大河ドラマ西郷どん(せごどん)
グラバー
大河ドラマ西郷どん(せごどん)で、小栗旬が演じる坂本龍馬は西郷吉之助の「倒幕」への思いに共感し、一介の商人として異国から船や武器を仕入れて薩摩に引き渡すことを島津久光に提案しました。
その後、吉之助の提案によって、龍馬は薩摩名義で武器を仕入れ、貿易ができない長州に販売し、代わりに薩摩は長州から米を購入して「薩長同盟」への足掛かりを作っていくことになります。
今回は、そんな坂本龍馬が武器弾薬を仕入れていた貿易商「グラバー」について簡単に紹介します。
ちなみに大河ドラマ西郷どんでは、このグラバーが持っていたイギリス留学中の長州藩士の手紙が「薩長同盟」に切り札になっています。
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グラバー
武器商人・グラバー
グラバー(トーマス・ブレーク・グラバー)は、1838年にスコットランドで沿岸警備隊の航海士の子として生まれた。
1859年、義務教育を終えたグラバーは上海へ渡って「ジャーディン・マセソン商会」に入社し、開港したばかりの長崎に移って、2年後に同社の長崎代理店として「グラバー商会」を設立した。
当初「グラバー商会」は茶の輸出などを行っていたが、グラバーは政情不安定な日本国内の混乱を利用し、討幕派、佐幕派、幕府に関係なく武器や弾薬を売りさばいた。
坂本龍馬が設立した亀山社中とも取引を行い、薩摩名義で購入した武器弾薬が長州に流れるいう倒幕の一因も作っている。
武器商人として有名なグラバーだが、五代友厚・森有礼ら薩摩藩士の海外留学、伊藤博文・井上馨ら長州五傑(長州ファイブ)の英国渡航なども手引きし、大浦海岸で蒸気機関車を走らせて当時の人の度肝を抜いたり、大規模な製茶工場を建設して本業を拡大するなど、幅広い活動を行っている。
また、1868年(明治元年)には肥前藩と契約して高島炭鉱開発に着手し、これがのちにグラバーの身を助けることとなった。
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明治維新後のグラバー
明治維新後、造幣寮の機械輸入などで新政府と繋がっていたグラバーであったが、武器の需要がなくなり、さらに諸藩の滞納が次第に多くなったため、グラバー商会は経営が著しく悪化した。
1870年(明治3年)、ついにグラバー商会は破産し、グラバー自身は官営となった高島炭鉱の経営者として日本に留まることとなった。
1881年(明治14年)、官営事業払い下げによって、三菱の岩崎弥太郎が高島炭鉱を買収したが、グラバーは所長として経営にあたる。
三菱と繋がりを持ったグラバーは、1885年(明治18年)から三菱財閥の相談役として活躍し、横浜のビール醸造所「スプリング・バレー・ブルワリー」の再建に関わって、後に「ジャパン・ブルワリー」の重役に就任し、麒麟麦酒(現・キリンホールディングス)の基礎を築いた。
晩年、東京で過ごしたグラバーは、1908年(明治41年)に外国人として破格の勲二等旭日重光章を授与され、1911年(明治44年)に死去。
グラバーの息子・倉場富三郎は、近代的捕鯨産業も確立するなど20世紀の日本の漁業界に革命を起こす人物になっている。
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西郷どん(せごどん)あらすじ
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