大河ドラマ「麒麟がくる」
第5話「伊平次を探せ」
あらすじ【ネタバレ注意】
前回までで脇役たちのキャラ固めはできた「麒麟がくる」。今回はかなり主人公の明智光秀を中心にした物語が展開されてくると思われます。第1話で持ち帰ってきていた鉄砲の仕組みを知るため、再び旅をすることになった光秀。いまさらかいっとツッコミたくもなりますが、この旅では光秀はまたしても重要な出会いと、運命の再会を果たすことになります。そしてあの「本能寺」もこの回では登場するというオマケつき!それではただのイケメン祭が開催される「麒麟がくる」第5話あらすじネタバレをどうぞ!
前回 大河ドラマ「麒麟がくる」第4話のあらすじ
大河ドラマ「麒麟がくる」第5話あらすじ
すれ違う駒
天文5年(1548)秋、稲葉山城で明智光秀は斎藤利政(道三)に鉄砲の指南をしていた。
利政の弾は轟音と共に見事に的を撃ち抜き、一同は驚嘆の声をあげる。
しかし、浮かない顔の利政は「これを将軍家は手に入れているのか」と警戒心を募らせていた。
光秀は鉄砲の威力は認めていたものの、弾を込めるのに時間がかかることから実際に戦に使用できるか疑問に感じていたため、将軍家が入手しているとは考えていなかった。
すると、利政は「火薬などを入手していた本能寺を将軍家は抱え込んでいる」と話し、将軍家が鉄砲を欲しがる理由を知りたいと光秀の方を見た。
その後、光秀は藤田伝吾(行政)を呼び、鉄砲を分解して早く撃てるように改良したいと告げると、伝吾は刀鍛冶から伊平次という酒癖の悪い男が美濃から近江の国友村に流れ、そこで鉄砲の修理などをしていると答えた。
これを聞いた光秀はすぐに国友村に向かうことを決意するのであった。
翌日、駒は菊丸を連れて稲葉山城を出発し、明智荘に向かって歩いていた。
用件は明朝に望月東庵と共に京に帰ることになったための挨拶であったが、菊丸の歩くスピードの遅さに合わせていたため、駒が明智荘に着いたときには光秀の姿はなかった。
光秀の母・牧に「本当は行きたくない」と本音を言う駒の目には涙が溢れていた。
その頃、光秀は国友村で刀鍛冶の鶴平に会って鉄砲の分解を頼んでいた。
しかし、鶴平は将軍・足利義輝からの命令で鉄砲についての一切は固く口止めされているという。
また、伊平次の居所を聞いても答えてもらえず、鶴平は立ち去ってしまい、光秀は途方に暮れることとなった。
そんな折、若い刀鍛冶が金で伊平次の居所を教えると声を掛けてきて、光秀は「伊平次は本能寺にいるかも」という情報を得ることができた。
その後、一旦稲葉山城に戻った光秀は利政に会って旅費をもらうと、鉄砲を背負って京に馬を走らせた。
盟友・細川藤孝との出会い
京では管領家の細川晴元が近江に逃げていた将軍・足利義輝を迎えて実権を握ったものの、すぐに晴元も家臣たちの権力争いに手を焼き、代わりに家臣の三好長慶とそれを支える松永久秀が晴元を脅かす存在として台頭してきていた。
京の着いた光秀は、深い堀を巡らせてまるで城郭のような本能寺に入ることもできず、ウロウロすることしかできなかった。
そんな時、細川藤孝(のちの幽斎)という男が、背中に鉄砲を抱える光秀を怪しんで警備上の理由から鉄砲を取り上げようとした。
理不尽な物言いに光秀はガン無視を決め込んだが、藤孝は刀を抜いて立ちふさがってくる。
これに光秀も刀を抜いて応じ、周囲に緊張が走ったその時、「藤孝!やめい!」と声が飛んできた。
なんと驚くことに声の主は将軍・足利義輝であり、剣の道に明るかった義輝は光秀の太刀を見て「鹿島の太刀」と見抜き、藤孝に同じ流派同士の斬り合いを止めるように命じたのだった。
馬で走り去る義輝と呆然と見送った光秀は、直後に堺で出会った三淵藤英に声をかけられた。
藤孝は三淵の弟であったため、「将軍の護衛で気が立って弟が無礼を働いてしまった」と三淵が謝ると、藤孝も気まずい顔で照れ臭さそうに挨拶をした。
これが生涯の友となる光秀と藤孝の最初の出会いであった。
その後、三淵は伊平次は行方不明となり、本能寺も探している教えてくれた。
このため、目的を見失った光秀は松永久秀に会いに行くという三淵に同行することになった。
松永久秀と鉄砲
三淵は松永久秀を牽制しようとしていた。
今は協力関係にある松永久秀の主君・三好長慶、さらにその主君の細川晴元がさらなる権力を握ろうと将軍家と対立することを予見していたからだ。
久秀は来訪の意図を察し、逆に将軍家が鉄砲の情報封鎖をしているのは、細川との戦に備えているのではないかとカマをかける。
しかし、三淵は「もう京で戦は起こしたくないからだ」と語り、光秀を残して去っていた。
ヒリヒリするような二人のやりとりに圧倒されていた光秀であったが、その後、部屋の中に通されると光秀は久秀に自分の鉄砲についての疑問をぶつけた。
光秀には弾を発射するまでに時間のかかりすぎる鉄砲は戦に不向きだと感じていたからだ。
すると、久秀は鉄砲を手に取り、唐突に光秀に銃口を向ける。
「動くな!動くと撃つ!」
蛇に睨まれた蛙のように動けなくなる光秀。
そして久秀は言う。
「鉄砲の怖さを知る者は、銃口を向けるだけで動けなくなる。弾が当たるかどうかは問題ではない。つまり、これで戦がなくなる。」
久秀はそのために大量の鉄砲を所有しようとしていた。
伊平次と鉄砲
久秀は光秀を伊平次が通う京の遊郭へ連れて行ってくれた。
久秀は三淵には内緒で伊平次の居場所を突き止めていたのだ。
そして久秀は伊平次に会うなり、三好長慶のために鉄砲20挺を作るようにお願いした。
しかし、伊平次は「三好様に20挺作れば、それを聞いた細川様は30挺作れという。さらにそれを聞いた将軍様は50挺作れという。それは大変なことはイヤだ。」と久秀の申し出を断った。
同席していた光秀はじっと話を聞いていたが、二人のやりとりと見ていてふと伊平次のことを思い出し、話に割り込んだ。
光秀は少年時代に井戸に落ちた伊平次を助けたことがあったのだ。
二人は昔話で大いに盛り上がり、光秀が鉄砲の分解を依頼すると伊平次は快く了承してくれた。
すると、ないがしろにされてしまった久秀は光秀を部屋の外に呼び出し、「お前と伊平次は縁があるようだから、お前から20挺作るように言って欲しい。頼む。」と言って立ち去ってしまった。