西郷どん関連

岩倉遣欧使節団|西郷どん(せごどん)失敗に終わったヨーロッパ視察は帰国後に政府内の混乱を巻き起こす

投稿日:2018年9月27日 更新日:

大河ドラマ「西郷どん(せごどん)
岩倉遣欧使節団

大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第41話、岩倉具視率いる「岩倉遣欧使節団」がアメリカ、ヨーロッパに出発し、明治政府の中はガラガラになってしまいます。

出発前、西郷隆盛は「本当に今、行かなきゃいけないの?」とツッコんでいますが、使節団に選ばれた者達はまるで修学旅行のような雰囲気で、残された者達からも反対意見は出ませんでした。

それもそのはず、日本に残される江藤新平、後藤象二郎などは大久保利通たちが留守の間に政府の主導権を奪おうと画策していたからでした。

この記事では、帰国後に政府内での対立を激化させた「岩倉遣欧使節団」について簡単に紹介していきます。

 

そや!ヨーロッパいこ!

出典:https://www.instagram.com/

スポンサーリンク

 

岩倉遣欧使節団

岩倉遣欧使節団は明治4年(1871年12月23日)~明治6年(1873年9月13日)の間、アメリカ、ヨーロッパ諸国に派遣された大使節団。

岩倉具視を正使とし、大久保利通、木戸孝允ら政府首脳陣や、留学生を含む総勢107名で構成されていた。

その目的は各国との友好親善、欧米先進国の文明視察と調査、及び旧幕府との間に締約された不平等条約改正の予備交渉であった。

この岩倉遣欧使節団は、もともと大隈重信の発案によって小規模な使節団を予定していたが、政治的思惑などから大所帯となり、政府のトップがゴッソリ国を離れてします極めて異例なものとなった。

 

出典:http://nozawa22.cocolog-nifty.com/

 

明治4年(1871)に横浜港を出発した使節団は、まず太平洋を渡り、アメリカカ・サンフランシスコに向かった。

その後、アメリカ大陸を横断してワシントンを訪問し、約8か月の長期滞在となった。

使節団のほとんどは断髪・洋装だったが、日本文化に誇りを持つ正使・岩倉具視は髷と和服という姿だった。

しかし、アメリカに留学していた子の岩倉具定らに「野蛮人と誤解される」と説得され、岩倉具視はシカゴで断髪し洋装に改めている。

 

スポンサーリンク

 

その後、使節団は大西洋を渡って、ヨーロッパ各国を歴訪。

明治5年(1872)にイギリスのロンドン、マンチェスターなどを経て、スコットランドのグラスゴー、エディンバラを視察し、再びロンドンへ。

ウィンザー城ではヴィクトリア女王にも謁見し、明治6年(1873)にはドイツ宰相・ビスマルクが主催する官邸晩餐会にも参加した。

ヨーロッパでの訪問国は12か国にも上り、帰路には地中海からスエズ運河、紅海を経てアジア各地のヨーロッパ諸国の植民地の訪問も行われ、出発から1年10か月後の明治6年(1873年9月13日)に帰国した。

 

出典:http://kenplanning.sakura.ne.jp/

 

西洋文明や思想に直接触れ、多くの国情を体験したことは使節団に参加した者に大きな影響を与え、同行した留学生も、帰国後に様々な分野で活躍し、日本の文明開化に大きく貢献する一因を作った。

しかし、条約改正交渉については日本に近代的な法制度が整っていないことなどを理由に不成功に終わり、また木戸孝允と大久保利通の不仲などの政治的な問題を引き起こした。

莫大な費用を使い、成果を上げられなかったとの大きな批判を浴びた使節団は、留守政府との間に確執を生み、帰国早々に朝鮮出兵を巡る征韓論争によって明治六年の政変が起こることになった。

 

スポンサーリンク

 

西郷どん(せごどん)あらすじ

大河ドラマ西郷どん(せごどん)あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ【初回から最終回まで】
大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全話 あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ この記事では、2018年NHK大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」全47話のあらすじ・

西郷どん(せごどん)記事まとめ

大河ドラマ西郷どん(せごどん)の【説明記事一覧】疑問に思った内容や人物を簡単に紹介!
大河ドラマ西郷どん(せごどん) 背景・関連記事・説明記事一覧 この記事では、大河ドラマ西郷どん(せごどん)の本編にある背景や、史実をもとに紹介した関連記事、疑問に思うワ

スポンサーリンク

 

-西郷どん関連

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

大河ドラマ西郷どん(せごどん)松平慶永(春獄)坂本龍馬も信頼した幕末の四賢侯は、橋本左内を使って斉彬、斉昭と共に一橋派を形成した越前福井藩主

大河ドラマ西郷どん 松平慶永(春嶽) 大河ドラマ西郷どんで、島津斉彬や徳川斉昭と共に一橋派(次期将軍を一橋慶喜にしようとする派閥)に属しているのが松平慶永(春嶽)。 橋本左内を密偵として使って、西郷吉 …

【白石正一郎と鍵屋直助】西郷どん(せごどん)で薩摩藩と繋がりある下関の商人と京都の宿主。幕末はサムライだけのものではない!

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 白石正一郎と鍵屋直助 大河ドラマ西郷どん(せごどん)で登場する白石正一郎と鍵屋直助。 白石正一郎は、第22話「偉大な兄 地ごろな弟」で吉之助の弟・西郷信吾(錦戸亮)を信 …

【土持政照・土持照・黒葛原源助(つづらはらげんすけ)】西郷どん(せごどん)沖永良部島で吉之助を助ける母子と代官

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 土持政照・土持鶴 黒葛原源助(つづらはらげんすけ) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第24話~第25話で描かれる西郷隆盛(吉之助)の沖永良部島での生活。 再会した愛加那 …

大河ドラマ西郷どん(せごどん)赤山靱負(あかやまゆきえ)お由羅騒動により粛清された吉之助が尊敬する薩摩藩の重臣

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 赤山靭負(あかやまゆきえ) 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の中で、西郷吉之助(隆盛)たちの頼れる先生のような働きを見せるのが沢村一樹が演じる赤山靱負(あかやまゆきえ)。 …

【蛤門と乾門】大河ドラマ西郷どん(せごどん)の禁門の変で激戦地となった京都御所の門の名前の由来とは?

大河ドラマ西郷どん(せごどん) 蛤門と乾門 大河ドラマ西郷どん(せごどん)の第27話で勃発する禁門の変(蛤御門の変) 京に攻め入ってくる長州藩の暴発に、西郷吉之助率いる薩摩藩は戦闘を避け、当初は「乾門 …