平成28年度第2次補正予算 小規模事業者持続化補助金
実際に採択されやすい小規模事業者持続化補助金の書き方について、前回までは経営計画書(様式2)の3.自社や自社の提供する商品・サービスの強みについての書き方を説明しましたが、今回は4.経営方針・目標と今後のプランについて説明していきたいと思います。
小規模事業者持続化補助金 経営計画書(様式2)4.経営方針・目標と今後のプランについて
この経営方針・目標と今後のプランについては、これまでの「顧客のニーズ」や「市場動向」を分析してきた結果、これから自社としてやらなければならないことを、この「強み」を十分に発揮して実行していく。そのための経営方針と目標を立てて、具体的にすることをスケジュール化していきます。
公募要領では「今後どのような経営方針や目標をお持ちか、可能な限り具体的にお書きください。また、方針・目標を達成するためにどのようなプラン(時期と具体的行動)をお持ちかお書きください。」とありますので以下のように分けていきます。
4.経営方針・目標と今後のプラン
【経営方針】
【目標】
【取組内容】
【スケジュール】
以上のように区別したら、各項目に書き込んでいきます。
小規模事業者持続化補助金 経営計画書(様式2)4.経営方針・目標と今後のプランの書き方
【経営方針】
これまでの現状分析によって導かれた結果、自社は今後どのような経営を行っていくのかを書きます。特に利益を上げるだけでなく、地域資源活用などの地元を愛する方針や、高齢化社会に向けた企業価値を上げる方針、外国人対応のグローバルな方針もミックスすると高評価だと思います。
【目標】
何をすることによって、自社の売上、利益、経営はどうなるのかを書く。
表や数値で示す。
補助金を使ってやることが終わっても、その先の経営持続がこの補助金の主旨ですから、その後の経営状況(3年後ぐらい)も表に記載しましょう
【今後のプラン】
目標を達成するために何をしなければならないのか書く。
補助金を使ってやることをさりげなく書く。
【スケジュール】
今後のプランの具体的なスケジュールを書く。
補助金を使ってやることが終わっても、その先の経営持続がこの補助金の主旨ですから、その後のスケジュールも書きましょう。
小規模事業者持続化補助金 経営計画書(様式2)4.経営方針・目標と今後のプランの例
【経営方針】
価格競争に負けない経営を目指し、地元常連客の方々だけでなく、○○(商品)をもっと知って頂くことで、〇〇県(地元の県)が遠くて来たくても来れない方に、○○県の必死でこだわりある食材を生産している農家の思いを受け取っていただきたい。
今後は○○県の地に思い入れのある生産者の声を反映した新感覚のお土産、商品として、他都道府県の原材料も使用した「○○(地元)と△△(近隣の県)」、「○○(地元)と□□(遠方の県)」、「○○(地元)と◇◇(離島)」のような、新しいコラボ商品を開発し、他都道府県の生産者の思いも借りて商品を販売し、地域をアピールしていきます。
【目標】
現在まで地道に積み重ねてきた実績・経験・企画力を活かし、販売が減少傾向にある既往商品に代わり、新感覚のお土産、商品を開発してインターネット販売を開始していくことで、商品を知って頂き、知名度を向上させて地道に販路拡大、販売促進を行い、3年後には総売上高を720万円(利益500万円)にまで増加させます。
現在 | 1年後 | 2年後 | 3年後 | |
新商品店頭販売数 | 0 | 300 | 500 | 1,000 |
新商品店頭売上高 | 0 | 300,000 | 500,000 | 1,000,000 |
新商品ネット販売数 | 0 | 500 | 1,000 | 2,000 |
新商品ネット売上高 | 0 | 500,000 | 1,000,000 | 2,000,000 |
既往商品店頭売上高 | 5,500,000 | 5,000,000 | 4,800,000 | 4,200,000 |
既往商品ネット売上高 | 0 | 100,000 | 150,000 | 200,000 |
総売上高 | 5,500,000 | 5,800,000 | 6,300,000 | 7,200,000 |
総利益 | 3,000,000 | 3,500,000 | 4,200,000 | 5,000,000 |
他に、商談会・展示会に出展するなら成約件数、地元顧客数・販路拡大先顧客数の増加件数などの項目なども考えられます。
【今後のプラン】
新商品“○○”(仮称)を開発し、これまでの商品とセットしたギフトセット等を商品化して、地元土産物店へ販路開拓を目指すと同時に、インターネット販売を開始し全国へ販路拡大を計画します。
また、地元の人、観光客、減塩に興味がある人、生活習慣病を考える中高年、ダイエットを意識する女性等へHPを作成してPRし、商談会、展示会へ出展を考え、○○県物産展や大手スーパー等の期間限定、もしくはこだわり商品等を販売している所への卸売も含めて販路拡大していきます。
【スケジュール】
平成〇年〇月
新商品“○○”(仮称)開発の為、生産量の多い△△県を訪問調査し、同商品コンセプト、経営方針に相応しい原材料を発掘する。
平成〇年〇月
新商品“○○”(仮称)を開発、既存の商品とあわせてギフトセット等を商品化する。
市内の飲食店、お土産店のこだわりあるお店を選定して委託販売を開始。商品紹介HP作り広く周知していく。
平成〇年〇月~〇月
展示会に出展することで、商品を大々的にアピールし、百貨店、大手スーパーへの卸売を見込む。
以上で、小規模事業者持続化補助金 経営計画書(様式2)は完成です。
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