麒麟がくる関連

麒麟がくる|三好長慶(山路和弘)梟雄・松永久秀に食われた早熟の梟雄

投稿日:2020年1月29日 更新日:

大河ドラマ麒麟がくる
三好長慶

大河ドラマ「麒麟がくる」では、斎藤道三にも劣らない、乱世の梟雄・三好長慶(山路和弘)が登場します。初登場時の三好長慶は京で絶大な権力を手にしており、これを良しとしない敵対勢力(細川晴元など)から命を狙われても、家臣の松永久秀と共に乗り切って只物ではない姿を見せてくれます。しかし、このとき三好長慶は松永久秀が自分を上回るほどの梟雄であることにに気がついていませんでした。この記事では松永久秀よって追い込まれ、パッとしない最期を迎えることとなる早熟の梟雄「三好長慶」について簡単に紹介していきます。

 

出典:https://www.nhk.or.jp/

スポンサーリンク

 

三好長慶(1522~1564)

梟雄の準備期間

三好長慶は大永2年(1522)、細川晴元の重臣である三好元長の嫡男として阿波国で生まれました。

父・元長は主君である細川晴元の仇敵だった細川高国を滅ぼした功労者として、阿波国だけでなく山城国にも勢力を拡大していました。

しかし、次第に元長を恐れた細川晴元は三好一族の三好政長・木沢長政らと謀って一向衆を率い、享禄5年(1532)に元長を殺害。

当時11歳だった長慶は堺にいたものの、何とか難を逃れて母と共に阿波に逃れました。

その後、復讐の炎をひそかに燃やす長慶は12歳にして一向衆との講和を斡旋したといわれます。

父を亡くした長慶は、こののち仇敵である細川晴元に出仕しますが、それはいずれ牙を剥くための長い準備期間でもありました。

 

出典:https://nishinomiya-style.jp/

スポンサーリンク

 

牙を剥いた梟雄

18歳になった長慶は河内国の所領を望み、これが受け入れられないと知ると、細川晴元を威圧するために2,500の兵を率いて上洛。

この長慶のデモは功を奏し、将軍・足利義晴は一時、妻と子の義輝を避難させるほど怯えていたといいます。

その後、近江国の六角定頼の調停で細川晴元と和解した長慶は、摂津越水城と本拠にして摂津半国の守護代となり、木沢長政、細川氏綱、遊佐長教を次々と破っていきました。

そして実力を着実につけていた長慶に、父を陥れた三好元長、細川晴元への復讐の機会が訪れます。

長慶は自ら打ち破った細川氏綱、遊佐長教を味方に引き込み、ついに細川晴元に反旗を翻したのです。

圧倒的な軍事力を背景に長慶は天文18年(1549)、中島江口の戦いで三好元長を討ち、細川晴元は近江国大津へ逃亡。

長らく畿内を支配していた管領・細川晴元の政権はここに倒れました。

 

出典:https://ameblo.jp/tetu522/

スポンサーリンク

 

梟雄に食われる梟雄

長慶が次に標的にしたのは細川晴元と手を組み、対立していた将軍・足利義晴。

この戦いは長く続くことになりましたが、天文22年(1553)に長慶が京都霊山の戦いで足利義晴、細川晴元の連合軍を破ると、ついに長慶の独立政権が誕生しました。

畿内のほとんどを支配下におさめた長慶は、将軍を凌ぐ実質最高権力者として周辺7か国を含めた三好政権を発足させましたが、ここで長慶の限界がきてしまいます。

長慶は幕府のほとんどの権益を手に入れていましたが、実際に行った政策は幕府や守護大名の制度を踏襲したものであり、さらに一度は追放した将軍・足利義輝(義晴の子)と和睦して入京を許し、形式上は将軍家の家臣・細川家のそのまた家臣であるという立場を脱することがなかったのです。

その後、長慶は弟の三好義興を失い、嫡男の三好義興に先立たれると、心身ともに衰弱。

台頭してきた家臣の松永久秀の讒言を信じた長慶は、弟の安宅冬康を誅殺するなど思慮を失っていきました。

そして弟を殺害した後、後悔の念にかられた長慶は病をさらに重くして永禄7年(1564)に病死しました。

 

出典:http://sugitaluwareki.blog.jp/

スポンサーリンク

 

大河ドラマ「麒麟がくる」あらすじ関連記事

下の記事では、大河ドラマ「麒麟がくる」のあらすじや登場する人物、キャスト、ゆかりの場所などを紹介しています。本編の予習、復習にお使い下さい。

大河ドラマ【麒麟がくる】全話あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ(初回から最終回まで)
大河ドラマ「麒麟がくる」 全話あらすじ・ネタバレ 感想・期待度まとめ この記事では、2020年NHK大河ドラマ「麒麟がくる」全話のあらすじ・ネタバレと共に、各

2020大河ドラマ【麒麟がくる】人物・キャスト・関連記事|明智光秀の物語を予習、復習して楽しもう!
2020大河ドラマ「麒麟がくる」 人物・キャスト・関連記事 この記事では、大河ドラマ「麒麟がくる」に登場する人物、本編にある背景など、史実をもとに紹介した関連記事、疑問

スポンサーリンク

-麒麟がくる関連

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

麒麟がくる|斎藤道三・利政(本木雅弘)新資料で明らかになった親子2代の国盗り物語を中心にその生涯を追う

大河ドラマ「麒麟がくる」 斎藤道三(利政) 大河ドラマ「麒麟がくる」で本木雅弘が演じるのが、一代で油売りから成り上がって美濃一国を手中に治めた下克上の代表格「斎藤道三(利政)」。 しかし近年の研究では …

麒麟がくる【第6話】あらすじ・ネタバレ関連記事まとめ

大河ドラマ麒麟がくる【第6話】 あらすじ・ネタバレ・関連記事 大河ドラマ「麒麟がくる」第6話は、細川晴元による三好長慶と松永久秀の暗殺計画を止めようとする明智光秀、光秀の言葉に心打たれる将軍・足利義輝 …

麒麟がくる【第4話】あらすじ・ネタバレ関連記事まとめ

大河ドラマ麒麟がくる【第4話】 あらすじ・ネタバレ・関連記事 大河ドラマ「麒麟がくる」第4話では、堺正章が演じるオリジナルキャラクター・望月東庵と本木雅弘が演じる斎藤利政(道三)の駆け引き、高橋克典が …

麒麟がくる【土岐源氏と桔梗紋】明智光秀や坂本龍馬を輩出した清和源氏から続く名門武家の系統

大河ドラマ麒麟がくる 土岐源氏 美濃国(現在の岐阜県)では長らく土岐氏という有力武家が権力を持ち、支配体制を築いていました。大河ドラマ「麒麟がくる」初回の時点では、すでに斎藤利政(道三)が成り上がって …

麒麟がくる|細川晴元(国広富之)三好長慶との権力争いに敗れる最後の管領

大河ドラマ麒麟がくる 細川晴元 大河ドラマ「麒麟がくる」で国広富之が演じるのが、足利幕府の中で権勢を誇っていた管領「細川晴元」。この「細川晴元」が登場する天文17年(1548)は、晴元にとってターニン …