大河ドラマ西郷どん(せごどん)
瀉血(しゃけつ)
大河ドラマ西郷どんの第10話で、「ヒー様」の正体を確かめるため再び品川宿の磯田屋を訪れた西郷吉之助は、大山格之助と共に座敷である出来事に遭遇します。
それは、飯盛女の「タマ」が突然ぶっ倒れてしまったこと。
あわてふためく磯田屋の面々の中、「誰か、お医者様はいませんか?」の声に反応したある男は、大山の短刀を借りて「瀉血(しゃけつ)」という治療を施しました。
この男、実は吉之助や「ヒー様」こと一橋慶喜の動向を探っていた越前福井藩の橋本左内で、もとは藩医という異色の経歴を持っている人物。
今回は、この橋本左内が「タマ」に施した「瀉血(しゃけつ)」という治療方法を簡単に説明します。
写真はグロいので可愛らしいイラストで勘弁w
瀉血(しゃけつ)
瀉血(しゃけつ)とは、血液を外部に出することで症状の改善を求める治療法の一つ。
中世から近代までのヨーロッパ、及びアメリカの医師たちに信じられた治療法であるが、実は全く医学的根拠は無かった。
ヨーロッパ、アメリカで信じられていた理由は、体内の不要物や有害物を血液と一緒に出すことで、症状を回復できるという考えによるもの。
「悪血を除く」という概念から、高血圧や心不全、中毒などに有効な医療とされて、方法としては細静脈から少量除く場合、肘静脈から多量に採血する場合があった。
この頃の医師にとって瀉血は一般的な治療法であり、どんな症状を見ても「瀉血」が効くと言って毎日、何軒も駆け回って患者の血を抜くことだけを繰り返していたという。
現在では、限定された症状のみ瀉血を行うが、中世における瀉血とは全く意味が異なる。
大河ドラマ西郷どんで、橋本左内が施した瀉血の治療も、結局は何の意味もなかったってことなのかなw
とんでもないヤブ医者・・・・w