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【討幕の密勅】西郷どん(せごどん)薩長両藩に下された慶喜討伐の切り札は岩倉具視が作ったニセモノ?

投稿日:2018年8月29日 更新日:

大河ドラマ西郷どん(せごどん)
討幕の密勅

大河ドラマ西郷どん(せごどん)で薩長同盟を結んだ薩摩藩と長州藩は、あくまで幕府の存続に固執する徳川慶喜に対し、先手を打とうと朝廷から「討幕の密勅」を得ることに成功しました。

この「討幕の密勅」により、西郷吉之助(隆盛)たちは慶喜を追い詰めたかに見えましたが、抜け目ない慶喜は「大政奉還」という絶妙の一手により「討幕の密勅」は無効化させられてしまいました。

この記事では、一瞬で効力を失ってしまった「討幕の密勅」について簡単に紹介していきます。

 

 

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討幕の密勅

「討幕の密勅」とは、慶応3年10月14日(1867年11月9日)、薩摩藩と長州藩に下された、徳川慶喜討伐の詔書。

日付は、薩摩藩に下されたものが10月13日付、長州藩に下されたものが14日付。

内容は岩倉具視が主導して側近である玉松操が起草した。

10月13日、薩摩藩士・大久保利通が長州藩士・広沢真臣と共に岩倉具視を訪ね、14日に正親町三条邸にて大久保利通たちに密勅が手渡された。

一方、徳川慶喜は10月14日に大政奉還を上奏し、翌15日に朝廷に受理された。

このため、この「討幕の密勅」は名目を失い、実行延期の沙汰書が下された。

その後、なおも慶喜討伐の道を模索した岩倉具視や薩長両藩は、王政復古大号令によるクーデターを起こし、新幕府派を朝廷から排除して鳥羽・伏見の戦いに持ち込んだ。

しかし「討幕の密勅」が起草された時、朝廷では慶喜の従兄で親徳川派の二条斉敬が実権を握っており、内容を知れば拒否される確実だったため、一部の者だけで強引に推し進められた正式な手続きを踏んでいないものだった。

後に正親町三条実愛は、密勅は極秘で知っていた者は限られていたと証言している。

 

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