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大河ドラマ直虎【瀬名と信康の最期】長丸誕生による焦り、政次の最期に似た瀬名の本懐!史実と大河の瀬名の人生をおさらい

投稿日:2017年11月11日 更新日:

大河ドラマ「おんな城主 直虎」
瀬名と信康の最期

大河ドラマ「おんな城主 直虎」の第45話「魔王のいけにえ」で、家康の子・長丸が誕生。徳川家最大の悲劇が幕を開け、第46話「悪女について」では、瀬名と信康は最期を迎えてしまいました。

政次の最期以来、少しほのぼのした大河ドラマになっていましたが、この瀬名と信康の最期から、久しぶりに重厚感が戻って12月の最終回に向かっていきます。

今回は、史実も織り交ぜて瀬名の人生をおさらいすると共に、瀬名と信康の最期について簡単に紹介していきます。

ネタバレしていますのでご注意下さい。

 

 

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瀬名の冷遇され続けた過去

家康と瀬名が結婚したのは、家康が今川義元の人質となっていた時。

瀬名の血筋を改めて整理すると、父は、今川の一門・関口親永、母は、井伊直平の娘・佐名。

瀬名は今川一門の娘という立場です。

人質に一門の娘・瀬名が嫁いだのは、家康を見込み松平(徳川)を今川に取り込んだ方が得だと判断したからかもしれません。

瀬名は家康と結婚後、駿府で子・竹千代(のちの信康)を生みます。

しかし、桶狭間の戦いののちに、家康は駿府には戻らず、岡崎城で今川の支配下から独立。

駿府に残された瀬名は、今川一門の立場から一転して裏切者の人質という立場になり、冷遇されます。

 

 

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その後、人質交換策によって、瀬名と信康は家康のもとに送られますが、瀬名は敵となった今川の一門ということで岡崎城には入れず、寺に留め置かれるなど、今度は岡崎で冷遇されてしまいます。

一方、今川氏の家康独立への怒りの矛先は、瀬名の父母に及び、関口夫妻は殺されます。

その後、信康が織田信長の娘・徳姫と結婚し、家康の嫡子として岡崎城に入ることになると、瀬名は嫡子・信康の母として入城することができました。

史実によると、瀬名は「家康の正室」ではなく、あくまで「信康の母」として。

 

 

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信康率いる岡崎勢

家康は今川攻略を進め、遠江の浜松城に移りますが、瀬名と信康は岡崎城に留まりました。

1570年、信康が正式に岡崎城主となると、浜松の家康、岡崎の信康の二元体制が確立します。

強大な武田氏の南下が予想される中、徳川にとっては織田の援軍が必要不可欠で、主に信康率いる岡崎勢は、信康の舅である信長との外交を担当し、家康を後ろから助けます。

 

 

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もう1人の弟

地味な役割のため岡崎勢の働きは目立たず、浜松勢には軽視されますが、信康はそれに屈折することなく、父を敬愛し信頼し続けます。

大河ドラマでは語られることがありませんが、この頃に家康と側室の間に次男・於義丸(のちの結城秀康)が誕生しています。

家康は瀬名の勘気を恐れて、於義丸を家臣に養育させて会おうともしませんでした。

側室の血筋があまり良くなかったため、家康も於義丸を嫌っていたという話もあります。

その後、於義丸の境遇を不憫に思った信康のとりなしで、家康は対面することになりますが、対面後も於義丸はあまり厚遇されていません。

生ませておきながら、子も母親をも嫌うという家康のゲスな一面が垣間見えます。

 

 

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長丸誕生!瀬名の焦り

その後、家康が武田方の田中城を攻めた際、武田と内通していた信康の小姓・近藤武助に暗殺されそうになります。

井伊万千代によって未然に防がれましたが、この事件によって信康の岡崎勢の立場が急落します。

そこに家康と側室(室町初期には三河守護代を務めたこともある名家・土岐氏の一族の西郷氏の女)との間に、三男・長丸(のちの徳川秀忠)が誕生。

 

長丸誕生の報告には、瀬名は言葉にはしませんが明らかに怒っています。

また平岩親吉や石川数正も、複雑な表情を浮かべています。

しかし、長丸にとって兄になる信康は、母・瀬名の怒った顔を笑うなど、気にしていない様子。

家康も「弟ができただけ」と言っています。

 

 

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家康暗殺未遂事件を巻き起こし、ただでさえ岡崎勢への風当たりが強い中での長丸誕生。

岡崎勢は、家康が信康を評価して後継者としていることを理解せず、信康も長丸も同様に「家康の子」と捉え、徳川の次期当主の行方が分からなくなったと考えてしまった。

駿府を出てから冷遇され続けた己の境遇、弱体化する岡崎の立場から焦る瀬名。

そこで信康こそ家康の後継者であることを示すため、信康に嫡男(家康にとって嫡孫)が必要と考えました。

そして瀬名は、信康と織田の姫・徳姫との間に男子がいなかったために側室を置くことを決断し、旧武田家臣の娘2人を迎えます。

側室を迎えても、徳姫は嫉妬することなく、むしろこの側室2人を気遣ってくれていました。

 

 

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鳴かぬなら・・・

家康は、長丸誕生によって岡崎が慌てたことを知ると、浜松城に信康を入れて、自らは岡崎城で指揮をとるという交換策を講じます。

これは信康が後継者であることを示されたことになり、瀬名は大いに喜んでいます。

 

家康は事の次第を信長に報告するため、使者・酒井忠次を送ると状況は一変。

信長は、徳姫に断りもなく側室を置き、さらに信康は武田と通じていると責め立てます。

長丸の誕生によって、焦った岡崎勢が謀反を企んでいてもおかしくないと問い詰めて、信康を斬るようにゴリゴリに圧力をかけました。

 

浜松に帰った忠次から報告を受けた家康たちは絶句。

すぐに信康謀反疑惑の調査を開始するも、全くいわれのない話で、信長に言いがかりをつけられていることが分かります。

 

少し前に信長は、長丸誕生によって岡崎の立場が弱くなることを心配し、家康と同格になる官位「従五位下」を信康に授けようとしましたが、信康は丁重に断っています。

このことで信長に「信康は自分の手駒にならない」と判断され、今回の一件を引き起こされたのです。

 

 

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瀬名の最期

「罪なき我が子・信康を斬る」

信長に頭の上がらない家康もさすがに悩みました。

 

その後、家康は榊原康政率いる浜松勢に命じ、信康を捕らえます。

瀬名が事情説明を求めるも家康は会おうともしませんでした。

この時、家康は捕らえた信康を頻繁に移送させて時間稼ぎを行い、その間に信康の助命を叶える策を立てていました。

この策を知らない瀬名は焦り、自分が武田と内通している証拠を作って岡崎から姿を消します。

瀬名は夫・家康の策を見抜くことができず、自分がぬれぎぬを着て死ぬことで信康を助けるという策を実行していました。

以前、小野政次が直虎を助けるため、罪人として死んだのと同じ方法です。

 

 

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その後、形式上の追手としてやってきた万千代から家康の策を聞いても、瀬名は自分の策の方が信康を助けられる可能性が高いと譲りません。

結局、瀬名はわざと追手に捕まり殺害されました。

 

瀬名の策を結実させるため家康は、瀬名の首と引き換えに信康の助命を願い出ますが、信長が欲しいのはあくまで信康の首。

「好きにしろ、こっちも好きにする」と脅され、結果的に信康を自害させるという最悪の結末を迎えました。

 

 

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最後に

瀬名の命が完全に無駄になったこの事件。

悲惨すぎます。

史実では、徳姫がマジで信康を嫌っていたとか、瀬名(築山殿)と仲が悪かったとか、於大の方と瀬名(築山殿)の仲が悪かったとか、家康と信康が対立していたとか・・・・etc

とにかく様々な説がありますが、今回の大河ドラマ直虎での「瀬名の最期」のシナリオは、「瀬名の本懐」を描く、美しくて悲しいものでした。

直虎もドラマの中で語ったように「残された者の無念」が、平和な世の中を作っていくのだと改めて実感させられます。

 

 

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