西郷どん関連

大河ドラマ西郷どん【参勤交代】なぜ島津斉彬が標準語で島津久光が鹿児島弁なのか?今さら聞けない歴史用語からひも解く二人の違い

投稿日:2018年2月7日 更新日:

大河ドラマ西郷どん(せごどん)
参勤交代

大河ドラマ西郷どん(せごどん)で、島津斉彬は標準語を話し、弟の島津久光は鹿児島弁を話しています。

気になった人もいるでしょうが、この違いは江戸幕府から強制された政策「参勤交代」による環境の違いからくるものです。

「参勤交代」の用語は、よく耳にするものですが、今回はその内容について改めて紹介し、その理由を解説します。

 

 

出典:https://grapee.jp/149891

スポンサーリンク

 

 

参勤交代(参覲交代)

「参勤交代」とは、江戸時代に幕府が諸大名を統制するためにとった政策の一つで、各藩の大名たちが領地を離れて一定期間を江戸で過ごさなければならない制度をいう。

「参覲交代」、「参勤交代」とも呼ばれた。(いずれも『さんきんこうたい』と読む)

正式には「参って覲(まみ)える」ことから「参覲(さんきん)」としていたが、役人たちが誤記して「参勤」としてしまい、いつしかそれが一般的になったという。

寛永12年(1635年)、3代将軍・徳川家光によって制度化され、大名は原則として1年毎、江戸と自藩を往来しなければならなかった。

また、江戸を離れる場合は正室と世継ぎは江戸に駐在させるという義務があり、側室および世継ぎ以外の子だけは自由だった。

 

この「参勤交代」で各藩は旅費や江戸屋敷の維持費の捻出で財政を圧迫していたが、全国的には交通、宿場の発達や文化の交流など各方面に大きな影響を与えた。

一説では、幕府が各藩の軍事力をそぐため、財政悪化を狙って「参勤交代」を制度化したとされるが、本来は武家の主従関係強化のための儀礼としての要素が大きいという。

 

大河ドラマ西郷どんで、島津斉彬が鹿児島弁を使わず、父・斉興から「江戸もんが!」とキレられていたのも、世継ぎとされていた斉彬は、参勤交代の制度上、生まれてから藩主に就任するまで、ずっと江戸に駐在しなければならなかったから。

逆に斉興は、1年ごとに薩摩と江戸を行き来して、常に側室・お由羅を連れてベッタリの関係だった。

さらに世継ぎでなかった子・久光は江戸に駐在する義務がなく、薩摩にいたから鹿児島弁であったというのが、この制度の中身を知るとよく分かります。

 

 

もす!

出典:https://www.instagram.com/

 

スポンサーリンク

大河ドラマ西郷どん(せごどん)あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ【初回から最終回まで】
大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全話 あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ この記事では、2018年NHK大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全47話のあらすじ・
大河ドラマ西郷どん(せごどん)の【説明記事一覧】疑問に思った内容や人物を簡単に紹介!
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 背景・関連記事・説明記事一覧 この記事では、大河ドラマ西郷どん(せごどん)の本編にある背景や、史実をもとに紹介した関連記事、疑問に思うワ

スポンサーリンク

-西郷どん関連

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

大河ドラマ西郷どん(せごどん)【斉興・斉彬・久光・茂久・お由羅・篤姫】幕末の島津家の人物をまとめて紹介!

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 【斉興・斉彬・久光・茂久・お由羅・篤姫】 幕末の島津家の人物をまとめて紹介! 大河ドラマ西郷どん(せごどん)で、西郷隆盛が仕える薩摩藩・島津家には、西郷が心酔した島津斉 …

錦の御旗|西郷どん(せごどん)おゆうが縫う錦旗(きんき)は鳥羽・伏見の戦いで戦況を一変させた官軍のしるし!

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 錦の御旗(錦旗) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)で起こる鳥羽・伏見の戦い。 この鳥羽・伏見の戦いでは、薩摩藩の大久保一蔵が一つの切り札を用意していました。 それが一蔵の …

【古高俊太郎(枡屋喜右衛門)】大河ドラマ西郷どん(せごどん)で新選組に捕らえられ拷問を受けた尊王攘夷派志士

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 古高俊太郎(枡屋喜右衛門) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第27話で、過激な長州藩士たちは京都に火をつけ、天皇まで長州に連れ去る計画を企んでいましたが、「新撰組」によ …

大河ドラマ西郷どん 戊午の密勅(ぼごのみっちょく)孝明天皇から水戸藩に直接下された詔は、安政の大獄を引き起こし水戸藩を混乱させた

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 戊午の密勅(ぼごのみっちょく) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第16話で、島津斉彬の死去後に西郷吉之助は悲しみを押し殺しながらも近藤忠煕を通じて、朝廷から水戸藩の徳川 …

【長州再征】大河ドラマ西郷どん(せごどん)幕府ボロ負け!一橋慶喜が固執した第二次長州征伐を超簡単解説

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 長州再征 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第33話、一橋慶喜が頑なに主張していた長州征伐が再度始まります。 しかし、この長州再征は以前の長州征伐の時とは違い、長州は薩摩 …