大河ドラマ西郷どん(せごどん)
高千穂と天逆鉾
大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第33話、京都の寺田屋で襲われた坂本龍馬は、負傷した手の治療のため西郷吉之助の勧めもあって薩摩に来ることになりました。
龍馬は一緒に妻のお龍を連れてきており、これが日本初の新婚旅行ともいわれます。※小松帯刀が最初とも。
龍馬とお龍は西郷家ですったもんだあったあと、当初の目的である治療のため温泉を巡っているのですが、その途中で登ったのが「高千穂(高千穂峰)」。
ここで龍馬は日本神話に登場する神聖な矛「天逆鉾」を引き抜くという伝説を残しました。
今回は、龍馬がバチあたりな行動をした「高千穂」と、そこに突き刺さっている「天逆鉾」について簡単に紹介します。
反省してますwww
高千穂
高千穂峰(高千穂)は、宮崎県と鹿児島県の県境に位置する標高は1,574 mの火山で霧島連峰の第二峰。
ちなみに霧島の名の由来は、盆地に発生する雲海の中で山頂部が島に見えることからといわれる。
高千穂峰は天照大御神の孫・瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が、葦原中国(地上世界)の統治のために降臨した山であるとされ、山頂には青銅製の天逆鉾(アメノサカホコ)が霧島東神社の御神体として崇められている。※天孫降臨の地を宮崎県北部の高千穂町域に比定する説もある。
坂本龍馬は妻・お龍と高千穂を訪れ、この天逆鉾を抜いたことが姉・乙女宛の書簡に残されていて、これが日本初の新婚旅行とも言われる。
天逆鉾
天逆鉾は日本神話に登場する矛で、一般的には記紀(古事記、日本書紀)に登場する天沼矛(アメノヌボコ)の別名とされている。
記紀では国産みの神話として、ドロドロだった大地を固めるため、伊邪那岐(イザナギ)と伊邪那美(イザナミ)の二柱の神が、天沼矛を使ってかき回し、矛を引き抜いた際に切っ先から落ちた雫が、日本最初の国土であるオノゴロ島となったとされている。
天逆鉾は『大和葛城宝山記』では伊勢神宮内宮の滝祭宮にあるとされ、『倭姫命世記』では天照大御神が天から伊勢に投げ下ろしたとして伊勢神宮内宮の御酒殿に保管されているとしている。
また、南北朝時代に『神皇正統記』を著した北畠親房はオノゴロ島にあるともいっている。
しかし、一方で天逆鉾は大国主神(オオクニヌシノカミ)が国家平定のために瓊瓊杵尊に譲り渡したという伝承もあり、その後、矛が二度と振るわれることのないようにとの願いをこめ、高千穂峰に突き立てたといわれている。
現在、高千穂峰にある天逆鉾は霧島東神社の御神体であるが、その由来は不明で一説によると奈良時代には既に存在していたという。
坂本龍馬が高千穂峰を訪れた際、これを引き抜いたという話は龍馬自身が手紙で書いており、その手紙は龍馬記念館に現存している。
ちなみに龍馬が引き抜いた天逆鉾は、のちに火山の噴火で折れてしまったため、現在残っているものはレプリカ。
オリジナルは回収されて島津家に献上されたが、その後も転々と渡って行方不明となってしまった。
西郷どん(せごどん)あらすじ
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