私学校と西南戦争|西郷どん(せごどん)西郷隆盛が設立した学校が引き金となった西南戦争

   

大河ドラマ西郷どん(せごどん)
私学校と西南戦争

大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第44話では、西郷隆盛が士族のために学校を作りたいと鹿児島県令の大山綱良(格之助)に申し出ます。

西郷隆盛はこの「私学校」で行き場を失っていた士族たちの教育を行い、政府にも取り立てられるような人材を輩出したいと考えていました。

しかし、西郷隆盛の願いとは裏腹に、この「私学校」は運命の歯車を狂わせていくことになっていきます。

下の記事では西南戦争の火種となった西郷隆盛の「私学校」について簡単に紹介しています。

 

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私学校と西南戦争

明治六年の政変により西郷隆盛が帰郷すると、士族たちの中でも政府に不満を持つ者が続々と職を辞し、鹿児島に戻って来た。

有力士族たちのは政府に対する反乱は政府に有利にしか働かない事を知っていたため、不平士族の暴発を防ぎ、堂々と政府渡り合っていく新時代に適応する教育が必要との気運が高まり、西郷隆盛によって私学校が創設された。

私学校は1874年(明治7年)6月に鹿児島・鶴丸城内に陸軍士官養成のため設立した「幼年学校」「銃隊学校」「砲隊学校」の三校があるが、「幼年学校」は明治維新の功労者に与えられた賞典禄によって設立されたことから、「賞典学校」とも呼ばれる。

これには西郷隆盛が2,000石、鹿児島県令・大山綱良が800石、桐野利秋が200石を拠出し、また大久保利通も1,800石を拠出していた。

また、残る二校の費用は「私学校」という名前とは裏腹に、県の予算より支出されていた。

 

私学校では農業も教えた西郷隆盛

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私学校の指導には元政府高官や元軍人・将校ら有力士族があたり、国家非常時やあらゆる事態に対応できる人材の育成を目標とした。

この理念には政府も賛同し、「鹿児島は西郷隆盛がいるため大丈夫」という楽観論さえあったという。

これら「私学校」は鹿児島県内各地に分校が設置され、主に漢文の素読と軍事教練を行っていたが、西郷隆盛や私学校幹部の意志は、私学校の末端まで浸透する事はなく報道に振り回され、西郷隆盛も農業指導などはしても、自身の心中を直接語ることはあまりなかった。

さらに教育内容も明治政府の改革に対する反発から政府批判が強まり、教育機関から政治団体へとその活動内容が変わっていった。

分校は最盛時には130校、1万人以上の規模に膨れあがり、私学校士族は次第に力を持つようになって鹿児島県庁は私学校士族を官吏に任命されるようになり、政府の意向は無視されていく。

当時、各地では不平士族の反乱が続いていたが、私学校生徒がそれらに呼応せず平静を保てていたのは、桐野利秋、村田新八ら私学校幹部の日頃の努力によるものだった。



しかし、そんな鹿児島の動きは逆に政府にとっては不気味なものに写り、いっそう警戒感を強めて様々な圧力と挑発を繰り返して、ついに密偵まで送り込んだ。

そんな中、私学校士族らが捕らえた政府の密偵から「西郷隆盛の刺殺」の情報を聞かされ、激怒した一部の士族によって政府軍弾薬庫を襲撃する事件が起こる。

 

密偵・中原尚雄

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そして鹿児島私学校で幹部会議が行われ、政府への異議申立ての方法として西郷隆盛が上京が話し合われた。



ここでは桐野利秋、別府晋介らは出兵論を主張したほか、西郷小兵衛らは少人数で上京すると慎重論を主張した。



慎重論支持者は、出兵となれば政府に鎮圧の名目を作ってしまうため、議論の場で政府を糾弾することを考えていた。

もし政府が西郷隆盛に何かをすれば政府への非難が高まり、出兵する大義名分ができ、全国各地の士族の支持も得られる。



このように慎重論は非常に筋の通った理論であったが、出席していた士族の多くは、すでに忍耐の限界を超えて冷静さを失っていた。

そして、もともと出兵論に反対であった者ですら出兵論を支持して議決されてしまう。



この時、会議に出席していた西郷隆盛は終始発言はせず、決定事項にのみ同意した。

そして西郷隆盛は出兵の無謀さを充分に理解しつつ、兵を率いて熊本に向かい西南戦争に突入していくことになる。

なお、私学校は西南戦争時には激戦地となり、戦争終結後に廃止となっている。

 

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