大河ドラマ西郷どん(せごどん)
お虎(豚姫)
大河ドラマ西郷どん(せごどん)で登場するハリセンボンの近藤春菜が演じる「お虎」という女性。
薩摩藩が御用達にしている京の旅籠・鍵屋の従業員あからさまに西郷吉之助を慕っている眼差しを向けています。
しかも、安政の大獄で追われる身となった吉之助、月照らの緊迫した逃亡シーンでは、コミカルな動きを見せるなどなかなか空気を読まない「お虎」さんw
今回は、この「お虎」さんが実在した人物であったのか?などを中心に簡単に紹介していきたいと思います。
大河ドラマ西郷どん(せごどん)での「お虎」
まずは「お虎」のNHK公式プロフィールから。
京の旅籠(はたご)「鍵屋」の仲居。鍵屋は、薩摩藩士たちの定宿で、月照和尚との密会の場となる。命をかけて天下国家を語る西郷ら薩摩藩士たちの日々を支え見守る虎は、西郷に一目ぼれ。「西郷さんのためなら命も惜しまず!」の勢いで献身的に支えようとする。
引用元:NHK公式
このように「お虎」は、薩摩藩士たちが京都での拠点としている旅籠「鍵屋」の仲居として登場し、西郷に一目ぼれしたという設定になっています。
大河ドラマ西郷どん(せごどん)の「お虎」の初登場の際には、すでに西郷と面識があったかのような状態でしたが、初対面のところはカットでもされてしまったんでしょうか?
一方の西郷吉之助は、全く意識もしていない様子。
そりゃそうだ。今まで吉之助の周りには美人さんしかいなかったんだからw
第16回「斉彬の遺言」で、吉之助と月照の逃亡シーンで「お虎」は再登場。
月照の華麗な山伏姿を見て、激しくツッコミを入れ、自ら歩き方を指導していましたww。
さらに、西郷の言葉遣いにも即座にツッコミ!(『お虎どん』と言った西郷に食い気味に『お虎はん!』)
まさか、このツッコミが『献身的に支える』ということなんでしょうか?
献身的にツッコミを入れるの間違いでわ?www
普通ならしゃべりかけるのも失礼にあたるであろう高貴な月照や、惚れた西郷に対して、躊躇なくツッコんでいく豪胆な「お虎」さん。
なかなか面白いキャラです。
実在した「お虎(豚姫)」
この「お虎」さんは実在した人物であり、かなり有名な話が残っています。
西郷隆盛は、どうも大柄(デブ?)な女性が好みだったようで、大河ドラマでは二階堂ふみさんが演じる西郷の2番目の妻となる愛加那も大柄な女性であったと伝わっています。
そして、この「お虎」さんもハリセンボン春菜に負けず劣らず大柄な女性でした。
史実に残る「お虎」は祇園の茶屋「奈良富」の仲居で、西郷隆盛は京に出向した際には頻繁に通い詰めていたといいます。
さらにこの「お虎」さん、一升の酒を飲み干す豪快な人だったようで、西郷からは「豚姫」とあだ名を付けられて大変可愛がられていました。
「豚姫」・・・・なんというヒドイあだ名なんでしょうかwww
まぁそれだけ仲が良かったってことなのかな?
間違いなく「豚じゃねーよ!」ってツッコんでますなこりゃ。
豚じゃねーよ!
そんな「豚姫」・・いや「お虎」さんも、西郷のことをよく慕っていて、戊辰戦争で西郷が新政府軍を率いて京を発つときには、見送りに駆け付けました。
そんな健気な「豚」・・・いや「お虎」さんを見つけた西郷は大変喜び、ご褒美にエサ・・・・いや30両を手渡したといいます。
二人が男女の仲であったかは不明ですが、その後起こった西南戦争で西郷が死んだと聞いた「お虎」さんは、とても悲しみ、3年後に亡くなってしまったといわれています。
つまり、大河ドラマ西郷どん(せごどん)でも最後まで登場する可能性がありますね。
この「お虎」さんと西郷の関係は当時から有名でした。
(そりゃそうだ。両方ともデカいんだもの)
大正6年(1917)には、『西郷と豚姫』という題目で歌舞伎の演目になり、「お虎」は演目の中で「お玉」と名を変え、西郷吉之助に恋する女性として描かれました。
「豚姫」として後世にまで名を残した「お虎」さん。
史実においてもハリセンボン春菜に負けない強烈なキャラで、人々から愛されていたんでしょうね。