麒麟がくる関連

麒麟がくる|井ノ口の戦い(加納口の戦い)斎藤道三の奇襲で織田信秀が大敗

投稿日:2020年1月16日 更新日:

大河ドラマ麒麟がくる
井ノ口の戦い(加納口の戦い)

大河ドラマ「麒麟がくる」の第2話にして、戦国大河らしく圧巻の戦闘シーンが描かれます。明智光秀も駆り出されたこの戦は「井ノ口の戦い(加納口の戦い)」と呼ばれるもので、尾張で権勢を誇っていた織田信秀が美濃に侵攻し、斎藤利政(のちの道三)の居城だった稲葉山城下で行われました。ドラマの中では明智光秀を主人公にしているため、詳しい戦の背景などが描かれませんが、この記事ではもう少し「井ノ口の戦い」について知りたいという人のために、背景や内容について紹介しています。

 

出典:https://senbuhime.gamerch.com/

スポンサーリンク

 

井ノ口の戦い(加納口の戦い)

井ノ口の戦い(加納口の戦い)は天文13年9月22日(1544年10月8日)、または天文16年9月22日(1547年11月4日)に起こったとされる織田信秀と斎藤道三の戦いです。

「天文13年説」では、美濃国の支配を企む斎藤道三は守護職にあった土岐頼芸を尾張へ追放したため、天文13年(1544)に織田信秀の支援を得た頼芸は、越前の朝倉孝景の支援を得た土岐頼純と連携して南北から美濃に攻め込み、北の朝倉軍は名将・朝倉宗滴が総大将となって斎藤軍を相手に戦況を優位に進めましたが、南の尾張国中に要請して兵を集めて美濃へ侵入した織田信秀は、斎藤道三の居城である稲葉山城下の村々を焼き払ったものの、夕方の引き上げの際に道三の奇襲を受け、5,000人の兵と共に信秀の弟・信康や信長の家老・青山信昌などを失う被害を出したとされています。

 

出典:https://study-z.net/

スポンサーリンク

 

一方、「天文16年説」では、天文13年(1544)に織田信秀が越前の朝倉孝景と連携して美濃へ南北から攻め込んだ際には、斎藤道三は両勢に攻められ一時和睦することを余儀なくされ、その後の天文16年(1547)に朝倉・織田連合軍で支援して土岐頼芸・頼純兄弟に蜂起させたが、道三が先手を打って大桑城を強襲して攻め落とし、頼純を討ち取り、頼芸を追放にしたもの。

また、天文13年と16年の二度、織田信秀は稲葉城下に攻め入って斎藤道三に敗北し、織田信康をはじめ5,000の兵を失ったのは天文16年の方だとする説もあります。

当時の資料としては、斎藤道三の家老・長井秀元が水野十郎左衛門に宛てて、土岐頼純・朝倉孝景・織田信秀合わせて25,000~26,000の軍勢に対し、斎藤方は500~600を討ち取り、織田軍は木曽川で2,000~3,000が溺れ死に、信秀はわずかな兵を連れて逃げ帰ったとしたものが残っています。

大河ドラマ「麒麟がくる」での井ノ口の戦いは、天文16年(1547)に起こっていますが、内容は上記の「天文13年説」が採用されており、「2度戦った説」に非常に近いものといえます。

いずれにしても織田方の大敗で終わった井ノ口の戦いは、道三が信秀にその強さを見せつけた戦いとなり、のちに信秀が道三と和睦を結ぶきっかけになりました。

 

スポンサーリンク

 

大河ドラマ「麒麟がくる」あらすじ関連記事

下の記事では、大河ドラマ「麒麟がくる」のあらすじや登場する人物、キャスト、ゆかりの場所などを紹介しています。本編の予習、復習にお使い下さい。

大河ドラマ【麒麟がくる】全話あらすじ・ネタバレ・感想・期待度まとめ(初回から最終回まで)
大河ドラマ「麒麟がくる」 全話あらすじ・ネタバレ 感想・期待度まとめ この記事では、2020年NHK大河ドラマ「麒麟がくる」全話のあらすじ・ネタバレと共に、各

2020大河ドラマ【麒麟がくる】人物・キャスト・関連記事|明智光秀の物語を予習、復習して楽しもう!
2020大河ドラマ「麒麟がくる」 人物・キャスト・関連記事 この記事では、大河ドラマ「麒麟がくる」に登場する人物、本編にある背景など、史実をもとに紹介した関連記事、疑問

スポンサーリンク

-麒麟がくる関連

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

2020大河ドラマ【麒麟がくる】人物・キャスト・関連記事|明智光秀の物語を予習、復習して楽しもう!

2020大河ドラマ「麒麟がくる」 人物・キャスト・関連記事 この記事では、大河ドラマ「麒麟がくる」に登場する人物、本編にある背景など、史実をもとに紹介した関連記事、疑問に思うワードを説明した記事を一覧 …

麒麟がくる【孫六兼元】真柄切兼元や二念仏兼元など伝説を残す刀を作った岐阜県関市の刀鍛冶

大河ドラマ麒麟がくる 孫六兼元 大河ドラマ麒麟がくるの序盤の舞台である岐阜県は、かつて美濃国と呼ばれ、今も昔も関市を中心に日本刀製作の一大拠点でもありました。大河ドラマの中では鉄砲を手に入れた明智光秀 …

麒麟がくる|松平広忠(浅利陽介)犯人は誰?謎の死を遂げた家康の父

大河ドラマ麒麟がくる 松平広忠 大河ドラマ「麒麟がくる」では、浅利陽介が演じる「松平広忠」が登場してきます。「松平広忠」は竹千代の父、つまりは徳川家康の父として決して無能ではない人物なのですが、なぜか …

麒麟がくる|帰蝶・濃姫(沢尻エリカ)信長の妻は実像不明の謎多き道三の娘!

大河ドラマ「麒麟がくる」 帰蝶(お濃) 大河ドラマ「麒麟がくる」で沢尻エリカが演じるのが、斎藤道三の娘でのちに織田信長に嫁ぐことになる帰蝶(濃姫)。 帰蝶はマムシの道三の娘として、はたまた覇王信長の妻 …

麒麟がくる【あまが池】信長が池の水ぜんぶ抜く!大蛇退治伝説を残す名古屋の蛇池とは?

麒麟がくる あまが池 大河ドラマ「麒麟がくる」の第9話では美濃と尾張の和議が成立し、織田信長(染谷将太)と帰蝶(川口春奈)は祝言をあげることになりますが、この祝言をこともあろうに信長がすっぽかすという …