大河ドラマ「麒麟がくる」
第2話「道三の罠」
あらすじ【ネタバレ注意】
2020年大河ドラマ「麒麟がくる」の初回、明智十兵衛光秀は斎藤利政(道三)との約束から旅に出発し、堺で三淵藤孝や松永久秀といった武将たち出会いました。明智光秀、斎藤道三、松永久秀という戦国の梟雄が共演がまさに大河ドラマの幕開けにふさわしいものでしたが、第2回は望月東庵を連れて帰ってきたら、美濃が戦争になってたというあらすじ(笑)。第2話からいきなり戦闘シーンを盛り込んで、視聴者の人気を完全に獲得する作戦なのかも?それでは「麒麟がくる」第2話あらすじネタバレでござる。
前回(初回)のあらすじはこちら
大河ドラマ「麒麟がくる」第2話あらすじ
道三の罠
天文16年(1547)秋、明智光秀が京から医師の望月東庵と駒を連れて美濃に帰って来ると、稲葉山城下は騒然となっていた。
尾張国の織田信秀が美濃国との国境に兵を進め、侵攻するとの報せがあったからだ。
しかし、この事態に美濃国の国衆たちは兵を出し渋ったため、今回は苦戦必至の状況になると考えられていた。
光秀が叔父の明智光安と共に斎藤利政(のちの道三)に面会すると、利政は鬼の形相で地図を睨んでいた。
そして利政はおもむろに光秀たちの方に目をやり、「孫子の兵法」について問いかける。
これに光安が返答に困っていると、光秀はすかさず「彼を知り己を知れば百戦あやうからず」と答えた。
すると、利政はその兵法を守り、今回の戦に備えて織田軍の情報を調べ上げているという。
利政は織田信秀が身内の織田彦五郎(信友)と仲が悪い上に、今回の兵たちも金や義理で集まった者達で結束力はないと踏んでいた。
そして突如、秘策を思いついたと利政は立ち上がり、光安に側近の長井秀元と稲葉良通(のちの一鉄)を呼ぶよう申しつけた。
光安が部屋を出て利政と二人きりになった光秀は、鉄砲を差し出して医師を連れ帰ったことを伝えると、何を思ったが利政は堺への旅費の半額尾を返すように要求してくる。
そして困っている光秀に、利政は今回の戦で敵の侍大将の首2つを取ればチャラにしてやると付け加えた。
その後、利政の命令に呆れていた光秀は若侍に小見の方の館へ連れていかれると、そこには利政の娘で幼馴染の帰蝶(のちの濃姫)が待ち受けていた。
帰蝶は戦が始まると聞き、嫁ぎ先の土岐頼純のもとから実家に戻って来たという。
そして帰蝶は母のために医師を連れてきてくれた礼をいったその時、織田軍の侵攻が始まったとの知らせが入り、光秀は飛び出して行った。
小見の方を看病していた駒は駆け出しいく光秀を見つめていると、帰蝶はその眼差しに熱いものがあると気づくのであった。
井ノ口の戦い
戦支度を終えた光秀は藤田伝吾(行政)らと共に城下町である井ノ口に向かい、方々に火をつけている織田軍の中に突っ込んでいった。
しかし、戦況は織田軍優勢であり、利政のもとには田代城、小熊城が陥落したという知らせが入ってきていた。
これに利政は兵を城に戻して籠城作戦に出ること決め、光秀たちも稲葉山城をめざして退却をはじめる。
一方の織田軍は織田信秀の弟・信康や重臣の青山与三右衛門(信昌)らが戦況を分析し、斎藤軍の退却を見て織田信秀が勝利を確信していた。
光秀たちが城内に入ると、そこには逃げ込んだ兵士や領民たちでごった返しており、望月東庵と駒は怪我人の治療に走り回っていた。
利政の長男・斎藤高政(のちの義龍)らが「食料もないのになぜ籠城なのか」と不満を漏らすと、同じ思いだった光秀は「和議しか方法はない」と建言して欲しいと高政に頼んだが、高政は「父は自分の意見を聞いてくれたことはない。俺は正室の子供ではなく、側室の子だからな。」と吐き捨てて去っていく。
やがて稲葉山城の表門の外で織田軍の勝鬨が上がった。
すると美濃の兵たちは櫓から一斉に矢を射かけ、熱した油を織田軍の兵に浴びせかけ、必死の抵抗をみせた。
攻めあぐねた織田信秀は慎重策を取ろうとしたが、忍び込ませていた乱波からの報告で城内に酒が振る舞われていることを知って完全に油断し、明朝に総攻撃を仕掛けようと兵を本陣に戻し始めた。
この情報を聞いた利政は「よし」と立ち上がり、引きあげる織田軍に対して城門を開けて全軍に追撃を命じた。
城内で振る舞われていたのは酒に見せかけた、ただの水だったのだ。
土岐頼純の暗殺
完全に油断した織田信秀は斎藤勢の奇襲に全く対応できなかった。
織田勢は信秀の弟・信康までもが戦死し、総崩れとなり、信秀はわずかな家臣を連れて尾張に逃げ帰ることとなった。
一方、光秀は追撃の中、利政との約束を守るため敵の侍大将の首を求めて必死に戦っていた。
そして、やっと討ち取ったと侍大将が叔父の光安に似ていることに、ショックを受けた光秀。
やがて引き上げると、城内は戦勝ムードに包まれていた。
しかし、光秀は利政との約束を果たしたにも関わらず、浮かない顔をしている。
これに望月東庵が気づいて理由を尋ねると、光秀は「敵が叔父に似ているだけで躊躇してしまった。侍としての恥だ。」と語り、戦の世の無情さに悩んでいた。
戦に完全勝利した利政は美濃守護・土岐頼純のもとに報告に訪れていた。
頼純は戦勝を祝う言葉を述べたが、帰蝶は夫の頼純に対して不満を持っていた。
美濃勢が戦に苦戦すると分かっていながら、守護であるはずの頼純が全く戦に関与しようとしなかったからだった。
ハッキリ言われて、頼純が気分を害していると、利政は「二人で話したがしたい」と帰蝶を下がらせた。
そして利政は頼純に対して「今回の戦は頼純様が織田信秀に通じて自分を滅ぼそうと計画したのではないか?」と尋ねた。
とぼける頼純に利政は証拠の書状を突き出して問い詰めていくと、突如、頼純が逆ギレした。
頼純は土岐家を操り人形のように扱う利政のやり方を嫌っていたのだ。
怒った頼純は部屋を出て行こうとしたが、利政は「自分の許可なく部屋を出ることは許さない」と言って、まるで操り人形のような扱いをする。
利政の家臣に道を塞がれ、仕方なく元の席に座る頼純。
すると、利政は「冷静にお話ししましょう。まずはお茶でも」と茶をたて、頼純に渡した。
これを当てつけのように飲み干した頼純であったが、その後に喉の痛みを覚えて苦しみ始める。
利政の茶には毒が盛られていたのだった。