大河ドラマ西郷どん(せごどん)
西郷琴(市来琴)
大河ドラマ西郷どんで、西郷吉之助(隆盛)の妹として登場するのが、桜庭ななみが演じる西郷琴(市来琴)。
貧乏子だくさんの西郷家の中で、西郷琴(市来琴)は西郷吉之助(隆盛)のすぐ下の妹、西郷家の長女として家計を切り盛りしていきます。
貧乏なくせに困っている人を放っておけず、自らの給料すら使ってしまう兄・吉之助を叱り、呆れてしまうところもありますが、そんな兄だからこそ心から尊敬している西郷琴(市来琴)。
しっかり者の西郷琴(市来琴)は、忙しく走り回る吉之助に代わって弟や妹たちの面倒を見て、嫁いでからも実家のことを気にかける兄にも負けない人格者。
今回は、そんな魅力ある女性・西郷琴(市来琴)について簡単に紹介します。
西郷琴(市来琴)
西郷琴は、天保2年(1831)に西郷家の7人兄弟の2番目、長女として誕生。
大河ドラマでは、人の良すぎる兄・吉之助に呆れつつも尊敬し、家計を助ける長女らしい役どころ。
のちに島津斉彬の側近・市来正之丞に嫁ぐが、琴は実家を気にかけ、兄の留守中の西郷家を支えた。
琴と市来正之丞は、結婚相手を親が決める時代に珍しく相思相愛の恋愛結婚だったらしく、大河ドラマの中では大久保正助(利通)が郷中で勉学を教えている二才(ニセ)の中に市来正之丞がいて、二人がお互いを気になっている様子が描かれている。
琴の子供は3人説、5人説など諸説があるが、皆男子だったと伝わる。
長男・嘉納次は戊辰戦争の際、越後にて戦死(21歳)し、明治6年(1873)には最愛の夫・市来正之丞が死去。
さらに明治10年(1877)の西南戦争で、子の宗五郎が熊本で戦死(17歳)し、残った子の宗介も西郷隆盛最期の地・城山で捕縛されて斬首(28歳)された。
懸命に西郷家を支え続け、自らの家族を次々と失うという悲しい運命を背負った琴は、明治22年(1889)に西郷隆盛の罪が赦された折に妹とともに上京し、大正2年(1913)に死去した。享年80歳。