西郷どん関連

西郷どん(せごどん)柴山愛次郎、田中謙助、道島五郎兵衛、橋口吉之丞ほか寺田屋騒動で斬り合った薩摩藩士たち

投稿日:2018年6月9日 更新日:

大河ドラマ西郷どん(せごどん)
柴山愛次郎、田中謙助、道島五郎兵衛、橋口吉之丞

大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第23話、京都で西郷吉之助の旧友・有馬新七ら薩摩藩士たちは過激な行動を計画し、島津久光によって粛清される事件『寺田屋騒動(寺田屋事件)』が起こります。

この記事は、柴山愛次郎、田中謙助、道島五郎兵衛、橋口吉之丞など、この『寺田屋騒動(寺田屋事件)』に関わったマイナー薩摩藩士を中心に紹介していきます。

 

【寺田屋騒動】西郷どん(せごどん)錦戸亮が演じる西郷信吾、有馬新七らが粛清された薩摩藩内の同士討ち事件
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 寺田屋騒動(寺田屋事件) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の中盤、京都で起こる薩摩藩士同志による粛清事件が『寺田屋騒動(寺田屋事件)』。

スポンサーリンク

 

柴山愛次郎(1836~1862)

柴山愛次郎は、薩摩藩士の藩医である柴山良庵の次男として生まれました。

兄に尊王攘夷派志士・柴山良助、弟にはのちの海軍大将・柴山矢八がいます。

若くして藩校・造士館の訓導(教諭)を務めた秀才で、藩政では記録書書記も務めていました。

やがて尊王攘夷を志して諸国を遊学し見聞を広めた愛次郎は、精忠組に参加して有馬新七の尊王挙兵論に同調。

文久2年(1862)に薩摩を離れて、有馬新七らと寺田屋で京都所司代・酒井忠義襲撃を計画していたとき、島津久光の派遣した鎮撫使の襲撃に遭い、山口金之進に斬殺されました。

寺田屋騒動の悲報を聞いた西郷隆盛は、愛次郎の死を悲しんだと言われています。

 

田中謙助(1828~1862)

田中謙助は、薩摩藩士の池田家に生まれ、田中家の養子に入りました。

若くして古示現流剣術や砲術を修めた謙助は、柴山愛次郎と同じく藩校・造士館の訓導(教諭)を務めて精忠組に参加。

江戸では堀次郎(伊地知貞馨)とともに水戸藩士らと交流を持ち、幕府の外交姿勢を批判していた謙助は、大老・井伊直弼の暗殺も計画していました。

文久2年(1862)、大坂にいた謙助は、有馬新七らと京都所司代・酒井忠義らの襲撃を謀って大坂を脱走し、京に上って寺田屋に入りました。

そこに島津久光の派遣した鎮撫使が踏み込み説得を試みますが、激論の末、謙助の「もう論ずることはない」という言葉に鎮撫使の道島五郎兵衛が「上意」と斬りかかり同志討ちが始まりました。

眉間を斬られて昏倒した謙助は、その後蘇生しましたが翌日に伏見の薩摩藩邸で自害を命じられました。

 

スポンサーリンク

 

道島五郎兵衛(?~1862)

道島五郎兵衛は、幕末の薩摩藩士で精忠組に参加していました。

文久2年(1862)に有馬新七ら過激派の薩摩藩士が寺田屋に結集すると、薬丸自顕流の剣術の達人だった五郎兵衛は、島津久光の命で大山格之助・奈良原喜八郎らとともに鎮撫使に任命されました。

五郎兵衛は、有馬新七らへの説得が不可能と悟ると、「上意」と言って抜刀して田中謙助の眉間を斬りました。

これを期に、薩摩藩士の同士討ち(寺田屋騒動)が始まり、有馬新七ともみあいになった五郎兵衛は、壁に押さえつけられます。

そして、橋口吉之丞に有馬新七もろとも刺し殺され、五郎兵衛は鎮撫使側の唯一の死者となりました。

 

橋口吉之丞(1843~1868)

橋口吉之丞は、薩摩藩士・橋口彦次の次男として生まれました。

兄は尊王攘夷志士の橋口壮介がいます。

文久2年(1862)に兄や有馬新七らとともに大坂で京都所司代・酒井忠義の襲撃を計画。

京に上がって伏見の寺田屋にいるところを、島津久光が派遣した鎮撫使に襲撃されます。

鎮撫使・道島五郎兵衛が真っ先に抜刀して田中謙助を斬り倒したため、有馬新七は激昂して道島五郎兵衛に斬りかかりました。

激しい戦闘の中、有馬新七は道島五郎兵衛を押さえつけ、「おいごと刺せ」と叫んだため、吉之丞は有馬新七ごと道島五郎兵衛を貫いたといいます。

この寺田屋騒動では兄・壮介も斬り殺されましたが、吉之丞は他の志士たちと鎮撫使に投降し、その後鹿児島に送られて謹慎処分となりました。

明治元年(1868)に別件で切腹させられたといいます。

 

スポンサーリンク

 

その他

上に紹介したのはマイナーな薩摩藩士たちですが、以下は大河ドラマ西郷どん(せごどん)でも序盤から活躍し寺田屋騒動に関わったひと人物の紹介記事です。

 

大河ドラマ西郷どん(せごどん)有馬新七 寺田屋事件で壮絶な最期を遂げた文武両道の過激派藩士・有馬新七とは
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 有馬新七(ありましんしち) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の中で、西郷吉之助(隆盛)とは同じ下加治屋町郷中で育ち、子供の頃からの幼馴染で
大河ドラマ西郷どん(せごどん)大山格之助(大山綱良)寺田屋事件で活躍し、西郷隆盛を最後まで助け続けた鹿児島県令。
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 大山格之助(大山綱良) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の中で、西郷小吉(吉之助・隆盛)のいる下加治屋町郷中と競い合う高麗町郷中のリーダー
大河ドラマ西郷どん(せごどん)西郷従道(じゅうどう・つぐみち)信吾は西南戦争で兄・隆盛を追い詰める西郷家の三男
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 西郷従道(じゅうどう・つぐみち) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)は、西郷隆盛が死んだ21年後の上野公園から舞台がスタート。 記念すべき
【吉村虎太郎】大河ドラマ西郷どん(せごどん)で西郷信吾と一緒にいた土佐脱藩浪士は過激組織「天誅組」の首謀者
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 吉村虎太郎 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第22話「偉大な兄 地ごろな弟」で西郷吉之助の弟・西郷信吾(錦戸亮)が京都で一緒に酒を飲んで
【平野国臣(國臣)】西郷どん(せごどん)の命を救った生野の変の首謀者は幕末のファッションリーダー?
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 平野国臣(國臣) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)で、西郷吉之助は島津久光の命で下関に行き待機し、その後京に上がることになりましたが、この

 

スポンサーリンク

 

西郷どん(せごどん)あらすじ

大河ドラマ西郷どん(せごどん)あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ【初回から最終回まで】
大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全話 あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ この記事では、2018年NHK大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全47話のあらすじ・

西郷どん(せごどん)記事まとめ

大河ドラマ西郷どん(せごどん)の【説明記事一覧】疑問に思った内容や人物を簡単に紹介!
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 背景・関連記事・説明記事一覧 この記事では、大河ドラマ西郷どん(せごどん)の本編にある背景や、史実をもとに紹介した関連記事、疑問に思うワ

スポンサーリンク

-西郷どん関連

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

大河ドラマ西郷どん(せごどん)宝島事件とトカラ列島 島津久光が大久保正助に探させた日本とイギリスが戦った事件

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 宝島事件とトカラ列島 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第11話で、島津久光が西洋人の戦い方を知るために大久保正助に探させて読もうとしていたのが「宝島事件」の記録。 これ …

大河ドラマ西郷どん(せごどん)西郷吉二郎 吉之助の優しく真面目な弟は、西郷家を守った大黒柱!戊辰戦争で悲しい最期を迎える吉二郎とは

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 西郷吉二郎 大河ドラマ西郷どん(せごどん)で、西郷吉之助(隆盛)の弟として渡部豪太が演じるのが西郷吉二郎。 見るからに優しそうな青年・吉二郎は、史実でもやはり優しく真面 …

【西郷菊次郎】せごどんで愛加那(とぅま)との間に生まれた西郷隆盛の子供のその後とは?

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 西郷菊次郎 大河ドラマ西郷どん(せごどん)で二階堂ふみが演じる「愛加那(とぅま)」と西郷の間に生まれた西郷菊次郎。 幸せな奄美大島での生活を捨てて、薩摩に戻ってしまう西 …

天璋院(篤姫)のその後|西郷どん(せごどん)明治維新後の篤姫はどうなった?最後まで徳川家のために生きたその後の人生とは

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 天璋院(篤姫)のその後 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第36話で西郷吉之助と再会を果たした天璋院(篤姫)。 第37話では、天璋院(篤姫)が西郷吉之助と徳川家の始末につ …

大河ドラマ西郷どん 近衛忠煕(このえただひろ)月照と共に斉彬に協力した公家は篤姫の養父となり安政の大獄で失脚する

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 近衛忠煕(このえただひろ) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)で登場する近衛忠煕は、西郷隆盛、坂本龍馬ら幕末の英雄たちに比べ、とてもマイナーな人物。 しかし、公家で朝廷の中 …