大河ドラマ「麒麟がくる」
第9話「信長の失敗」
あらすじ【ネタバレ注意】
前回でやっと決まった織田信長と帰蝶の縁談。この回では信長と帰蝶が初対面を果たすことに。あまりの信長の変人ぶりに帰蝶は言葉を失うが、次第に惹かれていってしまう女心。その一方、織田家と敵対する三河の松平広忠が殺される事件が発生して周辺地域には不穏な空気が流れ始める。誰が松平広忠を殺したのか?父に認められない信長、不幸な境遇にある竹千代(のちの徳川家康)。英雄たちの若かりし姿が描かれ、光秀の妻となる妻木煕子も登場して新しい展開が始まっていく回。それでは大河ドラマ「麒麟がくる」第9話あらすじネタバレをどうぞ!
前回 大河ドラマ「麒麟がくる」第8話のあらすじ
大河ドラマ「麒麟がくる」第9話あらすじ
信長、帰蝶の初対面
天文18年(1549)春、斎藤利政(のちの道三)の娘・帰蝶が織田信秀の嫡男・信長に嫁ぎ、美濃と尾張は和議が成立した頃、駿府では今川館で今川義元が太原雪斎を従え、三河の松平広忠と会談していた。
広忠は織田氏から圧迫されている三河の窮状を訴えると、義元はすぐに岡崎城に戻り戦支度を整えよと命令した。
しかし、広忠は帰り道に刺客に襲われて命を落としてしまった。
そんな広忠の遺体には菊丸が近づき、腰から脇差を抜いて素早く立ち去ってくのであった。
一方、尾張の那古野城では帰蝶が信長と初めて顔を合わせていた。
前日に祝言をすっぽかした信長は帰蝶を見るなり、「マムシの娘は蛇女かと思うたが、要らぬ心配だったようじゃ」と言って腰を下ろす。
帰蝶は皮肉まじりに祝言をすっぽかした理由を聞いた。
すると信長は「安食村のあまが池の水、全部抜いてみた」と言う。
バケモノがいるという噂を信じた住民が怖くて外を歩けないと言ったため、信長は噂がウソだと証明するためにやったという。
そして信長は神妙な顔つきで帰蝶に謝り、「埋め合わせとして欲しい物はないか」と尋ねた。
帰蝶が「お腹が空いた」と答えると、信長は干しダコを差し出し「噛めば噛むほど味がでる」と言った。
その後、信長は帰蝶に泥だらけの3人の男(石礫の名人として長身の末吉、竹槍の名人として小柄な平太、大食い名人としてガリガリの太助)を紹介した。
広忠の首
その頃、三河の刈谷城では城主・水野信元の妹・於大の方が松平広忠の形見の脇差を手にして涙を流していた。
於大の方は夫・広忠を何者かに殺され、嫡男・竹千代(のちの徳川家康)は織田信秀に人質に取られている不幸な状況にあった。
二人の前には菊丸が平伏しており、広忠を襲ったのは織田の手の者と報告した。
報復のために今川義元が尾張に攻め込めば人質の竹千代が殺される。
竹千代の身を心配した信元は、菊丸に竹千代護衛を命じるのであった。
信長と帰蝶は婚儀の挨拶のため、末盛城の信秀と土田御前のところを訪れた。
帰蝶は父・利政からの贈り物として盆栽を見せると、信秀は上機嫌になり場は祝福ムードに包まれた。
しかし、次に信長の贈り物でそのムードはぶち壊しになる。
信長が出した箱の中身を見た信秀は顔色が変わり、蓋を閉じて土田御前、帰蝶に退室を命じた。
帰蝶らが出ていくと信秀は「このうつけが!」と怒鳴り、信長を打ち据える。
箱の中身は、松平広忠の首だった。
今川の力を借りて尾張に攻め込もうとする広忠を殺し、これで三河は竹千代を有する尾張が奪ったも同然であると信長は説明した。
信秀が「今川は竹千代を奪い返しにくるぞ」と言うと、信長は尾張と美濃が手を結んだのだから問題ないと主張した。
しかし、信秀は利政がそんな甘い人物ではないことを知っていた。
褒められると思っていた信長はこっぴどく叱られ、箱を持って退室するしかなかった。
竹千代
一方、箱の中身は見ていないという帰蝶に、土田御前は「この世には見てはならぬ、開けてはならぬ箱がある」と説いていた。
そんな土田御前には信長の下に次男の信勝という息子がおり、ちょうど竹千代と将棋を打っていた信勝を帰蝶に紹介してくれた。
土田御前は信勝に手加減するように申し付けたが、竹千代はこれを聞いて「手加減無用!」と言い放つ。
あまりの愛想のなさに土田御前はムッとしていると、竹千代は部屋を出て行った。
その後、金魚鉢に入れられて金魚を見て、人質としての自分の境遇を重ね合わせている竹千代に帰蝶は同情した。
帰蝶に心許した竹千代は、将棋はわざと信勝に負けていると告白し、信長との将棋だけは楽しいと笑った。
すると、そこに信秀に叱責されたばかりの信長が通りかかったが、竹千代が駆け寄ると払いのけられ、帰蝶はますます不憫に思うのであった。
その後、信長は那古野城で鉄砲の撃ち方を帰蝶に教えた。
撃った弾が的をかすめ、信長から褒められると帰蝶はふいに光秀のことを思い出し、信長に語り出した。
あまり嬉しそうに語る帰蝶を見て、信長は少し不機嫌になった。
しかし、利政を困らせた光秀のことは興味を示していた。
美濃では明智光秀が家臣の藤田伝吾(行政)と共に妻木城に向かっていた。
光秀は明智光安から妻木城に米を運ぶよう命じられたのだが、実は妻木城の米は十分足りており、本当の光安の狙いは光秀と妻木氏の娘・煕子を出会わせることだった。
ここで煕子と出会った光秀。
煕子は幼い頃に結婚の約束をしたことを話すと、光秀の心の中に安らぎのようなものが芽生え始めた。