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青天を衝け|渋沢栄一|吉沢亮が演じる新一万円札の顔、日本資本主義の父とされる男の生涯

投稿日:2021年2月2日 更新日:

大河ドラマ「青天を衝く」
渋沢栄一(吉沢亮)

2021年、NHK大河ドラマ「青天を衝け」の主役として描かれるのは、令和6年(2024年)から新一万円札の顔となる日本資本主義の父「渋沢栄一」。

人気俳優・吉沢亮が演じることで話題を集めることになりそうですが、いまいち「渋沢栄一」という人物、何をした人なのかよく分からない。

せっかくイケメンが演じるんだから1年間見続けたい!という方のために、この記事では「渋沢栄一」について簡単に紹介し、大河ドラマの予習をしていきたいと思います。

 

 

出典:https://www.instagram.com/

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渋沢栄一

農民だった幼少期

幕末の動乱期、大政奉還から遡ること27年前の天保11年(1840)、渋沢栄一は武蔵国榛沢郡血洗島村で渋沢元助とエイの間に長男として生まれました。

幼名は栄二郎ですが、のちに栄一郎、篤太夫、篤太郎などと名乗っています。

また、従兄弟には戊辰戦争で彰義隊を率いて新政府に徹底抗戦した渋沢成一郎がいました(栄一が2歳年下)。

豪農だった渋沢家は普通の農家と違い、常に算盤を用いた計算の才覚が求められたため、渋沢栄一もその中で自然と商業について学んでいました。

また、渋沢栄一は幼い頃より私塾を開いていた従兄弟・尾高惇忠の元で学問を学び、剣術は剣豪・大川平兵衛から神道無念流を学んでいました。

 

出典:https://www.instazu.com/

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尊王攘夷志士から幕臣へ

安政5年(1858)、19歳になった渋沢栄一は尾高惇忠の妹・千代と結婚し、文久元年(1861年)には江戸に出て北辰一刀流の千葉栄次郎の道場に入門。

ここで渋沢栄一は尊王攘夷志士から影響を受け、文久3年(1863)に従兄弟の渋沢成一郎と共に高崎城を乗っ取りを計画します。

計画は武器を奪って横浜を焼き、その後長州と連携して倒幕を目指そうとするものでしたが、これは尾高惇忠の弟・長七郎の必死の説得により中止することとなりました。

その後、この計画を知った父から勘当されてしまった渋沢栄一。

京都で尊王攘夷活動を起こそうとしますが、この頃の京都は八月十八日の政変によって尊攘派の勢いはなく途方に暮れてしまいます。

その後、尊王攘夷活動を諦めた渋沢栄一は江戸で知り合った一橋家の家臣・平岡円四郎のツテで一橋慶喜に仕えます。

すると慶応2年(1866)、主君・一橋慶喜が将軍に就任し、渋沢栄一はそのまま幕臣に取り立てられました。

翌年にはパリ万国博覧会に出席するため、慶喜の異母弟・徳川昭武に随行してフランスへと渡航した渋沢栄一。

ヨーロッパ各地で先進的な産業・軍備を学んでいましたが、やがて大政奉還によって幕府がなくなったため、新政府から帰国を命じられてしまいました。

 

出典:https://goetheweb.jp/

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明治政府官僚から実業家へ

帰国後、静岡で謹慎していた主君・徳川慶喜から「これからはお前の道を行け」との言葉をもらった渋沢栄一。

フランスで学んだ株式会社制度を実践し、静岡藩の借金返済のために尽力するも、新政府の大隈重信に説得されて大蔵省に入省することになります。

新政府での渋沢栄一は財政改革案の企画立案や度量衡の制定、国立銀行条例制定に携わり、大蔵大輔・井上馨から高く評価されました。

しかし、明治6年(1873)に予算編成を巡って大久保利通や大隈重信と対立しすると、渋沢栄一は井上馨と共に政府を去ります。

その後、渋沢栄一は駐米日本代理公使を終えて帰国した森有礼に協力して商業学校としての商法講習所を設立。

実学教育に対する意識が薄かったこの頃、渋沢栄一は教育に力を入れて多くの学校の設立に携わり、女子の教育の必要性も訴えて、伊藤博文や勝海舟らと共に女学校の設立に尽力しました。

そして渋沢栄一は官僚時代に設立を指導していた第一国立銀行の頭取に就任すると実業家として活動し、七十七国立銀行や地方銀行の設立、東京海上火災保険、王子製紙、帝国ホテル、京阪電気鉄道、東京証券取引所、麒麟麦酒、サッポロビール、東洋紡績などの500以上の会社設立に関わっていきました。

また、社会活動にも熱心だった渋沢栄一は日本赤十字社などの設立にも関わっていきました。

 

出典:https://www.sankei.com/

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成功者の社会貢献

明治22年(1889)からは故郷の深川区会議員を務め、深川の発展の為に尽くした渋沢栄一でしたが、国政とは一定の距離を置きます。

貴族院議員に勅選されてもすぐ辞任し、明治24年(1901)には組閣を命じられた井上馨から大蔵大臣を打診されても辞退。

渋沢栄一が大蔵大臣を断ったために、井上馨は組閣を諦めたといいます。

大正時代に入って関東大震災が起こると、渋沢栄一は復興のために寄付金集めに奔走。

日本国際児童親善会を設立した際は、アメリカの人形と日本人形を交換するなど国際交流を深めることにも尽力し、中国で水害が起こると義援金を募るなど民間外交も進めていた渋沢栄一は多くの功績を残して92歳でこの世を去りました。

 

出典:https://www.sankei.com/

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