツミ

投稿日:2016年12月7日 更新日:

日本の神様 日本神話
【海幸彦と山幸彦】

日本神話の中で様々な神様が登場し、「天孫降臨」によって舞台が我々が住む地上世界移り変わっていきます。

天照大御神(アマテラス)の孫である天津日高日子番能邇邇芸命(別称:天津彦火瓊瓊杵尊 アマツヒコヒコホニニギ 以下ニニギ)は降臨して、木花之佐久夜毘売(別称:木花開耶姫 コノハナサクヤビメ)と結婚し3人の子供を授かりました。

今回は、その後のニニギの子について説明します。

スポンサーリンク

3人の子ども達

ニニギには妻コノハナサクヤビメが火の中で出産した3人の子供がいました。

長男、火照命(ホデリ)・・・海幸彦

次男、火須勢理命(ホスセリ)

三男、火遠理命(ホオリ)・・山幸彦

ホデリは海で魚を獲って暮らしていたので海幸彦と呼ばれ、ホオリは山で猟をして暮らしていたので山幸彦と呼ばれていました。

次男ホスセリは神話の物語に登場しません。

月讀命といい、いつも次男は蚊帳の外

次男の気の毒さは↓

日本一の神様② 日本神話 八百万の神々の中で一番の神様を紹介
日本一の神様 日本神話 「気の毒」 前回、日本一多く祀られている神様として、ウカノミタマ神をご紹介しましたが、今回の日本一は、「気の毒」な神様を独断と偏見で勝手

海幸彦と山幸彦

山幸彦は、ある時兄の海幸彦に「お互いの道具を交換しよう」と言って、しぶる兄から何とか道具を交換してもらいます。

釣針を交換してもらった山幸彦は、釣りをしてみたが一匹も釣れず、大事な釣針を無くしてしまいます。

山幸彦は、兄に許してもらおうと再三にわたり礼を尽くしたが、兄は決して許すことはありませんでした。

まぁしょうがない

海辺で途方に暮れる山幸彦に、潮の流れを司る塩椎神(シオツチ)がやってきて海神国へ行くことを勧めてくれました。

シオツチの編んだ竹籠の船に乗って、海神、大綿津見神(オオワタツミ)の宮殿に到着した山幸彦は歓待を受け、ワタツミの娘、豊玉毘売(トヨタマビメ)と結婚します。

そこから3年間、山幸彦はワタツミの宮廷で暮らしていましたが、やっと兄の釣針を探しにきたことを思い出します。

よっぽど楽しかったんだねぇ

そして魚たちは赤鯛の喉に刺さっていた釣針を探し出し、海神オオワタツミは兄を懲らしめる呪文と、海の満ち引きを操る玉(塩満玉と塩乾玉)を与えてくれました。

戻った山幸彦は、兄に呪文を込めて釣針を返すと、兄は不漁続きで貧しくなり、兄の心は荒み、山幸彦を攻撃するようになりました。

ん~海幸彦はそんなに悪くないような・・・

山幸彦は攻撃してくる兄を、海神の玉を使って溺れさしたり、助けたりを繰り返し、ついに兄は山幸彦の家来になることになりました。

スポンサーリンク

おわりに

わがまま言って、兄の商売道具を無くしたくせに、3年間も楽しい思いをして、最終的に兄を懲らしめて自分の家来にしてしまう山幸彦

この兄弟ゲンカの話って、九州南部の隼人(ハヤト)族を屈服させたことに由来している説がありますが、もうちょっと性格いいキャラ設定できなかったのかなぁ。

兄弟そろって性格悪いっしょ。次男はどこいった?

ちなみに、海の神様である大綿津見神(オオワタツミ)も、前回の山の神である大山津見神(オオヤマツミ)同様、伊邪那岐命(イザナギ)伊邪那美命(イザナミ)から産まれています。

天照大御神(アマテラス)の子孫である天皇家が、葦原中国の自然の神様と結びついて成長していく様子を描きたかったのでしょうか。

スポンサーリンク

日本の神様・神話 【天津神と国津神】アマテラス・スサノオ
日本の神様 日本神話 【天津神と国津神】 古代日本人は、天の上のはるかかなたに高天原(タカマガハラ)という神々の住む世界を作り、人間が住む世界を葦原中国(アシハ

日本の神様・神話 【国産み神産み】イザナギ・イザナミ
日本の神様 日本神話 【国産み 神産み】 記紀神話では、伊邪那岐命(イザナギ)、伊邪那美命(イザナミ)は「国産み」、「神産み」の神様として描かれてます。

日本の神様・神話 【伊邪那美の死】イザナギ・イザナミ
日本の神様 日本神話 【伊邪那美の汚物から生まれた神】 記紀神話では、伊邪那岐命(イザナギ)、伊邪那美命(イザナミ)は実にたくさんの神様を産んでいます。

日本の神様・神話 【岩戸隠れ】アマテラス・スサノオ
日本の神様 日本神話 【岩戸隠れ(天岩屋戸・天岩戸)】 記紀神話では、伊勢神宮の内宮に祀られる太陽神の天照大御神(アマテラス)は高天原の総支配神であり、皇室の祖

日本の神様・神話 【須佐之男命①】スサノオ・アマテラス
日本の神様 日本神話 【須佐之男命(素戔嗚尊)①】 日本神話の中で、色々な神様が登場しますが人気ランキングでいけば、須佐之男命(別称:素戔嗚尊 スサノオ)は、間

日本の神様・神話 【須佐之男命②】スサノオ・クシナダヒメ
日本の神様 日本神話 【須佐之男命(素戔嗚尊)②】 今回で2回目となる須佐之男命(別称:素戔嗚尊 スサノオ)の話ですが、前回までのスサノオの話をザックリおさらい

日本の神様・神話 【須佐之男命③】スサノオ・クシナダヒメ
日本の神様 日本神話 【須佐之男命(素戔嗚尊)③】 今回で3回目となる須佐之男命(別称:素戔嗚尊 スサノオ)の話ですが、これまでのスサノオの話をザックリおさらい

日本の神様・神話 【大国主命①】オオクニヌシ・ヤソガミ
日本の神様 日本神話 【大国主命 大己貴命①】 日本神話の中で色々な神様が登場し、現在、最も尊い神として君臨するのは伊勢神宮に祀られる太陽神、皇祖神の天照大御神

日本の神様・神話 【大国主命②】オオクニヌシ・スクナビコ
日本の神様 日本神話 【大国主命 大己貴命②】 さて、2回に亘り紹介している大国主命(オオクニヌシ)ですが、前回までは、兄神たち八十神(ヤソガミ)に何回も殺され

日本の神様・神話 【国譲り①】アマテラス・オオクニヌシ
日本の神様 日本神話 【国譲り①】 葦原中国(地上世界)を大国主命(オオクニヌシ)が治めるようになり、大いに発展することになったこの国は、このまま平和なまま時代

日本の神様・神話 【国譲り②】タケノミカヅチノオ
日本の神様 日本神話 【国譲り②】 大国主命(オオクニヌシ)が治めるようになり、葦原中国(地上世界)は大いに発展していきますが、高天原(天上の世界)の天照大御神

日本の神様・神話 【海幸彦と山幸彦】ホオリ・オオワタツミ
日本の神様 日本神話 【海幸彦と山幸彦】 日本神話の中で様々な神様が登場し、「天孫降臨」によって舞台が我々が住む地上世界移り変わっていきます。 天照大御神

日本の神様・神話 【天孫の結婚】ニニギ・コノハナサクヤビメ
日本の神様 日本神話 【天津日高日子番能邇邇芸命の結婚】 日本神話の中で様々な神様が登場し、活躍する舞台も変わってきましたが、ここからは現在の我々が住む地上世界

日本の神様・神話 【海幸彦と山幸彦】ホオリ・オオワタツミ
日本の神様 日本神話 【海幸彦と山幸彦】 日本神話の中で様々な神様が登場し、「天孫降臨」によって舞台が我々が住む地上世界移り変わっていきます。 天照大御神

日本の神様・神話 【豊玉毘売の出産】トヨタマビメ
日本の神様 日本神話 【豊玉毘売の出産】 日本神話の中で様々な神様が登場し、高天原の神々の話から地上世界に舞台は移り変わり、天孫である天津日高日子番能邇邇芸命(

日本の神様・神話 【神武東征①】イツセ・イワレビコ
日本の神様 日本神話 【神武東征①】 日本神話の中で様々な神様が登場してきましたが、「天孫降臨」によって物語も神代から人代に変わり、今回の主役は神武天皇になります。

日本の神様・神話 【神武東征②】イワレビコ・ニギハヤヒ
 日本の神様 日本神話 【神武東征②】 日本神話の中で様々な神様が登場してきましたが、「天孫降臨」によって物語も神代から人代に変わり、前回に続いて主役は神武天皇

日本の神様・神話 【2代綏靖天皇】カムヌナカワミミ・タギシミミ
日本の神様 日本神話 【2代天皇 綏靖天皇】 日本神話では、様々な神々が登場してきましたが、神武東征によって大和に政権が誕生し、歴代天皇とその周りの人物が物語の

日本の神様・神話 【欠史八代】綏靖天皇~開化天皇
日本の神様 日本神話 【欠史八代】 日本神話では、様々な神々が登場してきましたが、初代神武天皇神武、2代綏靖天皇の即位以降、日本の神様・神話としての要素は圧倒的

-日本神話

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

日本の神様・神話 【岩戸隠れ】アマテラス・スサノオ

日本の神様 日本神話 【岩戸隠れ(天岩屋戸・天岩戸)】 記紀神話では、伊勢神宮の内宮に祀られる太陽神の天照大御神(アマテラス)は高天原の総支配神であり、皇室の祖先神として描かれています。 その名のとお …

日本の神様・神話 【大国主命①】オオクニヌシ・ヤソガミ

日本の神様 日本神話 【大国主命 大己貴命①】 日本神話の中で色々な神様が登場し、現在、最も尊い神として君臨するのは伊勢神宮に祀られる太陽神、皇祖神の天照大御神(アマテラス)ですが、はるか昔の出雲にお …

日本の神様・神話 【伊邪那美の死】イザナギ・イザナミ

日本の神様 日本神話 【伊邪那美の汚物から生まれた神】 記紀神話では、伊邪那岐命(イザナギ)、伊邪那美命(イザナミ)は実にたくさんの神様を産んでいます。 イザナギの産んだ代表的な神様としては、三貴子で …

日本の神様・神話 【天孫の結婚】ニニギ・コノハナサクヤビメ

日本の神様 日本神話 【天津日高日子番能邇邇芸命の結婚】 日本神話の中で様々な神様が登場し、活躍する舞台も変わってきましたが、ここからは現在の我々が住む地上世界が舞台の中心になっていきます。 須佐之男 …

日本の神様・神話 【須佐之男命②】スサノオ・クシナダヒメ

日本の神様 日本神話 【須佐之男命(素戔嗚尊)②】 今回で2回目となる須佐之男命(別称:素戔嗚尊 スサノオ)の話ですが、前回までのスサノオの話をザックリおさらいすると、 伊邪那岐命(イザナギ)から産ま …