大河ドラマ「いだてん」
不如帰(ほととぎす)
2019年NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」で三島弥彦の母・三島和歌子が映画『ほととぎす』を観て激怒しています。
この『ほととぎす』は、明治31年(1898年)に発表された徳冨蘆花(とくとみろか)の小説『不如帰(ほととぎす)』を映画化したもので、元ネタは結核を患った嫁・大山信子を協議離婚の末に大山家に引き取らせた三島家をモデルにしていました。
実際の三島和歌子は気性は激しかったものの、嫁を看病させて欲しいと願うような情に厚い女性でしたが、この『不如帰(ほととぎす)』の中では三島和歌子をモデルした「お慶夫人」が嫁をイジメる鬼姑として描かれていたのです。
この記事では、三島家を風評被害で苦しめた『不如帰(ほととぎす)』あらすじについて簡単に紹介しています。
ちなみに、映画や芝居になるほど大ヒットしたこの『不如帰(ほととぎす)』から、別れの際にハンカチを振るという文化が生まれたといわれています。
鬼姑じゃねーし!
不如帰(ほととぎす)あらすじ
登場人物
・川島武男:男爵家で職業は軍人。モデルは三島弥太郎。
・片岡浪子:武男の妻となった片岡家の娘。モデルは大山信子。
・お慶夫人:武男の母。モデルは三島和歌子。
・片岡毅:浪子の父。モデルは大山巌。
あらすじ
片岡毅の娘・浪子は男爵・川島武男と結婚して川島家で暮らしていましたが、姑のお慶夫人から執拗にイジメを受けていました。
それでも浪子は武男からの愛情を受け幸せに暮らしていましたが、結婚から1年後に肺の病にかかってしまいます。
すると感染を怖れたお慶夫人が離婚を画策し、武男の留守中に片岡家に離縁を申し入れて浪子を引き取らせました。
浪子は悲しみに暮れる中、帰ってきた武男も勝手に離婚させたことを怒りますが、すぐに日清戦争が勃発したために武男は出征しなければなりませんでした。
戦争で負傷した武男は入院先から手紙を送ったり、浪子は死んで武男に添い遂げようとして自殺未遂を起こしたりしますが、二人はなかなか会うことができません。
その後、再び戦地に赴くこととなった武男は、京都で浪子が乗った列車とすれ違います。
浪子はハンカチを振って武男の名前を呼び、武男もそれに応えますが列車は無情にも二人を引き裂いていきました。
こののち、浪子は病状が悪化して「もう女になんか生まれたくない」と言い残して死去。
戦地から戻った武男は浪子の死を知って墓の前で泣き崩れるのでした。
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